TITANE チタンのレビュー・感想・評価
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女性しか味わえない産みの苦しみと喜びを全人類隔てなく我が身として実感出来る怪作
今年観た他の映画の印象が一撃で吹っ飛ぶほどの、かなりの衝撃作でした。ジュリア・デクルノー監督作品は初めて拝見しましたが、まさかこれほどまでとは。
金属への執着愛はあくまで序章。本題はその後に出てくる『父親』との謎の関係性。
この『父親』がなかなかの曲者ですが、親父であり良き理解者であり性癖謎のマッチョイズムの体現者であるクセに最終的に母親属性を得るんですよね。
もう意味わからんですよね。
意味わからんけど、実際そうだったから仕方ないです。
なおラストシーンに向けてなんとなく親父と我々観客の視点がシンクロしてく感あったんですが、この辺、マジで出産場面にリアルで立ち会ってる気分になります。
そして最後の産んだのお前じゃないだろシーン。
泣けます。
そんなわけで、この映画を観た後放心状態に陥ったために、ハシゴする予定だった別の映画が観に行けなくなりました。
でも後悔してません。
ホラー映画の皮を被った、人類愛に満ちた傑作でした。
痛い、グロい、オシャレ、でなぜか昇華される変態映画
いやもう痛い、グロい、オシャレ、痛い、グロい、オシャレの連続。このような変態映画はかつてなかったわけではないわけで、90年代によく観たのかもしれない。特殊造形でスプラッターが流行り、その後にやってきたいわゆる幻想文学、というかクスリやってんじゃないかくらいほ幻惑の映画。クロネンバーグや塚本晋也や三池崇史とかの映画がそうだったと思うけど、女性監督がそれらを飲み込んでアップデートしてる感じがした。
冒頭の車の剥き出しのエンジンからはじまってエロティックなダンス、そしてシャワー室から始まる痛みへの変質的な始動、えっ、えっ、と話が進んでもう受け入れるしかない。この辺『ナイトメアアリー』なんかに比べると格段とパワフル。よっぽど悪夢。とんがったもの持つなよ、と注意したくなるほど最初っから殺し方が全部痛い。必殺仕事人か、と突っ込みたくなる。そして逃亡生活から次から次へと変態が現れる。変態の懐で変態が落ち着く。消防車の上での男の格好して踊る姿の隠しようのないエロティクな肢体のしなやかさ、それをエロティックに捕らえず呆然と見上げる男たちのポケ〜っとした顔のおかしさと直後の壮絶な死闘ともいえる新しい生命の誕生。いや〜何を言ってるのかさっぱりわからない詩篇ですが、痛快さと女性がどこへでもない場所へかっ飛んでいってるのはよくわかった。
昨年の『スワロウ』『プロミシングヤングウーマン』と並べて上映したい痛みを飲み込んで昇華していく女性の映画、な気がした。
どう評価するのが難しいけど、何がベストだったのか…。
今年94本目(合計367本目/今月(2022年4月度)4本目)。
ストーリーの大半については他の方も書かれている通りで、それを延々書いても仕方がないのでここではカットします。
一部の方で「変態映画」と書かれている方もいますが、それも理解はしますが、それもちょっと違うかな…という気はします(一応、R15の扱いで、大人の営みだのもかなり出てくる)。ただ、いわゆる「成人映画館」だの、一般の映画館でも去年の「DAUナターシャ」のような「目のやり場がない」映画でもないところです。
むしろ「目のやり場がない」のは、多くの方も書かれている通り、「痛々しい描写」(自傷行為など)が大半を占める点で、ここがかなり人を選ぶかな…という印象です(そして、なんばパークスシネマでは、「うるさい枠」として言われた「ニトラム」もあったりする)。
結局のところ、(ノンフィクションではない)映画なので、作話の範囲ですが、生まれた子供にどこまでの手術ができるか、あるいは、「通常想定しない手術をすることがどうか」という点に全部還元できるような気がします。日本ではおよそ倫理的にできないし、あまり映画でも扱われる分野でもないような気がします。そのため、R15(大半は大人の営みのシーンでひっかかったと思われます)でひっかかったという点はあるにせよ、「新しい切り口での描写」という点は「買う」ことができるので、まぁ多少「痛々しいシーン」はありますが(「うるさい枠」がニトラムなら、「痛々しい枠」はこっち)、分別がつく大人である限り、対抗以上には推せるのではないか…と思えます。
ただ、R15であることもあり、大人の営みのシーン以上に、かなりグロいシーン(ラスト3分、ネタバレ回避。女性特有の性現象)が出ますので、食事など持ち込むときには注意かなと思います(ラスト3分までポテトだのポップコーンだの残っている方も少ないかなと思いますが)。
採点は以下のようにしました。
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(減点0.3) 結局のところ、「痛々しい枠」としてみるか「新しい切り口での挑戦」として見るかが微妙で、前者のように見られるとやはり減点は免れないかなと思います。一方、「新しい切り口での挑戦」として見る場合、その「問題提起」は少ないかないに等しいので、どのように見るのかも難しく、どうにもこうにも採点のしづらい…という部分はあるんじゃないかな…と思います。
ただ、フランス映画らしく、いろいろ「視聴者で考えてね」という部分で色々余韻を残して終わるのも確かで、そこはどうとらえるか難しいところです。
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言葉に、出来ない♪
ぎゃあああああああああ!!!!
