シンデレラのレビュー・感想・評価
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普通
ミュージカル × 現代っぽさ = 自分らしく!
広く知られた、そしてわざわざもう作り直さなくてもいいおとぎ話を今日により通ずるように改変アップデートした感じ。不公平な世の中で女性の社会進出もあって、生き方は選べる、人生は自由だという普遍的テーマを持ち出す。もちろんシンデレラとタイトルを謳うくらいだから肝心な部分はそのままに。シンデレラの魔法が解けるシーンは流石の映像技術。
HSMヴァネッサ・ハジェンズ系でチャーミングなカミラ・カベロ演じる主人公のイジワルな継母役はFROZENイディナ・メンゼル、王子の両親役は『マンマ・ミーア』でも歌っていた動ける英国紳士ベテラン代表ピアース・ブロスナンと、個人的に最近あまり見ていない気がするミニー・ドライヴァー。昨今のミュージカルには欠かせない人懐っこい丸いフォルムと素敵な声の持ち主CATSジェームズ・コーデンも!
脚本監督は『ピッチ・パーフェクト』シリーズの脚本はじめ、良作コメディ『ブロッカーズ』では監督も務めているケイ・キャノン。話自体は結構どうでもよくて記憶には残らないけど、気楽に見ていられるし、色とりどり微笑ましく可愛らしい。そしてもう遅すぎるくらいだけど、遅かれ早かれ生まれるべき女性の統治・指導者。
プライムの字幕の対応速度クソすぎるんですがウチだけ?字幕から日本語字幕って選択しても出ないで、一回中国語なり別の言語にしたり、ああだこうだしている内にやっと出てくるみたいな。てか、ここ日本なんだから最初から日本語字幕出しといてくれよ。
この作品を見ないという選択肢は無い。
最近の黒人、LGBTに過剰に配慮した作品が嫌いで、
誰もが良く知るシンデレラを何がどうなるのか と思いながら見ましたが
これはそれも気にならないほど見事な仕上がりでした。
カミラ・カベロやイディナ・メンゼルはもちろんの事、
王女役のタルーラ・グレイヴェが超カワイかったです。
あれほど少ないシーンですっかり虜にされてしまいました。
本筋の話に戻って言うと、なにより選曲が絶妙かつ最高でした。
しょっぱなからあの曲でくるとは攻めてるなー からの
怒涛のグッドチョイスの連続ですっかりやられました。
ストーリーのオリジナル部分もしっかりと組み込まれ
全員(約1名除く)がスッキリでした!
日本評価の乖離
(フィルマに書いたレビューです。)
imdb3.6/10だが、ここでは4/5(8/10)の傑作あつかいだった。
ちょろいマーケットだなあ日本て。
Camila CabelloといえばHavana。つっても、そのていどしか知らないが。にしても何十億回という視聴回数の動画を配信している、超ビックなシンガーなのは知っている。アメリカや中南米では、かんぜんなアイドルにちがいない。それこそCamila Cabello主演だけで、映画がつくれるほどの。──というわけで出来上がった映画がCinderella。
アイドル映画らしく、かんぜんにベタなシンデレラの物語が再現されている。かつミュージカル。ピアースブロスナンも歌っちまう。アマゾンオリジナルで推薦年齢対象7歳+。そんなお約束かつ子供向け映画ゆえimdbの評点が3.6になった。国内5点制に換算すると1.8です。
ところが日本の映画レビューサイトだとクオリティが反映されない。フィルマで4です。10点制に換算すると8です。imdbで8といえば完全な傑作です。これ傑作ですかね?
もちろん大前提として、映画なんて誰がどう見ようと勝手です。さらにこの映画は目くじらたてるようなもんじゃない、7歳の子供に対して必要充分で、たのしい映画です。
どう見ようが勝手ゆえに個人的な意見を述べさせてもらっているわけですが、曲がりなりにも映画レビューサイトでレビューするならクオリティを検証すべきではないでしょうか。
とはいえ、外国映画に辛辣評をしない日本人の気持ちはわかります。日本人には外国人(主に白人、ラテン)に対するコンプレックスがある。で、この映画には、この惑星で凄まじい人気を誇っている外国人様が出ている。人気の外国人様に追従しておかないと、なんか「わかってないやつ」みたいに見えてしまう。で、評価点が上がる。の仕組み。
たとえば、せんじつネットフリックスで見たHe's All That(2021)。
主演のAddison RaeはSNS(tiktok)によって人気を得たアイドルとのこと。新世代アイドルらしく20歳にもかかわらず官能方向の属性がある。エロかっこいいというやつ。で、映画はimdb4.4/10。フィルマでは3.7/5(7.4/10)でした。
わたしはテレビシリーズ「親愛なる白人様」のレビューにこう書きました。
『平生、だれも一言も漏らさないが、日本人は、すさまじいまでの白人コンプレックスを抱えている。テレビはハーフタレントだらけ。ハーフとはいえ片方はゲルマンかスラヴ、混成だとしてもムラートではなく見た目が白人な人しか好まれない。いっぱんに整形手術とはアジア人らしさを払拭しアングロサクソンにちかづける手術のことだ。
なんならこのサイトの「ユーザーを探す」をクリックすれば、そこに居並ぶ人々は(たぶん)日本人でありながら揃いも揃って白人が出てくる映画を推している。嘘でも冗談でも針小棒大でもない。日本人向けの日本語の映画レビューサイトにおいて、ほとんどの人たちが白人の映画のファン──なわけである。(わたしもです。)にもかかわらず、みな白人好きの習性を露呈しない。にっぽん男子たるもの、揃いも揃って、おれはAngela Whiteなんて知りませんよ──てな涼しい顔をして生きている。
