「ヘンテコな音楽劇」アネット pekeさんの映画レビュー(感想・評価)
ヘンテコな音楽劇
かつてレオス・カラックスの映画――『ボーイ・ミーツ・ガール』『汚れた血』『ポンヌフの恋人』をワクワクしながら鑑賞した僕だが、数十年ぶりに観るカラックスの映画=本作は、あまり楽しめなかった。冗長な、つまらないおとぎ話だという感想を抱いた。途中からは、ワクワクどころか、「早く終わらないかな」と思いながら観ていた。
かなりクセの強い作品だから拒否反応を示す人も少なくないだろう(実際に途中退場する人もいた)。
もちろんいろんなタイプの映画があっていいわけだけど、僕も、この風変わりな音楽劇には、感情移入できず、どうも好感が持てなかった(でもスパークスの音楽はよかった)。やっぱり僕は近年のミュージカル映画でいうと『ラ・ラ・ランド』が断然好きですね。本作があまりに異質なので比べるべきものではないかもしれないけれど。
てなわけで、本作も人生の折り返し地点を過ぎて残り時間の少なくなったような方にはオススメできません。
いっこく堂の腹話術でも観ている方が、ずっと楽しめますよ。
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