「どれだけ時間がかかっても」ONODA 一万夜を越えて MARさんの映画レビュー(感想・評価)
どれだけ時間がかかっても
終戦の知らせを受けられず、戦後30年以上も救援部隊を待ち続けた小野田少尉と、彼を日本に戻そうと島に降り立った青年の物語。
こういう人が居たという事実は何となく知っていたけど、詳細はわからずに観賞。
戦争は終わっているとは言え、それを知らないわけだし、30年以上も限界を極める生活を送っていたなんて想像できませんね。どれ程の緊張感の中生きていたのだろう。
米兵は来なくとも、気候や病気等々、見えない敵はいくつも潜んでいましたからね。
序盤から粗終盤まで、ルバング島での少尉達の姿が描かれる。数多くの苦難や疑心、仲間内でも考えの対立で彼らは日々、心身ともに疲弊していたのでしょう。
そして仲間との別れの数々。本当は戦争は終わっているという事実がまた哀しい。。
また、玉砕は許されない、という考えもあったのですね。自分が抱くイメージとは逆だったので。まだまだ知らないことは多いなぁ。
紀夫青年の勇気も凄いですね。言うて相手は軍人ですから。彼こそが、小野田少尉達が待ち続けた人物なんじゃないかな。
小野田少尉の涙が意味するものは・・・?
全体を通し、改めて戦争犠牲は多種に渡るのだなぁと教えてくれた作品だった。
赤津氏が言っていた、「何の意味があるのか」。
答えは勿論わかりませんが、意味が無いと言うのなら、その意味が無かったという事こそが、大切な意味になるのではないでしょうか?
改めて、戦争は繰り返してほしくないと、強く願った作品だった。
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