劇場公開日 2021年8月13日

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「じわじわっと来るホラーもの。ホラーもので迷ったらお勧め。」レリック 遺物 yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0じわじわっと来るホラーもの。ホラーもので迷ったらお勧め。

2021年8月13日
PCから投稿

今年98本目(合計162本目)。
大阪市では放映している映画館が極端に少なく、シネマート心斎橋さんまで行きました。

内容は多くの方が書かれている通り、認知症を患った母と看護(お世話)をする娘が絡んでくるホラーもの。内容の趣旨的に、誰を主人公とするかは難しいですが、母親が認知症か何かなので、言うことやること支離滅裂な部分があり、それが「ある意味」ホラーもの、というような類型です(最後はその支離滅裂さに娘さんも発狂してしまう)。

ホラーものには、日本では決定的な問題があって、映倫が必ずチェックするので、G指定からR18(ホラーでR18といえば、表現が極端に過ぎる、ということ)まで、事前にわかるので(逆に映画館は、当てはまらない人は入れないようにするため、告知する必要がある)、その意味で「どの程度の怖さか」という点は「事実上の実際の上限」が存在し、この映画もPG12なので、自ずと限界が出てきてしまいます。
ただ、そこは表現の自由はあっても、内容が支離滅裂な映画ばかりがあふれると困るので、映倫(のようなチェック機構)はあるべきだし、そこから来ることによる「特にホラーもので、怖さの上限が見えてしまう」という点は仕方がない…とも思えます(逆に何の告知もなくホラーものに行ったら、極端にグロいものだったというのも嫌…)。そこはまぁ仕方がないかと思います。

とはいえ、この映画は結局のところ、認知症を患っている方が出てくる無茶苦茶な言動が一種のホラーになっており、それをどこまでネタにするのかという倫理的な問題も「一応は」あるものの(認知症は遅かれ早かれ、誰でもなってしまう病気なので)、まぁそこは、極端な状況でもないですし(いきなり弾圧的発言をするとか、そういうのはない)、それはそれで一つの類型としてありなのかな…と。

今週はホラーものといえば、韓国映画の「ホテルレイク」もありますが(こっちもシネマート心斎橋さんっぽい)、こちらもまた観てみようと思います。

特に採点に際し減点要素と思える点はなかったので(内容が「わかりにくい」点に関しては、上記の事情があることから「わざと」という点であり、そこは減点対象にならない)、フルスコアにしています。

yukispica