「3月29日、10回目鑑賞」機動戦士ガンダムSEED FREEDOM ラインハルトさんの映画レビュー(感想・評価)
3月29日、10回目鑑賞
劇場版『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』公開80日間(1月26日~4月14日)の実績。
観客動員数 262万3360人
興行収入 44億1280万3770円
日本歴代興行収入上位の日本のアニメ映画ランキングは、53位(4月7日時点)→50位(4月14日時点)に上昇。
更に、日本映画(実写等の映画も含む)の歴代興行収入が、ガンダム作品で初めて100位にランクイン(祝)。
これから書く事は、小説 機動戦士ガンダムSEEDFREEDOM(下)のネタバレを含みます。まだ小説(下)をお読みになっていない方は、十分お気を付け下さい。
今作を10回目視聴する前に、小説 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(下)を読んで強く思ったのは、〝この小説こそ、SEED過去作好きで今作(劇場版)に低評価を付けた人に読んで欲しい〟という事です。何故かというと、今作(劇場版)で低評価を付けた人の中には、表面的な描写で誤解している人があまりにも多いからです。
映像作品や、それらに登場するキャラに感情移入し過ぎたり思い入れが深過ぎる人程、今まで大好きだった作品がその人が想像していたイメージと違う描かれ方をした場合、「何でこんな描き方したの?けしからん!」と一気に批判的・攻撃的になる〝二極思考〟に陥りやすい人がいるので、一概に低評価レビューをしている人全てが同じという訳ではありませんが、恐らくその中の一部の人はこう考えてしまったのではないでしょうか?
「過去作の脚本を担当していた両澤千晶さんが生前描いたプロット(物語の筋書き・構想など)を福田監督がねじ曲げて、両澤さん調のシリアスな描写だった部分をふざけた描写に書き換えた」と〝勘違い〟して、怒り・失望・悲しみなどの感情を持ってしまったのではないか?⠀と。
しかし、それは間違っています。何故なら、今作は両澤千晶さんの初期プロットに沿って進められたものだからです。劇場版のストーリーに完成するまでには、福田監督や小説著者の後藤リウさん達が制作に関わっていますので、多少は変更されている部分もあるかと思いますが、大筋からはそれていないと思います(大幅に書き換えると、ストーリーに矛盾が生じるから)。ですので、今作は決して「福田監督が脚本をふざけた表現にねじ曲げた」ものではありません。
例をあげると、劇中後半の描写でブラックナイトスコードのグリフィンがシンに「闇堕ち攻撃」を仕掛ける場面がありますが、劇中でステラがシンを守る為に化け物のような姿になったので、ステラファンはショックだったのかもしれません。しかし、あの場面は可愛い姿のステラのままだったら、残念ながら敵を全くビビらせる事は出来なかったでしょう。その結果、ステラはシンを闇堕ち攻撃から守れなかったと思います。ステラは、あえて闇の深いような姿を相手に見せる事によって、ブラックナイトスコードメンバー達を酷く動揺させ、彼等からシンを闇堕ち攻撃から守ろうとする〝シンへの愛〟が分かりやすく描写されたのだと、理解出来ます。しっかり小説を読めばあれは「ふざけた描写」「ステラを汚した描写」ではなく、「シンに対してステラの愛の大きさを示した描写」だったと、しっかり理解出来ると思います。
あと、劇中終盤にラクスがプラウドディフェンダーから出て宇宙空間で静止していた場面ですが、小説(下)を読めば、ラクスがオルフェに対して「私の意志は常にキラと共にある」と彼女自身の意志を明確に示した描写だという事が理解出来ます。
初見だと、「ラクスは宇宙空間に意味無く出て来て何してるの?」と、否定的に見た人もいると思いますが、小説(下)を読むと、しっかり意味があっての行動だという事が分かり、〝決してふざけた描写を描いた訳ではない〟という事がお分かり頂けると思います(ただ、小説を読まないと伝わらないと思いますが)。
その他にも、レビューで批判的に書かれている描写が幾つもありますが、小説(上)・(下)をお読み頂けば〝ツッコミを入れたくなる描写も、それらにもしっかりとした意味がある〟と理解する事が出来ます。
