「ショーン・ペンの描く人間臭さが好き」フラッグ・デイ 父を想う日 トラヴィスさんの映画レビュー(感想・評価)
ショーン・ペンの描く人間臭さが好き
クリックして本文を読む
愛しているのに家族を不幸にしてしまう
悲哀に満ちた父親をショーン・ペンが
ノスタルジックな映像と劇伴で。
冒頭の8ミリ映像。
切り取られた人物や風景は
CGで加工された美しさにはない
血と感情の通った美しさ。
ショーン・ペンの視線はいつも
人間臭く激しく魅力的。
自分の中で特別であり続ける作品。
同監督の「イントゥ・ザ・ワイルド」
常に自分の中にある拭えない厭世観。
意味のない生産と消費と破壊を
繰り返しているとしか思えない日々。
その自分の肩を叩いてくれた作品が
「イントゥ・ザ・ワイルド」
そんな監督が本作では娘と父を軸に。
ペンが演じるジョンに悪意はない。
彼はいつも前向きに生きている。
ただ不器用なだけ、自分にはそう見えました。
無知な子供の目には輝いて見えた父親の姿も
それなりに歳を重ねると変化が。
ジョンから映画らしい教訓めいた
何かを受け取ることはないかもしれない。
でも、綺麗事や作られた感動にはない
その人間らしい弱さや駄目さは
肯定や否定とは異なる特別な感情を…。
コメントする