「「アネット」というギミック」アネット TWDeraさんの映画レビュー(感想・評価)
「アネット」というギミック
ミュージカル映画ということぐらいしか知らずに鑑賞しましたが、まぁアバンからカッコいいのなんのって。第74回カンヌ国際映画祭のオープニング作品として上映されたとのことですが、まさにオープニングにうってつけの作品だと思います。
プロットは全般古典的な内容ですが、アダム演じるヘンリーのあふれ出る「不穏さ」と、マリオン演じるアンのどこか「儚げ」な感じ。そして、二人の愛の結晶である「アネット」のギミックがシュールで最後まで目が離せません。
観ているとあるシーンで福島リラさんと古舘寛治さんが出演。また別のシーンでは水原希子さん(出来れば彼女のソロも聴きたかった!)。他にも山川真里果さんと日本人キャストが4名も。そう言えば、カラックス監督は以前、日本との合作オムニバス映画『TOKYO!』の第2部『メルド』で監督していますが、あれはかなり変わった映画でした。
ヘンリーに時折「第四の壁」である鑑賞者(我々)を意識させつつも、全く対照的な「存在感」のアネットを微妙な表情だけで我々を理解させる不思議なバランスが絶妙で、どこかクセになる一本です。
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