劇場公開日 2021年10月8日

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「フィクションとしては面白いが…」ONODA 一万夜を越えて 死亡遊戯さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0フィクションとしては面白いが…

2021年10月9日
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鑑賞方法:映画館

怖い

父親にまで戦争は終わったと呼びかけられても投降しなかったのは意固地な性格ゆえ、とも言われる残留兵士映画。

フィクションとしての完成度は高いが、30年に渡る現地での略奪、殺人描写は少なく、本人存命中制作されたTVドラマでは投降しようとした部下を殺害しようとして部隊に留まらせるシーンもあった。
本作では渋々投降を見逃すシーンもあるが、実際には銃撃戦負傷により米軍に収容され、それにより3名の残留日本兵がいると分かった。

投降時、実際にはフィリピン軍の護衛があり、それが無ければ殺害される危険もあった程、多くの現地住民殺害の恨みを買っていて、一人になっても投降出来なかったのはその為とも言われているし、帰国時、日本政府はフィリピン政府に多額の迷惑料的な支払いもあった訳で、そういう部分も含め帰国後の生活なども描いて欲しかったのが本音。

最後に役者について書くが、本作出演者は全員リアリティが物凄く、中でも津田寛治は小野田そのもの!
小野田若年期を演じた俳優も最初こそ全然違って見えたが、段々と小野田にしか見えなくなって来た!

その他、インディーズ映画やピンク映画などで映像演技経験を積んで来た俳優もおり、こうした大物起用ではなくとも見応えある作品は十分可能であることを改めて認識した作品でした!

死亡遊戯