「MVPはストロベリー」レッド・ロケット ひろちゃんのカレシさんの映画レビュー(感想・評価)
MVPはストロベリー
マイキーの人格はご覧の通りだが、感情移入できるか否かで鑑賞者が二極化すると思われる。できない人(含・評者)は,同化できる人はこう感じるのだろうなと推測しながら「メタ鑑賞」するのも一興。
舞台となっているテキサスが,人生の選択肢や機会に乏しく、才能ひとつで大セレブ、というアメリカン・ドリームとは程遠い土地柄であることは,例えば「ヘル・オア・ハイ・ウォーター」みたいな映画でじっくり描かれているが、そういう下地を踏まえて観ると登場人物たちの屈折や諦観が切実さを増す。
マイキーは,身近には決していてほしくないが,こういう人物をとことん排除する社会がはたして理想的なのか?居場所をさりげなく提供するコミュニティのほうが健全ではないのか?とはいってもその居場所を用意できるのは結局あんな「シラフじゃやってられん」テキサスだけなのか?…などと,おそらく監督の意図とは関係なさそうな事を考えてしまいました。
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