YouTubeでよくある動画だが、日本のおいしい料理・美しい場所・他国にない事やモノ・独自性のある習慣などを紹介して驚嘆する──ってのがある。
で、その紹介はかならず白人の女がやる。きれいな白人の女が、モニタリングの女子高生のように驚嘆することによって、動画に価値が生まれる。
それがどういうことか──というと、日本の事・モノを白人の女に褒めてもらうと、日本人はうれしい──ってことである。ばかっぽい。が、現実にその構造をしている。』後略。
日本では萌えが評点化されます。
かんたんに言えば「かわいけりゃいい」ってこと。
これは見る側だけの観点じゃない。作る側のイニシアチブにもなってくる。
たとえば、21世紀の女の子というオムニバス映画。もはや言うまでもないけど、21世紀の女の子の前提は「若い女性がつくったのだから許してね」である。あるいは池田エライザの夏、至るころ。あんだけ百姓くさい*のに佳作あつかい。
日本では、たとえば「美術館女子」のように「エロス資産」によって、無能な若い女が救われる萌えバイアスが社会を覆っています。
男は年収1,000万でも難色されるのに、女は家事手伝いでもじゅうぶんに泳げる社会なわけ。おっさんなってみりゃわかるけど、根本的に言ってしまえば、男なんて死ぬか隠れるように暮らすか、しかないもんね。──底辺なじぶん自身の歯ぎしりによって話が逸れたので元に戻しますが、日本人は、外国映画に対して、その萌えバイアスに白人コンプレックスが加算されます。拙作が怒濤の高評価を得てしまうのは、そんなわけです。
ただし萌え+コンプレックスの他に、とても不遜な話だけど、個人的には、imdbと国内レビューの乖離について、日本人には鑑賞眼=リテラシーが足りないんじゃなかろうか、と思ってしまうことが(かなりひんぱんに)あります。
(文系な人の独り言:映画の理解力って、ものの価値がわかるか、わかんないか──に繋がってしまうことのような気がする。)
(*わたしは田舎の百姓なので百姓くさいが差別用語にあたりません。)
(imdbおよびフィルマの値は2021/9月初めの値)
強く美しくかっこいい現代版シンデレラ
現代のシンデレラは自ら幸せを掴みに行くよ!
「MATERIAL GIRL」をイディナ・メンゼルで、「PERFECT」をカミラ・カベロで聴ける幸せ…♡他にも既存曲を上手く使ってて、ミュージカル部は楽しかった。「シンデレラ」が現代風にアップデートされていて、性差別、家父長制、世襲制を良しとしないメッセージを前面に出しつつも、全体的にすごく軽やかに作られていて、見やすかったです。もう現代っ子は待つだけの他力本願女には憧れないね。
ただ若干チープさも感じたけど…。なんか、ボールルーム狭くない…?テレビで観たからそう感じるだけ…?
出演者の人種もセクシャリティも多種多様で、こんな映画がもっと増えるともっと楽しいな〜😊
高クオリティの現代版シンデレラ
さすがAmazon。
この時代ならではのシンデレラを見事に作り上げた。
今回は吹替で鑑賞したが、ラップ以外の歌唱シーンは字幕の仕様なので、年齢的に小学生以下の子には少し敷居が高いかもしれない。まぁ、まずはディズニー版を見て、本筋を知った上でのポリコレアンサー映画とも言えるので、これから見せるのは如何な物かとって感じですが…。
物語は、シンデレラの流れを汲みつつ、
現代的な価値観、女性の自立、真実の愛を語っていく。
もともとのシンデレラの価値観に対して、女性を選ばれるだけの存在として描くのはどうなのよー、と度々言われる論がある。いや、昔の価値観だし、それはそれじゃないかなぁと思っているのだが、そんな価値観に真っ向からぶつかった作品と言える。
またオリジナル曲もさる事ながら、人気の近代ポップスを取り入れたミュージカルとなっている。
エド・シーラン、マドンナ、クイーン、アースなどなどの、日本でも一度は聴いたことのある曲のオンパレードなので、曲を聴いているだけでも楽しいし、その曲をしっかりと物語に組み込み、ミュージカルとして確立している所が素晴らしい。
流石ケイ・キャノン、ピッチパーフェクトの頃から、曲と物語を編み込むのがとても上手い。
主演のカミラ・カベロも魅力的だ。
コロコロと変わる表情やキレッキレのダンスは、彼女のスター性を存分に引き出している。
何より継母役のイディナ・メンゼルは流石の歌唱力。エルサの頃からの歌唱力を実写シーンで見れる事がなかなかに嬉しい。
各所で話題になっているファビュラス・ゴッドマザーのビリー・ポーターだが、個人的にはクレヨンしんちゃんの映画「ヘンダーランドの大冒険」に出てきたオカマ魔女を彷彿とさせ、めちゃくちゃ面白かった。
まぁ、どう転んでも批判になりそうな立ち位置のキャラクターだが、何故か説得力のある演技に「これはこれでアリかも」と思わせてくれたので、凄いなぁとしか言えなかった。
ラスト付近の展開で若干の描写不足が否めない所もあるが、
近年の映画でここまで後腐れなくハッピーになれる映画はなかったかも知れない(その点だけで言えば、モルカーと良い勝負かも知れない)
シンデレラを知っている方には、こんなシンデレラだって良いじゃないか。と、強く勧められる。そんな作品でした。
是非アマプラで見て欲しい。出来れば良い音響で!
※ジェームズ・コーデンがネズミの内の一匹を演じていて、個人的にはツボでした。米コメディアンの表情はパワーあるなぁ。
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