予告を見てかなり面白そうだなと思い、今月一番楽しみにしていた本作。個人的には最も信頼できる映画祭であるカンヌ国際映画祭がパルムドールを受賞したということで、これまた期待度アップ。ワクワクで鑑賞したが...。うわぁぁぁあああ!!!!!なにこれぇぇぇぇ、、、怖い、怖すぎるぞ。。。
正当に評価できません。
どうレビューしたらいいか分かりません。
ただこれだけは言いたい。これはクソ映画ではないということ。カンヌ国際映画祭がこの作品にパルムドールをあげたのはあまりにも狂っているが、素晴らしいと思う。なんと言ったらいいのか分からないが、面白い面白くないの物差しで測ることが不可能で、すごいとしか言いようがない作品です。
多くの映画を映画館で見てきましたけど、こんなに怖くて気持ち悪くて頭がおかしい映画は見たことがありません。ってか、これからも見ることないでしょう(この監督の最新作なら有り得るかもだけど笑)。痛い、苦しい、辛い、キモイ、の4コンボ。超ド変態映画。目を覆いたくなるシーン多数。ガチグロかった。とてもじゃないけど人にオススメできるようなものじゃない。
見ている時の苦しさはまるで拷問を受けているようで、一刻も早く抜け出したかった。だが、見てしばらくたった今は違う。視点を変えて考えてみれば、これは究極の愛の物語では無いのではと思うように。共感度ゼロパーセントのストーリーだが、奥底に眠っている主人公と消防士隊長の確かな愛に、私はいつの間にか魅了されていたのかもしれない。愛とは人を狂わせる。それを極端かつ大胆に描いたのがこの作品なのかも。
主人公が何を考えて何を目的として生きていたのか知る由もないが、彼女は徐々に確実に新たな希望へと向かって突き進み、愛するということの意味を知っていった。痛みを伴いながら愛を知る。「万引き家族」「パラサイト半地下の家族」とカンヌが最高賞に選んだ作品の共通点ではなかろうか。と、感じたサプライズです笑
この気持ち悪さと辛さを考慮すれば★2.5は全然おかしくないし、衝撃度と謎の満足感を全面に出すのであれば★4.5でもいい気はする。評価しないことは私にとって許せなかったので、間をとって★3.5ということで。全くもってこの評価に納得がいっていませんけど笑
改めて思う。これにパルムドールをやるなんて、すごい度胸だこと。流石は我らがカンヌ国際映画祭って感じ。一生ついて行きます。正直、アカデミー賞にはもう飽きた。アメリカのも日本のも。ま、こんな狂った映画にオスカーあげるわけないか!笑 オススメは全くしません。痛い苦しい辛いキモイに耐えれる自信がある方のみどうぞ。
気持ち悪かった
幼少時に交通事故に遭い、頭蓋骨にチタンプレートを埋め込まれたアレクシアは、車に対して異常なほどの執着心を抱き、危険な衝動に駆られるようになってしまった。何人も人を殺し行き場を失ったアレクシアは、消防士ヴィンセントと出会った、ヴィンセントは10年前に息子が行方不明となり、現在はひとり孤独に暮らしていた。2人は共同生活を始めるが、アレクシアのお腹はだんだん大きくなってきて・・・てな話。
アレクシア役のアガト・ルセルが全裸で身体を張った演技をしてだのは素晴らしかったが、車とセックスや殺人の目的、意味がさっぱりわからなかった。
ホラーだったのか?