特に代表的な描写の1つに、キラとオルフェのやり取りの中で、キラ「だけど、僕にも武器がある」オルフェ「何だそれは?」キラ「ラクスの愛だ!」という描写を観て〝愛で全て解決してしまった〟と表面的の描写だけ観て批判的に考えてしまった人がいますが、その部分も小説(下)を読むと、別にキラはふざけた訳ではなく、キラの想いや考えが書いてあるので、「キラはこんな事を考えていたのか」と色々と知る事が出来、意外と考えさせられる描写だったのかな、と思いました。
映画comサイトでは、低評価レビューが異常なレベルで氾濫している今作ですが、何故か劇場公開約2ヶ月経過した現在でも、未だにこの映画の観客が途切れる事なく、順調に興行収入を伸ばしているという摩訶不思議な現象が続いております。今作は、見る人を選び賛否両論ある作品でもあり、表面的な描写はツッコミ所も多く、お世辞にも「最高の作品」と言えませんし、「素晴らしい作品」とも断言出来ません。しかし、今作が「駄作」「つまらない作品」「ガンダム史上最低」だと主張する人が世の中に数多く存在するなら、劇場公開1ヶ月もしないうちに観客が激減して話題性も無くなり、世間から今作は忘れられてしまっているはずです。
話は変わり、興行収入や観客動員数の話をさせて頂くと、ガンダム作品という万人受けしづらい視聴者層の狭いアニメ作品では、いくら近年導入された4DX鑑賞や鑑賞者特典を毎週配布して観客動員を増やそうとしても、最終興行収入が20億円台で終了するのがせいぜいだと、一般的に思われてきました。
興行収入という面で、一般的によく議論されているのが、歴代ガンダム作品の中で最も興行収入の高い、約40年前の初代ガンダム作品「機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙」との比較ですが、当時の貨幣価値は現在とは違いますし、昭和と令和で時代も全く違うので単純に当時と比較・議論するのは難しいのですが、今回はあくまでも実績値だけに焦点を絞り、当時の「機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙」の実績を現在(2024年)の実績値として再計算・数値化してみましたので、下記をご参照下さい(当時の観客動員数は不明で、当時の興行収入の推定値しか判明しておりません。正確な数値ではございませんので、予めご了承ください)。
当時の興行収入(約23.1億円)を1980年前半当時のチケット推定単価(1人/1000円)で割ってみると、当時の観客動員数の推定は【 約231万人前後⠀】となります。
当時の推定観客動員数(約231万人)に今作SEEDフリーダムの単価[約1686.6円]をかけると、現代での推定興行収入値は【 約38億9600万円以上⠀】となります(映画単価には、4DXの単価も含まれています)。
今回、「機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙」の推定興行収入値を算出してみて感じたのは、ネット社会で多様なコンテンツが氾濫している現在では、いくら4DXや入場者特典を配布し続けても、当時の偉大な記録は到底超える事が出来ない〝大きな壁〟だと考えられてしまうのも仕方がないと思います。
近年大ヒットして話題になった「閃光のハサウェイ」第1部ですら、公開129日で観客動員数が108万8061人で興行収入が22億962万8200円でした。この実績も近年のガンダム作品としては、とても素晴らしい結果なのですが、「機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙」の現在の興行収入推定値と比較すると、残念ながら遠く及びませんでした(しかし、個人的には2作目以降も期待しています)。
しかし、『機動戦士ガンダ厶SEED FREEDOM 』は公開52日時点(1月26日~3月17日)で既に観客動員数 237万2164人、興行収入 40億12万4620円を記録しています。そして現在も継続して記録を更新し続けています。あくまでも概算で正確な情報ではありませんが、数値だけで比較すると今作があの偉大な「機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙」の記録にも追いつき、そして追い越そうとしている歴史的瞬間なのかもしれないと感じました。これが、数多くの低評価の人が主張する「駄作」「つまらない」「史上最低の作品」だとしたら、この偉業はなし得た事でしょうか?
