「汚いぜベイベー!」ディナー・イン・アメリカ ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
汚いぜベイベー!
[Alexandros]の川上洋平さんがコラムにて執筆されていた作品なので、気になり鑑賞しました。
序盤から吐瀉物を吐きまくり、フ○ラに不倫、ベロチュー、セ○クスと性に奔放な人間の汚さを全開に見せていきます。少々嫌悪感を覚える場面もありましたが、それを貫き通す姿勢はかなり好印象です。
パティは謎に虐められているのか、性対象として見られているのか割と謎なキャラです。そこに放火に薬の売買と何重にも重ねてヤベー奴、サイモンが混ざってくるのでカオスになっていきます。
そんな2人の珍道中がメインな今作ですが、パティが過保護な家族のまとわりの反動で、パンクロックを狂うほど好きになってしまい、曲を聴きながらオナ○ーをし、イッたあとの光景を撮影して、撮影した写真をそのパンクロックのヴォーカル宛てに送るという過激な愛を見せます。その送り主こそヤベー奴サイモンに届いており、そしてインスピレーションまでも与えていたという、奇跡のような展開を見せつけてきます。
パティを虐めていた側への人間に対する復讐もとってもユニークで、真っ向から挑んだらボッコボコにされたのに、パティを囮にして性欲真っ盛りの学生2人をホイホイ呼んで、サイモンがバットで気絶させたあとに2人を裸にし、猫の死骸を2人の間に挟むという究極の悪趣味さを見せつけてきます。こんなん笑うしかなかったです。
サイモンの正体が分かったところで2人はセックスをして、曲を生み出すという(パティの作った曲はなんだかポップでしたが)、イカれたオリジンが見れます。その後サイモンのライブに行き、興奮し、サイモンが逮捕させられ、窓越しにベロチューをして、友達にバンドに誘われるという超高速な展開で物語が進んでいきます。
その後獄中に投獄されたサイモン宛てにノートやペンを送ったりして作曲活動の手伝いをするパティ、作曲活動に勤しみ、その間に自分の股間を写した写真を送付するなど、不思議な愛を育んでいきます。最後パティを虐めていた女学生を思いっきりぶっ飛ばすという爽快っな状態で物語は終わります。エンドロールの大半が無音なのはなんだか新鮮でした。
とっても偏屈で、とっても変わり者同士の恋愛なのですが、とっても楽しいコメディに仕上がっていました。うん、とっても良作。
鑑賞日 10/12
鑑賞時間 21:00〜22:55
座席 E-7