「極限の映像美」ストーリー・オブ・マイ・ワイフ momo8さんの映画レビュー(感想・評価)
極限の映像美
ため息が出るほど、レア・セドゥーが美しい。美しいのだけれど、更に美しく撮られている。
美しさ、マシマシなのである。
それと、ルイ・ガレルの存在感の素晴らしさ。台詞なし、顔のアップだけで、圧倒出来る俳優さんなんて、そうそう居ません。
お話は、不明瞭な部分が多々ありますが…男と女の鬩ぎ合いと申しますか、ある夫婦の紆余曲折を描いています。
16歳から海の男、船長のヤコブは知り合いのビーニに呼び出され、、少しいい店に出向きます。ビーニは胡散臭い野郎ですが、会話を楽しみます。船の料理人に妻を娶れと云われたのを思いだし、『最初に入ってきた女性と結婚する』と軽口を叩きます。金を貸すとビーニは直ぐに出て行きますが、帽子を目深に被った謎めいた女性が入ってきたので、軽口を実行してみます。なんと意気投合して本当に結婚することに。
その女性はリジー。待ち合わせていた彼氏を振って自分と結婚した事しか情報はありません。
最初はとても上手くいきます。初夜に野球拳ポーカーをしたりして、この辺りがピークかな?お土産に香水を買ってきたり…その後はリジーの友達と言葉が通じないこともあり、航海から戻る度に、妻に対する不信感が増します。私の解釈ではこの辺まではリジーは浮気していない。夫の気を引こうとして匂わせていただけだと思う。
でもお土産の香水を喜びもせず、香水を変えたの!と言った頃から怪しい。ヤコブには、処女を片っ端から奪えとか、焚き付けるし、少し心を病んでる感じ。ヤコブ自身もリジーとの関係を修復しようと躍起になるが、色々裏目に出る。挙げ句の果てには金が底をつき川に身を投げる。もちろん大の男が死にはしないが…リジーは寝ずの番で献身的に看病しこのまま上手くいくのかと思っていたら、リジーはデタンと石油の株券を持って駆け落ち…列車の中でヤコブに追い付かれ、完全に離別することになる。
ヤコブは6年後にリジーの死を知る。
フランスやハンガリーの景色は素晴らしく、男と女の求めるものの違いを描いているのは、よく解りますが、リジーの駆け落ちの理由や死因なとは明かされておらず、少し、モヤモヤが残りました。
今晩は。
いつもありがとうございます。
本日、一カ月ぶりに伏見ミリオン座に行って来ましたよ。で、フライヤーも沢山貰って来ました。
で、今作。「心と体と」にヤラレタ”イルディコー・エニュディ監督作”という事で、期待値満々で映画館に行きました。
結論から言うと、やや難解な部分はありましたが、男女の関係性に少しづつ齟齬が生まれていく過程を、女性目線で描いた映画であるなあ、と思いましたね。佳き映画だと思いました。
明日は、伏見ミリオン座からセンチュリーシネマを梯子する予定です。
では。(大須シネマは気になっているのですが、未だ行けてません・・。)