公開から約2ヶ月経過した今作が、数多くの新作とアカデミー賞を受賞した「ゴジラ-1.0」のような再浮上作との板挟みになりながら、未だに興行収入ランキングにも踏みとどまっているという現実。
数多くの人が今作に対して低評価をした中で、何故「駄作」「つまらない」と言われる作品がこれほど売れ続けるのか?もし論理的に反論出来る人がいるなら是非コメントお待ちしております。
フォローを有り難うございます。
アニメの絵の雰囲気をそのまま言えば、幼く凛々しく優しい。それが逆に作品が目指している巨大なテーマを、目立たせていたような感じでした。
Uさんへ
久しぶりに来たので、返信遅くなり申し訳ございません。
この映画作品は、何か言い表せないような魅力みたいなものがありますよね。
だから、ここまでの興行収入に繋がったのだと思います。
Uさんの感性は素晴らしいと思います。
共感を有り難うございます。レビューに記した通り、劇場版2作を観たのみです。でも作品全体から、それが何かは説明できないのですが、生々しいものを感じたのは事実でした。愛とか欲とか、死とか生とか。
ラインハルトさんのレビューの冷静な盛り上がりに圧倒されました。
文章を一部訂正します。
誤
「なんだよ、フリーダム・キラーもたいしたことないなぁ」とグリフィン(緑色の短髪のキャラ)が言った後、ダニエル(顔下半分マスクキャラ)が「それはこないだ実証したし」と言っている。
↓
正
「へぇ?剣が使えない隊長さんかい?」とグリフィンが言い、「コンパスっての、案外大した事ないんじゃない」とリデラード・トラドール(金髪の女性キャラ)が言った後、ダニエルが「それはこないだ実証したし」と言っている。
③ 強奪事件の犯人の詳細を隠して、「テロリスト」と曖昧な表現で結論を出した為。
↓
もし、強奪事件を起こした犯人が仮にザフト軍パイロット以外だったら、「テロリスト」と抽象的な表現で呼ばす、もっと具体的に発表されたでしょう。しかし、①で考察した通りであれば、フリーダムはキラや現ザフト軍パイロット・コンパス所属の元ザフト軍パイロット(シン・ルナマリアなど)でしか動かせないはず(退役した元ザフト軍パイロットという例外もありますので、推測が正しい訳ではない)。
事件が起きた段階では、レオナードがブラックナイツメンバーに精神支配されたという証拠も無く、ファウンデーション王国にそそのかされて事件を起こした確証も無かった為、このままだとザフト軍パイロットが疑われ→フリーダムを運搬していたレオナードが特定され→「レオナードが自身の復讐の為に起こした事件」という流れになり、せっかく大戦が終結して少しづつ復興が進み落ちついて来た時期なのに、またザフトと地球連合との間に新たな摩擦が起きる事を避ける為・ザフトの責任を回避する為に、あえて犯人を特定せず「正体不明のテロリストが起こした事件」とお茶を濁したような、曖昧な結論にしたのだと推測します。
このように、今後映像化されるかもしれない「フリーダム強奪未遂事件」の考察をして行くのも楽しいと思いますので、皆さんのご意見を是非お聞かせ頂けたら幸いです。
① フリーダムをテロリストがいきなり操縦出来るとは思えない為。
↓
フリーダムはザフトのモビルスーツです。通常であれば、地球連合軍パイロットや他の組織に所属しているパイロットが、強奪していきなりフリーダムを動かせるとは思えません(SEED序盤でアスラン達がイージスガンダムなど4機をいきなり動かせた事や、DESTINY序盤でエクステンデッドのスティング達がカオスガンダムなど3機を動かせたのは特殊な事例であり、あれを誰でも出来ると認めてしまうとSEEDやDESTINYの話自体が矛盾してしまいます笑)。ですので、フリーダムを操縦していたのはザフトのパイロットの可能性が高く、更に小説版「月光のワルキューレ」の展開を読んだ感想では、今の所レオナードしか犯人が思い浮かびません。
② アグネスが過去に「彼氏から酷い裏切りを受けた」と小説版で書かれた為。
↓
この事件で、レオナードに裏切られた事を指しているのではないか?と考察しました。
劇中序盤でシュラとシンが剣で手合わせしていた場面で、「なんだよ、フリーダム・キラーもたいしたことないなぁ」とグリフィン(緑色の短髪のキャラ)が言った後、ダニエル(顔下半分マスクキャラ)が「それはこないだ実証したし」と言っている事から、あの事件は新型フリーダムガンダムの機体データや戦闘データを取りつつ、赤服エースパイロット(レオナード)の技量を確認する事で、「コンパスに所属している元赤服ザフトパイロットのシンやルナマリアの技量はどの程度か?」という事も把握し、更に新型フリーダムをブラックナイトスコードの機体で倒せるか?実証を得る目的もあったのではないか?と思います。
