「驚きの映画だ。映画好きは観ておいたほうがいい。」インフル病みのペトロフ家 いなかびとさんの映画レビュー(感想・評価)
驚きの映画だ。映画好きは観ておいたほうがいい。
この映画を支離滅裂だと評する人がいても、おかしくない。でも、よく考えてほしい。自分の意識はいつも首尾一貫して考えたり、感じたりしているだろうか。
あちこちへ飛んで空想したり、過去や未来に飛んでいるのが人間の心の在り様ではないだろうか。
私は昔から空想好きで、手が空いた時やルーティンワークを仕事をしている時など、知らないうちに他事を考えている自分に気づく。この映画はそれを映像化した作品だと思う。
勿論、主人公はインフルエンザに感染しており、それが譫妄や幻覚を生み出したかもしれない。また、子供の頃の新年会の思い出が何度も語られる。主人公が幸せだった頃の思い出だろう。
元妻は潜在意識下の想いが映像化されている。怒りや不満や欲望だったりする。また、時々、全裸姿や着服した姿で現れる。意識下で想像している姿かもしれない。
ソ連崩壊後の混沌としていた時代が背景だ。ロシア国民はどう生きて行けばいいのかわからなかったはずだ。敗戦後の日本も同じだったと思う。
ユーモアもあり、またSFめいたところもあり、楽しませてくれる。最後に白黒映画となる。主人公となんの関わりがあるのだろうと思っていたら、過去の新年会で繋がっていた。ソ連時代でも、現実は厳しいことを表現していると感じた。どう結末をつけるのかと考えていたら、霊柩車の棺桶の話で終わった。希望が持てる終わり方だった。
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マキさんのコメント
2022年5月7日
いなかびとさん、「マイ・ニューヨーク・ダイアリー」へのコメントありがとうございます😊
アメリカの教育において必読書なんですね!知らなかった!
あまり期待をせずに読んでみます☺️