「テイラー・シェリダンの書くアメリカ」モンタナの目撃者 TWDeraさんの映画レビュー(感想・評価)
テイラー・シェリダンの書くアメリカ
ボーダーライン・シリーズではアリゾナ州メキシコ国境付近と不法移民、麻薬問題。
またウィンド・リバーではワイオミング州の山深く、極寒の土地にあるインディアン居留地、要するにネイティブアメリカンが追いやられた土地。
今回の舞台であるモンタナ州は雷の発生しやすい天気と、いわゆる「熱波」といわれる猛暑が続き、これらも影響して山火事が非常に多い地域です。
いずれの土地も住民は多くなく、彼の映画を知っていると、まだ何も起きていなくても「そこはかとない不穏さ」を感じます。
そして、今回も裏切ることなく容赦のない殺人が行われます。さらに、そこに追い打ちをかける山火事の炎が「サバイバル性」に拍車をかけます。
ただ、期待しすぎると「(前の作品に比べて)超えてくるものがない」というのが正直な感想です。
むしろ、シェリダン初心者には、不法移民や麻薬、或いはネイティブアメリカンといった背景ほど込み入ってない分、比較的観易い作品ではないかと思います。
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