劇場公開日 2022年7月1日

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「問題山積みの世界で生きる私たち」わたしは最悪。 とぽとぽさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0問題山積みの世界で生きる私たち

2022年7月2日
Androidアプリから投稿

女性の権利/地位向上、環境破壊、少子化 --- 今日の世界を取り巻くあらゆる状況に言及しながら、そんな時代を生きる女性のリアルを12章に章立てながら赤裸々に綴る。もう30歳だけど何もうまくいかず、だらだらと日々をやり過ごすよう。そうした日常から救い出してくれるようなトキメキや刺激/情熱を追い求めて胸焦がしても、結局また人生の二択で間違えちゃう遠慮の無さとすぐに移る興味。共感する人はとことん共感できそうな内容で、どうしたって走っても抜け出せないで引き戻される現実。
世界は今日も終わりに向かっているけど、自分のことで手一杯なときもある。そんなこと分かってるけど、どうしようもないから、最低最悪な自分。自己評価も落ちちゃうけど今日もなんとかやってます。自らの手で逃したものに思いを馳せながらも生きていくロマコメと言うべきかドラメディと言うべきか、『フランシス・ハ』なんかも思い出した人生のポートレート!"普通"の幸せって難しい…。
大人の男性への憧れか、女性蔑視コミック「ボブキャット」の作家とはじめはくっ付く。からの、見れば見るほどアダム・ドライバー似のアイヴァン。ズルズルと男性関係を続けては、自分から別れを告げる。人として合うか合わないか、見た目じゃなくて中身や波長なんて言うは易しだけど、実際行き詰まったときの決断でそこまで先を見越して選ぶのは難しいから経験値。けどきっとまた同じ過ちをしてしまうのだろう。"君はいい母親になる"...? --- 最後の哀しみというより束の間の安堵の表情にも見える顔が印象に残った。

とぽとぽ