「支え合い(寛容)」梅切らぬバカ 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
支え合い(寛容)
実際には深刻な題材を暗くなり過ぎず、前向きに描いて
とても考えさせられるし良かったです。
加賀まりこ(母親・山田珠子=占い師=80歳)
塚地武雅(ドランクドラゴン=自閉症の息子=山田忠男=49歳)
おふたりが本当に素敵でした。
珠子は自閉症で知的障がいのある忠男との生活を
明るく前向きにとらえて暮らしています。
加賀まりこはまるで地のようです。
サバサバしてて毒舌でいて愛らしい。
彼女は障がい者に限らず、
「人は家族や友人に頼らず、迷惑をかけずに生きてる人はいない」
そう言います。
“誰にも迷惑なんかかけてるもんか“
そう思っている人は少なからず驕り高ぶっているのでしょう。
今食事している1組の箸、茶碗、お皿1つにしても、
他人の手で作られてるのですから、
人の世話にならないことは、なにひとつとしてないのです。
塚地さんの演技がすごく自然です。
朝の分刻みの日課は微笑ましいけれど、それを乱すと、
心のバランスが崩す自閉症の特性を演じて見事でした。
道路にはみ出した梅の枝。
お隣の里村さんと山田家だけの私道なのかしら?
沢山の人が通るなら危険ですね。
引っ越し屋さんも、みんな通ってましたものね。
通報されないのは珠子さんの日々の努力の賜物でしょうか?
忠男がパニックを起こすから、切れないのです。
(忠雄の父親が植えて、珠子は、お父さんが見守ってる・・・
そう教えて来たのです)
梅切る馬鹿、切らぬ馬鹿
よくみると珠子は必要以上に、ペコペコと頭を下げます。
(近隣に迷惑をかける忠男、
(謝り続けて来た人生が見えて来ます)
梅切る馬鹿、切らぬ馬鹿
はみ出した梅の枝は早く言えば迷惑です。
それは社会的にルールを乱しがちな人や物事への
メタファー(比喩)
でも忠男は珠子にとっては宝物だし、
はみ出した梅の枝にも実はなるし花も咲く
絞れば薬にもなる。
(立ち退き騒動が解決したかは不明ですが・・・)
みんななんとか折り合いをつけて豊かな心で暮らして行こう
監督のメッセージをそう受け取りました。
こんにちは😃
共感コメントしていただきましてありがとうございました😊
琥珀糖さんのレビューを拝読していいお話だったんだなぁーと余韻に浸るぐらいだったのに、先程自分のを見てガーーーン❗️
偉そうに書いていてお恥ずかしい🫣
そっちじゃないのでしょうね。
心の繋がりを見なくちゃいけないお話ということですね、
今晩は。
コメント有難うございます。素直に嬉しいです。
塚地武雅さんは、私が滅多に観ないTVのNHKのコント番組”LIFE"や、昔から映画の端役で独特な存在感を持った方で好きなんです。
コント番組出身と言えば、今や映画界のホープになったムロツヨシさんですかね。コント番組は今や絶滅危惧種ですが、そこでオーラを放つ役者さんは映画でも見事なるオーラを放っていますね。では。
そーいえば、高機能スペクトラム人物を描いたベン・アフレック主演の「ザ・コンサルタント」を思い出しました。(作風は、全然違いますが・・。)