梅切らぬバカのレビュー・感想・評価
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何を狙ったのかなぁ?
ほのぼのっぽいけど、結局塚地さんの厩舎侵入は彼一人ではない事を、厩舎や周りの人々には知らせようともせず、もう一人の張本人家族と仲良くするが為うやむやになった形?
グループホームって冷たい飲み物も満足に飲めないのかな。あれは酷だった。
ストーリーや設定がわざとらしくて共感しにくかった。たとえば、大人が背中伸ばして歩けない高さに道に張り出した枝を放置していたり、
外部の人間が厩舎に入りポニーを連れ出したり、次の話のきっかけになる事象を無理につくり出している感がある。また、あんな街中に馬を飼っている所なんてあるのかな?塚地さんより匂いとかで近隣からの苦情が絶えないと思う。
塚地さんの演技が良かったけど、何が言いたかったんだろう?
大局的には何も解決してない
隣人の理解を得られ、忠さんが少し成長したのは分かるが、それでは視聴者のもやもやした感情を払拭するには至らない。
結局忠さんがグループホームを追いやられる形となったが、その原因となった騒動のきっかけが忠さん自身とは言い難いし、地域住民には勘違いされたままで物語が終わってしまい、え?終わりなの?って言うのがまず出てきた感想。
せめて、グループホームでなんとか生活できる基盤が整って、溝の埋まらない諸問題を抱えつつも騒動に対する地域住民の勘違いを払拭するところまではやってほしかった。
この結末ではグループホームに預けるに至った"母親離れ"がただ失敗しただけでしかない。
梅切らぬ馬鹿を、外の世界に無理矢理にでも押し出して、独り立ちさせる決断に至れない親子をなぞらえてるのだとするとまぁ…という感じではあるが、煮え切らないエンディングだというのが正直な感想。
一方で、塚地や加賀まりこの演技には惹きつけられた。
また登場人物の個々のキャラクターも個性がありつつも嫌いになれないいい味を出していたと思う。
誰にも迷惑をかけずに生きられますか?
丁寧に手をかけて育てられた自閉症の忠さん50歳。
塚地武雅が演じているので愛嬌たっぷり。
現実世界では、爪を噛んだ手のまま電車内の手すりを触っていたりなどをよく見るが、忠さんもストレスがあると爪を噛むものの、作中では触っても自身の折り畳み傘程度。時間通りに自律した行動を丁寧に行うし、決まりを守れる性格。
馬が好きで、馬を驚かせてしまったりするが、危害を与えようとしたり身体の大きさを考えずに手が出てしまったりの、怖い印象は受けない。
ただし、今周りがどんな状況どんな気持ちかを推測することは難しい。
母親は70代。忠さんの先行きの人生をすごく案じつつ、女手ひとつで何十年も一生懸命忠さんを育ててきたので、いざ忠さんがいなくなると気力がなくなってしまう。
グループホームに忠さんを入れる事を決意した時、特性の異なる入居者どうしの空気の読み合いが難しいから、忠さんは煽りをくってお風呂上がりのカルピスを飲み損い、予定通り飲めなかったのでホームの外にパジャマのまま外出して自動販売機でカルピスを購入し立ち飲み。そこで出会ったお隣の息子少年、草太の誘いで一緒に厩舎の馬を見に行き、馬を連れ出すトラブルを起こしてしまう。
軽い気持ちでグループホーム脱走中の忠さんに声を掛けた草太だったが、騒動はグループホーム運営反対の動きとなり、忠さんはグループホームを退去する流れとなり、再び自宅に戻ってくる。
社会的な部分に影響がある特性の方々への理解や、近隣住民や社会との調和について、考えさせられる。
個人的には、人によるなぁと。
状況を説明する力や、空気を読む力が不足して誤解やトラブルを招きやすくても、その行動の動機によって受け入れやすい、受け入れにくいは異なる。
特に、性的な動機が絡んでいる方だと、正直怖い。