自分で顔を変えるため鼻を折るシーンなど観ていて痛かったし、気持ち悪いシーンが多かった。
わからない
あくまでも個人の感想ですが、全くわからない。わかろうとも思わないが感覚もなんもわからない。シアター満員だったがエンドロール始まって席立つ人の多い事。自分も立ちたくなった。吐き気のする映画でした。
個人的に面白エピソードとしては、何席か前で鑑賞していた海外の方が、エンドロール始まった瞬間に頭を振りながら立ち上がって帰った事でした笑
男らしさと女らしさの呪縛を解いていく
主人公のアルクシアは女らしさから脱却しようとしている人物です。しかし、妊娠してひまい、身体的な問題でそれは許されません。
ヴィンセントは男らしさに縛られ、ステロイドの注射を止められなかったり、支配欲が強い人物です。どちらも非常に苦しそうに見えます。
そんな2人が出会い、互いの弱さに共感することで、お互いを愛します。
そして互いを受け入れ、女らしさ、男らしさの呪縛が解けた瞬間、ジェンダーなど何にも縛られない人間と金属のハイブリッドな子供が生まれます。
この映画は男らしさに縛られた、女らしさに縛られた人々も互いを理解し合うことで呪縛が解かれ、何にも縛られない自由な未来を得ることができる、
そういうメッセージなんだと私は受け取りました。
事故る前から車好き?
子供の頃に交通事故で頭にチタンプレートを埋めた車好きw32歳女性ダンサーの話。
キツツキの吾平もびっくりのナイスコントロールに始まって、サイコな流れになっていくのかと思いきや、お漏らし!?
繰り返し黒いのが出て来るからお漏らしじゃないってなんとか気付くけど、オイルってことですかね?
自家発電ハイドロとか更なるぶっ刺しとか、期待したんだけど、変装からの変態マウンティング!ってコメディですか?
なんだかアーティスティック過ぎてついて行けないし、ホラーにもスリラーにも物足りず、なんなら最後はもっとカクカクの子じゃないと…と残念だった。
車に恋をするだけの話では全くない
車に欲情し車と性行為を行うという衝撃的な設定の映画。
だが、そのとんでも設定を飲み込んでいくと元にその設定を超えていくような展開が次から次へと起こる作品だった。
そして、物語の重心が性から愛へ徐々に切り替わっていく。単に車に恋をするだけの話ではない作品だった。
好き嫌いが大きく分かれる作品であるが、映画館にて混乱しながら鑑賞することができる、日常生活がピリリと引き締まる気がする作品であった。
チタンをトラウマと置き換えれば普通のこと
子供の頃、自分の行儀悪さから交通事故を起こし
頭部にチタンプレートを填めることになった。
チタンは軽くて丈夫で腐敗することはない。
成長する毎に右耳上に術後の大きな傷痕が頭髪も剥げて暴露している。
幼少期にはどれほど指摘されて冷やかされたことか…。
そんなことからか、思春期を超えると奇行に走る様になる。
それは術後痕と頭部のチタンによるものであろう。
ある時から殺人を繰り返し、執拗に右耳穴を鋼鉄の金串髪飾で串刺にしてゆく…。
そんな因果を追いかける様に何故か妊娠をしてしまう。
その子は誰の子、
デッカ車の中でしたセックスなのか、車なのか?