次に、自分が何故テロリストによって強奪されたと言われている事件の犯人が、レオナードだと考えたのか?という事を話したいと思います。
ここから小説版で書かれていないフリーダム強奪未遂事件の部分ですが、ここからはあくまでも勝手な推測です。全く正確な情報ではありませんので、予めご了承ください。
実はこの強奪事件の前、ファウンデーション王国は事前に新型フリーダム・ジャスティスの運搬の情報、又、レオナードがブルーコスモスやロゴスに深い恨みがある事などを、ザフトのDESTINYプラン推進派から入手していて、レオナードと連携して(1人だとロゴスに復讐出来る可能性がほとんど無いけど、ファウンデーション王国が協力してくれるなら、と淡い期待を抱かせた?)フリーダム強奪・そしてロゴスへの復讐を協力するフリをしながら、新型フリーダムの機体データや戦闘データを収集する目的か?最新鋭機の実力がどの程度か知る目的か?などの為にレオナードを利用したのではないか?と個人的に考えます。
ファウンデーション王国はレオナードに対し、アークエンジェルに引き渡されるタイミングで何らかの方法で強奪を手助けして、更にブルーコスモスやロゴスに復讐する手助けもするとそそのかし、レオナードがフリーダムを強奪したタイミングでグリフィン〈緑色の短髪のキャラ〉が精神操作で闇堕ちさせ(新型フリーダム引き渡し場所近くで待機して、レオナードに精神支配&ダニエルがいる場所まで誘導したのか?)、レオナードが錯乱して暴れた地域(場所は不明)で支援要請があったタイミングで、近くで潜んでいたブラックナイトスコードルドラに乗るダニエル・ハルパー(顔下半分マスクしているキャラ)がストライクフリーダムを撃墜し、ファウンデーション王国が「本来の目的」を達成したというのが「ストライクフリーダム強奪未遂事件」の真相ではないか?と予想しています。
仮にファウンデーション王国が新型フリーダムの機体をそのまま接収して、無傷で最新技術を盗みたいだけなら、撃墜せずにパイロットを精神操作して、そのままファウンデーション王国まで連れ帰った方が楽だと思いますし、もしそんな事をしたら長年用意周到に進められていた、ファウンデーション王国の計画(劇場版で描かれたファウンデーション王国とDESTINYプラン推進派の反乱)が世間にバレて、計画が頓挫してしまう可能性もあるので、それは無いかと思います(間違っていたらすみません)。
アグネス・ギーベンラートは、劇場版が描かれた半年前、レオナード・バルウェイという、家柄も良いし見た目も最高にかっこいい、赤服のザフトのエースパイロットと付き合っていた。2人は当時ザフトに所属していて、イザーク・ジュールがコンパスに新しいモデルのフリーダムとジャスティスを届けに行く任務の際、フリーダムとジャスティスの運搬人(パイロット)として志願した。
レオナードが「一度でいいからフリーダムに乗ってみたい」と熱心に言うから、アグネスが親のつてで手を回して実現したらしい。
アグネスは、レオナードのそういう部分を少年ぽくて可愛い人だと思っていたのだが、しかしレオナードには辛い過去があった。
「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」第44話で描かれた時期、反コーディネーター組織である「ブルーコスモス」の盟主で、世界を裏で操る軍産複合体「ロゴス」のメンバーでもあった〝ロード・ジブリール〟が、地球連合軍月面ダイダロス基地にある巨大ビーム兵器「レクイエム」をプラントに向けて発射させた事によって、レオナードの家族が住んでいたヤヌアリウス・ツーというプラントコロニーを含む、数基のコロニーが破壊された凄惨な事件があり、その時に家族を亡くしているのだ。
レオナードは、この事件により当然ブルーコスモスやロゴスに深い恨みを抱いていた事が小説で明かされ、その過去の悲しい出来事を慰めたアグネスに対し、小説の最後に皮肉の笑みを浮かべ、「・・・ありがとう、アグネス」とささやいている(この〝ありがとう〟は、個人的には〝フリーダムに乗ってブルーコスモスやロゴスに対し、復讐する機会を作ってくれてありがとう〟だと推察しています)事などを考慮すると、この後レオナードが「フリーダム強奪未遂事件」に何らかの関わりがある可能性が高いと思われます。