登下校中に待ち伏せされていた期間が過去にあり、知的な原因の場合警察も動けないとのことで、その方には怖い思いをさせられた。本人に悪気がないのはわかっているが、理性がきかず身体が大きいと、許容頂くのが難しい場面もあると思う。
ただ、そういった処理などのお世話も行う親御さんの日々の努力や心配は、作中には出てこないが、胸中思うと頭が下がる。
一方、可愛いなぁ優しいなぁ、お互い難しいことも工夫して、人並み程度に克服しながら頑張ろうね、と特に違和感を抱かず関われる方々もいる。
特性があっても、聖人君子ではないので、人間として得意不得意もあれば性格も色々。
それにより、家族以外の人々に、社会に、受け入れて貰えるかや居場所があるかも異なる。
だからこそ、育て方が大切なので、タイトルが響いてくる。桜と梅では必要な対処が異なる。性格や特性や習性をよく理解して、手をかけて育てないといけないのは、どんな人間にも、馬にも、動物にも、共通する。そこが欠如したらバカ。安心な町を育てないのと同じ。
そしてできれば、他人やその大切な人や動物や物にも、同じ気持ちを向けたいね、と思う作品。
作中で、自分の馬は大切にするのに他所にはキツくあたる人、相手を許容はできないが自分のお行儀はめちゃくちゃな人、とにかく優しさが際立つが落ち着いた行動が苦手な人、自分の息子は棚にあげ他人の息子に冷たい目を向ける人、など客観的に見ると「お互いさま」精神に欠くが、現実にはよくいる人々が出てくる。
そういった人々=社会の目に、フェアじゃないなーと心を傷める機会が多いであろう親御さんがただからこそ、作中のように占いはできずとも人を見る目が真を突いていることって大いにしてあるだろうなぁと加賀まりこ演じる母親像を見て思った。
役所が他人事感覚なのもリアル。
当事者同士の「お互いさま」が、持たれつがなく持ちつばかりになる時、排除が起こるのかもしれないが。
塚地武雅は風貌がまるでドラえもんが人間になったみたい。
路地に張り出した枝は象徴?
地域が障害のある人を受け入れるためには、その地域の側でも、彼ら・彼女たちを理解して、生活上で受けるかも知れない不便・不都合を、温かな眼差しで受容することが必要ということを、本作は訴えかけているように思われました。評論子には。
本作で、山田家の前の小路に伸びた(通行人の邪魔にもなっている)梅の枝は、たぶん、そのこと(不便・不都合)を象徴していたのだろうと思われたので。
もとより、評論子は本作の障害(自閉症)について充分な知識・経験があるわけではなく、その限りでのコメント(印象)ということで、理解をお願いしたいと思います。
(追記)
蛇足ですが、今の法律では、他人の木の枝が張ってきて迷惑でも、所有者に切らせることができるだけで、勝手に切ることができません(その木の根が張ってきて迷惑なときは切ることができる)。
民法233条(竹木の枝の切除及び根の切取り) 隣地の竹木の枝が境界線を越えるときは、その竹木の所有者に、その枝を切除させることができる。〔2〕隣地の竹木の根が境界線を越えるときは、その根を切り取ることができる。
ものの本によると、枝と根とで取扱いが異なるのは「根と比較して枝の方が高価な場合が多い、ということのほかに、枝ならば竹木所有者が隣地に立ち入らないで切除できるが根は立ち入らなければ切り取ることができない」(有斐閣「新版注釈民法」2007年)からだそうです。なお、本当に枝が迷惑なときは、裁判所に言って決定をもらえば、自分で切ることも出来るようです。(前同書)
ちなみに、張って来た他人の木の枝から自分の土地に落ちた果実は拾って食べてもOKという説が有力のようですが、違う見解もあります。レビュアー各位は、恐れ入りますが、その点は自己責任にてお願いします。
(張って来た他人の竹の根から自分の土地に出たタケノコを切って食べても良いかは、たぶん食べても良いのだとは思いますが、確答はいたしかねますので、どうしても食べたい向きは、各自で弁護士等に法律相談をお願いします。)
ドラマティックな展開の物語というわけでなく、良い意味でも悪い意味で...