何とか出産を出来たが、その子は…。
トラウマは、大人になっても引き継がれ、子供にも遺伝するのだろうか、…。
とても普通の映画だなぁ
アガト・ルセルの圧倒的存在感
理屈を超越し激しく魅了してくる怪作。
初めて観るアガト・ルセルの圧倒的存在感。
彼女のファーストシーンで即虜になりました。
誰の目にもハードルの高い要求を
彼女が全身で体現する姿は凄まじく
心臓が潰されそうになりました。
本作でしか体験することが叶わない
唯一無二の高揚感が確実に存在します。
それは人を選び中には
拒絶する人もいるかもしれません。
しかし刺さる人にはアレクシアの髪留めように
感情の奥まで深く刺さることでしょう。
追伸:
アガト・ルセルの
全裸シーンが多いのですが
雑なボカシが一切ないのも
個人的には良かったです。
タランティーノ監督の
ジャンゴのボカシは酷かった…。
雑なボカシは作品への
感情移入を削がれます。
嫌いな作品ではないが応援したくなる作品
前半は短絡的犯罪バイオレンス調で逃亡劇と思いきや後半は熱い親子愛憎劇と言う意外な展開。さらな主人公の異常な体調の変化と盛り沢山。
なかなか読めないストーリーは興味深いが好みは分かれそう。
個人的には好きな作品でこの監督はこのまま突っ走って欲しい。
これからも応援します。
すごいものを
見た。
という第一印象。
パルムドール受賞作品。
子供の頃の事故でチタンを体に埋め込まれます。
そこから数奇な運命が…
予想させない展開で飽きなかったです。
監督のアイディアがすごい。
2作目ということで前作も気になりました。
なかなか刺激が強めなので苦手な人はご注意を。
これは好みによって評価が分かれる映画だ。
私は残虐行為や暴力場面が苦手で、生理的に拒否反応を起こす。そのシーンでは薄目にして鑑賞した。何とか耐えることができた。
この映画監督は、従来の既成概念や常識を壊してやろうとの意志が感じられる。善悪、性差、老若、肉親愛など意識的に私達の肌を逆立てるような演出をしている。そんな映画や小説もあっていいと思う。小説だと想像することが難しいところでも、映画だと見ればわかる。車とのセックス描写は笑える。
妄想・空想小説を映画にした作品と思えば、楽しむことができるのはないか。個人差があるので、万人向けとは思えないけれど。
物語自体は驚くほどのものではない。結末も見たか読んだような終わり方だった。何故、主人公が殺人鬼となるのか。チタンを頭に入れたからでは納得できないだろう。主人公を行方不明となった息子と思い込む老消防士を殺せないのはなぜか。本当の愛情を消防士から感じたのか。私に理解不能な映画だ。
この映画を「変態映画」だと評するレビューが散見する。分かりやすいけれど誤解を招かないか。変態の許容範囲も、昔に比べれば緩くなっている。最近の映画では、同性愛は当たり前に取り上げられている。車への異常なまでの執着は、私に獣姦嗜好者を連想させた。さすがにこれは私をドン引きさせる。
主演は頭丸めてるのかな、気合が入ってる。子役の女の子も丸刈りだ。 ...
主演は頭丸めてるのかな、気合が入ってる。子役の女の子も丸刈りだ。
皆はどう感じたかわからないけれど、私には何が評価されてカンヌ国際映画祭パルムドール賞を受賞できたのかさっぱり分からない。それほどに素晴らしい映画だったのだろうか?
出だしは良かったかな。車から血が垂れていると思ったけどオイルだったようだ。父が運転する車が事故して、後部座席にいたアレクシアは頭にチタンプレートを埋め込む手術をした。アレクシアは子供の頃から車が大好きだ。
成人になるとダンサー(コンパニオン?)になって車の上でSexyなダンスをする。ファンの一人がしつこく追いかけてくるので、アレクシアは即座に殺害する(笑)
多分、アレクシアは大量殺人犯。ニュースでも犯人不明だが取り上げられている。
この映画は女性の裸が多い。特にアレクシアは大体脱いでる。脱いでると言っても、エッチな感じではない。途中から妊娠してお腹が膨らんでるし、エイリアンみたいだ。
何故妊娠したのかは分からない。そもそも車を愛し過ぎて、車とセックスしてる。だからなのか乳首からミルクではなくて黒い液体(多分エンジンオイル)が出てる。
意味不明過ぎて分からない。お腹が大きくなるとお腹の肉が避けるけど、その下にはチタンプレートが見える。何が生まれるんだろう?ってお腹の子供については気になってしまう。
アレクシアは殺人を繰り返すが、やがて指名手配されてしまう。バレないように髪を短くして眉を剃り鼻を骨折して太くして、男性に成り済ました。
上映中に少し目を閉じて寝てたから理解できてないが、アレクシアを消防士の男性が引き取った。
ここから二人の生活になる。日中はアレクシアは消防士として活動する。殺人鬼なのに人命救助活動するわけだ。
最後にアレクシアは背骨がチタンの子供を出産して死亡。
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