片や、アグネスが何故モビルスーツ運搬任務に志願したかと言うと、コンパスという出世も望めない、お飾りのような組織(アグネスが勝手に思っているだけ)に自らシンとルナマリアが志願したと思い込み、〝哀れな2人の事を「負け犬」として顔を拝みに行く為〟(小説を読めば読むほど、歴代ガンダム作品悪女ランキング上位に入りそうな程、アグネスはろくでもない性格だと思う)。
3月2日追記
【 フリーダム強奪未遂事件 】とは(考察)
フリーダム強奪未遂事件とは、劇場版が描かれた半年前に起こった事件で、ザフトからコンパス所属のアークエンジェルに引き渡される予定だったストライクフリーダムが、テロリストに強奪されそうになったが、突如現れたファウンデーション王国所属のブラックナイトスコードルドラによって撃墜され、強奪事件は未遂に終わった(その後、ストライクフリーダムはオーブで修理・改修され、ストライクフリーダム2式になったか?)という事件の事を指します。
ここからは、劇場特典第1弾小説版「月光のワルキューレより」で書かれた内容を解説し、更に小説版で書かれなかった強奪未遂事件までの部分を自分なりに考察していきたいと思います。
何故、小国であるファウンデーション王国が、劇中のような戦力を持つ事が出来たのか?と疑問を感じた方も多いと思いますが、これはあくまでも個人的な推測ですが、ザフトのDESTINYプラン推進派とかなり前から裏で繋がっていて(劇中で描かれた時期よりずっと以前、デュランダル議長が議長になるくらい前から繋がっていた?)、継続的にプラントから機体の最新技術の提供(技術提供後、更にファウンデーション王国で技術を独自進化させたか?)や、かなりの額の資金提供・フリーダムなどの戦闘データの提供などを受けて、長い年月をかけてかなり用意周到な準備がされていたのだとしたら、ファウンデーション王国という小国が、あれだけの戦力を持った事も納得出来ます。
ファウンデーション王国の名前の由来は、国の実情と比べて表面は立派に見えるだけのハリボテのような国という事で、「化粧下地〝ファウンデーション〟を厚く塗って、素の姿をみせない国」という意味で名付けられたのかもしれません(確証ではないです)。
ファウンデーション王国の軍隊は、私設武装組織(ブラックナイトスコード親衛隊や他の一般隊員)で構成され、劇中で登場した親衛隊は「アコード」と呼ばれる〝コーディネーターを超える種〟として、SEEDシリーズ屈指の高い能力を持つ。
2月29日 追記
作中でファウンデーション王国の詳細が語られなかった為、よく理解出来なかった人が多数いたと思いますので、自分なりに調べて分かる範囲で簡単にまとめてみました(ググれば分かるよ!とか、言わないで下さいね)。
【 ファウンデーション王国とは 】
元々は地球連合の1つ、ユーラシア連邦(現代で例えると、ロシアとヨーロッパ地域の集合体)に所属していた(時期は不明だが、ユーラシア連邦から突如離脱・独立を果たした)小国。詳細な場所は不明。ユーラシア連邦南部に古くから存在し、全人口は不明だが首都イシュタリアには、15万人以上が住んでいるとされる。
ファウンデーション王国は、〝ファウンデーションショック〟と呼ばれる程、鮮やかにユーラシア連邦からの独立を果たしたとはいえ、依然としてユーラシア連邦との緊張状態であり、ユーラシア連邦との衝突を避けたい地球連合加盟の他の組織(大西洋連邦・東アジア共和国・南アフリカ統一機構・南アメリカ合衆国など)は、ファウンデーション王国の国際的な地位は認めていない。尚、コンパスもファウンデーション王国は未承認国との事(同様に、ユーラシア連邦との衝突を避ける意図があるのか?)。
ファウンデーション王国は代々王政を敷き、歴代の国王は不明だが、現在は先帝の幼女となったアウラ・マハ・ハイバルが女王を務めている。宰相はオルフェ・ラム・タオが務め、「誰もが相応しい役割を果たせる、万人に平等で幸福な理想国家」と称して、ナチュラルもコーディネーターも分け隔て無く、優秀な人材を迎え入れているとされているが、実情はデスティニープランによる恩恵を受けられるコーディネイターが優遇され、逆にナチュラルは冷遇されてしまう不平等な国だった模様。
首都は、戦乱の復興が進み華やかだが、首都近郊には荒れたスラム街もあり、実際のオルフェの理念とは大きくかけ離れた国だったようだ。
当然、不平等な政策や貧富の差などによる不満も生じ、国内ではデスティニープラン反対のデモ活動も発生していたようだが、デモは国内の武装警察によって即座に弾圧され、参加者は逮捕されるだけでなく、容赦なく射殺もされているとの事(アスランとメイリンの潜入調査で判明)。