ドラマティックな展開の物語というわけでなく、良い意味でも悪い意味でも淡々と続く物語。自閉症の中年男性を演じる塚地武雅氏の演技が抜群であった。
現実をつきつけられた
自閉症の子供さん達もいつか大きくなり本作のチュウさんみたいに40代、50代と歳を重ねていく。
献身的な母親が一緒に居てくれ、マイルールを理解してくれるという環境がチュウさんには居心地がよいが一生それが出来るわけではない。
本人の意思では変えようのない自閉症の方の特性を理解しながら寄り添っていて、カラッと明るくサバサバ意見を言える母親役を加賀まりこさんが好演。塚地さんも自閉症をもつチュウさんを熱演されていたと思う。
本当の親子みたいな温かい空気感が漂っていた。
施設のスタッフの雰囲気とかもリアリティーを感じた。
地域住民の反対運動はやり過ぎでは?と思える場面もあるが、理解出来ないものを排除するというよりは、
実際に子供を叩かれたとか馬を逃がされた、とか致し方ない理由があり抗議する気持ちも分かってしまう。
お隣さんとは少年とチュウさんとの繋がりきっかけで仲良くなりホッとした。馬を逃してしまった事に巻き込んだのは自分だ、と正直に告白できた少年も素直だし、
謝罪にいきチュウさんと親しく接して仲良くなろうとする家族が温かい。
梅を結局切らなかった理由を自分なりに考えてみた。
邪魔だからと切り捨てるのではなく距離をとりながら気を遣って共存する事で梅は実をつけ、手を加えたら梅エキスのように人を癒す薬にもなるのだ。
邪魔だから排除という世の中に一石を投じたのではないだろうか。
感動した
身近にあればありそうな。
でもめちゃくちゃ心温まるお話☺️
最後、続きはっ!?ってなったけどw
(つい続きの話まで見たくなる話)
それくらい惹かれる♡
ホッコリしてて良かったのかも😊
なんだか障害者の方のストーリーって賛否両論激しい気もするが私はこの映画が好き!
問題提起とかめんどくさい話はやめようぜ!w
面白い心に響けばそれが正解ってことにしよ!w
てか普通にお話がホッコリ癒し!
なんか色んな人の立場それぞれの視点で見て掘り下げようとすると多分もっと掘り下げて映画自体5時間くらいにできそうな話でしたが←主観w
色々まとめてこの短い時間のこの映画なのかと思うと暖かい気持ちにさせてくれてすごく良いと思う😌
やさぐれた私が癒されて幸せな気持ちになれる映画でした💖
ちゅうさんが生き生きしてる
…桜切る馬鹿
梅切らぬ馬鹿
・個性に応じた手のかけ方・・
ちゅうさんという個性
皆とちょっと違った個性
それを分かった上での母の
周りとのふれあい方
揉めたときの対処する術を
謝りながら。謝りながら
…解決していく
母はちゅさんが全てだから
ちゅうさんが大好きだらから
…迷惑は誰も掛けたくない
でも誰でも大なり小なり迷惑を
かけて生きている
・・お互い様ですという言葉
その通りですね
個性をその人の特質を
認め合う社会になるといいですね
何が主題なのか…
鑑賞の角度は其々ですが、我が子を思う加賀まりこの演技は光っていたように思えます。
塚池は研究しただろうな…という印象です。
隣に住む家族も良かったですね。
転校生って友達出来づらいからね。
地域の人の反対する気持ちもわかります。
こういう日常を送っている人たちもいると思えれば、これはこれで良い映画かと思います。
親子の姿に涙
マイノリティーの描写で、こんなに感心したのは日本映画では珍しいかも・・ 母親が子を愛おしみ子は障害があっても家族が一番ってステキです
日本のBB(ブリジット・バルドー)と言われた加賀さん いい年のとり方されてます。尊敬してます
最上級のバッドエンド
序盤は「障害者の高齢化」という社会問題を風刺した作品かと期待したが、ただ市民の障害者に対するスティグマを誇張したものにすぎなかった。これではむしろ映画の観客に対して、差別的な感情を煽ってしまう恐れもある。
タイトルも「子離れ出来ない親」の隠喩であれば面白いのだが、どうもそうではなく「個性を尊重しよう」みたいな単純なものであったようだ。
