「炎まみれのキャデラック」TITANE チタン 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)
炎まみれのキャデラック
変態度MAXからの刺激的な描写とオチを含めたギャグ感満載な痛々しさは監督の前作『RAW〜少女のめざめ〜』からパワーアップした勢いのままパルム・ドールを獲得した凄み、デヴィッド・リンチの『ワイルド・アット・ハート』程の衝撃には及ばないにしてもカンヌ映画祭のイカれた感覚にアッパレ!!
本作からイメージするジョン・カーペンターの『クリスティーン』は愛車の嫉妬心から芽生える狂気性、クローネンバーグの『クラッシュ』は自動車による衝突事故から性衝動がセクシーかつメタリックに、キャメロン・ディアスが『悪の法則』で車のボンネットから繰り広げる性的な場面、本作はマジでキャデラックとヤッちゃってるように思うしかない、そんな展開が続き混乱が生じながらのビックリ仰天、孕ませてるし!!
ホラー映画にありそうな題材から意味不明な殺人衝動、逃げるために取る手段の痛々しさと無理矢理感、歪んだ愛情と近親相姦を匂わせる雰囲気から産み出される奇形児は"トランスフォーマー"でも誕生する勢い!?
監督の前作同様に責任と負担を強いられるのは哀しき中年男性である、ラストはギャグとして捉えるしかない衝撃と潔さ。
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