「SAWだけど中途半端!」スパイラル ソウ オールリセット Fat muffinさんの映画レビュー(感想・評価)
SAWだけど中途半端!
SAWシリーズを全て鑑賞していますが、これもやっぱりイマイチの出来でした。何も深く考えなければそこそこ楽しめると思いますが…
まず気になったのが主人公(クリス ロック)のコメディ感満載の演技。ダークでシリアスなSAWの雰囲気と相性が最悪でした。
犯人の分かりやすさも気になりました。ウィリアムの時だけ“ゲーム”場面が映されない事と、わざわざ死体の皮膚を剥いで身元を分からなくし、タトゥーで判別など「まさかこんな分かりやすい犯人、オチにもってこないよね?」と至極ガッカリ。
今回は警察への復讐心が動機と分かりゲームの参加者は「絶対助からない」と予測出来る点も微妙でした。
そもそも腐敗した警察を正したいなら、こんな回りくどいやり方で装置など用意せずただ単に殺せば良いだけでは?
ツッコミ所が多いのはいつもの事ですがクリス ロックの演技のせいで緊迫感が薄く、特に目立ちました。
今回気になった箇所は…
最初の犠牲者が電車が来る前にタイミングよく起きる。
大掛かりな装置すぎて1人で設置は無理(特に警察署はもはやギャグ)
アンジーが閉じ込められたけど、何故か勝手に扉がしまる。
凶悪犯を追ってるにも関わらず絶対に応援を呼ばない。みんな単独で建物に突入する。
贈り物のヒントの解決が早過ぎる。IQいくつだよ。テンポが速すぎて取り残された感。
犯人は正義感の塊みたいな主人公が連続殺人鬼の仲間になると本気で思ったのだろうか。大学を首席で卒業した頭とは到底思えない。
終盤ジークが最後の1発で的を狙ったけど、射撃の腕が良すぎて笑う。
となんだかモヤモヤがたくさん残る作品になりました。
良い点としては仕掛けの面白さや、そこまで酷い作品ではなかったので、まあまあ楽しめたという感じです。