劇場公開日 2021年9月3日

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「90s × シェリダン節!」モンタナの目撃者 とぽとぽさんの映画レビュー(感想・評価)

3.590s × シェリダン節!

2021年9月3日
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子供のときにTVで見てきた90年代のアクションスリラーを彷彿とさせるような作品で、今じゃもう誰も作らなくなってしまったタイプの作品。
"相棒" テイラー・シェリダン × アンジー。何かあったら信頼できる人へ、それは我らがテイラー・シェリダン!小川は川へ、川はシェリダン組という町へ --- 同僚たちのシェリダン節炸裂なやたら景気いい会話がなんとも芳ばしいし、随所でしっかりと前フリ効いているセリフのやり取り。傑作"フロンティア3部作"を作った彼にはやはりアメリカの広大な大地が似合う。
エイダン・ギレン × ニコラス・ホルト = 暗殺者兄弟という時点で最高で本作のこと楽しみにしていた!いざ見てみると仕事っぷりは少しずさん。おまけに迫りくる自然の脅威、もうこんな土地ウンザリ?雇い主らしきタイラー・ペリーはカメオくらい。保安官役でシェリダン組には欠かせないジョン・バーンサル格好良いけど、妻サバイバリスト強い。彼女のおかげ。『僕に死んでほしい人々』って原題も興味引く。
"アンジェリーナ・ジョリー、11年ぶりのアクション映画(同じく前髪ありの『ソルト』以来)" みたいな宣伝文句も見るけど、思っていたよりは始終アクションな印象は受けなかった。ただ、役者としてだけでなく監督としても映画業界ハリウッドをサヴァイブしてきた才能溢れる彼女の、本作の中心での活躍は流石。また、少年フィン・リトルとの相性・化学反応もいい。キャラクターとしての王道なつながり、身を呈しても助ける理由・動機づけ。秘密はあくまでマクガフィン的扱いで、骨太すぎない程よさ。だって雷だらけの見晴らしのいい所で落ち着くんだぞ!正直、作品自体ずっとヒヤヒヤ手に汗握るとか最高に面白いというわけではなかったけど、それでも十分楽しめたことは確かで、今後もこういう作品ができてほしいとも思う。

勝手に関連作『オンリー・ザ・ブレイブ』『ノーカントリー No Country For Old Men』←本作の馬はこっちの黒い犬みたいな存在かと勘繰ってしまった

P.S. 観客のお年寄り比率

とぽとぽ