結局社会参加に失敗し、高齢の親元へ帰ってゆく主人公。障害者との触れ合いを通じて、精神的な成長を遂げる隣人の事など何の救いにもならない。主人公が歩む、この先の人生を想像すると、感動を誘うような演出とは裏腹に暗い気持ちにしかなれなかった。
現実社会をとらえながら、理想を問いかけるストーリー
テレビ番組のレビューで見たいと思いながら、近くで公開されなかったからVOD公開を知ってから観ました。
自分の家族や周囲には際立った、”障害”を持ったといわれる人はいませんが、家族全員が”癖”、”性格”、”こだわり”などなどの言葉で片付けられるものを持っていると思います。それはおそらく全ての人と言っていいのかもと思うくらいです。
そういうのが現実社会であるから、いまよく言われる多様性を認め合える社会を作ろうということでしょう。
加賀まりこさんの演技も、ご自身の経験が出ていたと思うし、塚地さんも演技派のお笑い芸人俳優としてはピカイチでした。脇を固める人も
偏見
と思い込みで彩られた作品。と言う印象◎
僕は小学校で養護学級の友人がいた。
その中には知恵遅れ、自閉症。と呼ばれる友達もいた。
そんな友達といる中で、ここに描かれるような人は居なかったし
普通に下校もしてお喋りもしてたもんなぁ。
安心安全って😮💨
所謂、ノーマルって思ってるノーマルじゃない人が定めた偏見と思いこみを
目一杯表現してくれている。と言う点では貴重な映画かな🎞
支え合い(寛容)
実際には深刻な題材を暗くなり過ぎず、前向きに描いて
とても考えさせられるし良かったです。
加賀まりこ(母親・山田珠子=占い師=80歳)
塚地武雅(ドランクドラゴン=自閉症の息子=山田忠男=49歳)
おふたりが本当に素敵でした。
珠子は自閉症で知的障がいのある忠男との生活を
明るく前向きにとらえて暮らしています。
加賀まりこはまるで地のようです。
サバサバしてて毒舌でいて愛らしい。
彼女は障がい者に限らず、
「人は家族や友人に頼らず、迷惑をかけずに生きてる人はいない」
そう言います。
“誰にも迷惑なんかかけてるもんか“
そう思っている人は少なからず驕り高ぶっているのでしょう。
今食事している1組の箸、茶碗、お皿1つにしても、
他人の手で作られてるのですから、
人の世話にならないことは、なにひとつとしてないのです。
塚地さんの演技がすごく自然です。
朝の分刻みの日課は微笑ましいけれど、それを乱すと、
心のバランスが崩す自閉症の特性を演じて見事でした。
道路にはみ出した梅の枝。
お隣の里村さんと山田家だけの私道なのかしら?
沢山の人が通るなら危険ですね。
引っ越し屋さんも、みんな通ってましたものね。
通報されないのは珠子さんの日々の努力の賜物でしょうか?
忠男がパニックを起こすから、切れないのです。
(忠雄の父親が植えて、珠子は、お父さんが見守ってる・・・
そう教えて来たのです)
梅切る馬鹿、切らぬ馬鹿
よくみると珠子は必要以上に、ペコペコと頭を下げます。
(近隣に迷惑をかける忠男、
(謝り続けて来た人生が見えて来ます)
梅切る馬鹿、切らぬ馬鹿
はみ出した梅の枝は早く言えば迷惑です。
それは社会的にルールを乱しがちな人や物事への
メタファー(比喩)
でも忠男は珠子にとっては宝物だし、
はみ出した梅の枝にも実はなるし花も咲く
絞れば薬にもなる。
(立ち退き騒動が解決したかは不明ですが・・・)
みんななんとか折り合いをつけて豊かな心で暮らして行こう
監督のメッセージをそう受け取りました。
ほのぼの系
49歳の自閉症の息子とその母親の周辺で起こるほのぼのした話。
障害を持ったという話は暗い内容かドキュメンタリーみたいになりがちだが、そうではなくチュウさんが取り持つ縁となっていろんな物語がちょっとずつ動き、大きく変化するわけではないにしても、お隣さんとの関係が改善したり、友達ができたり、ホッとさせてもらえる作品。
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