前科者のレビュー・感想・評価
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人は誰しも失敗や間違いを犯してしまう……
私はWOWOWのドラマをアマプラで見ました。見てよかったです。さらに前科者にハマりました。そして今回の作品を鑑賞しました。本当に泣けて声を出して泣きたいほどの作品でした。鑑賞後は、すぐに席から立ち上がる事が出来ませんでした。人は一生の内に何度も失敗し挫折し苦しみ、自分の個性を出せずに引きこもって犯罪に手を染めてしまう。それはいつ自分が受刑者になるか分からないし、身近な存在が気づかずにそうなってしまうのか、そういった事を感じました。
では、感想です。まず保護司役の有村架純さん去年の花束みたいな恋をしたの作品とは全く違う演技力でものすごく鳥肌ものでした。有村さんの悲痛な叫び、自分の無力さに気付きどうしようも無い気持ちになる圧巻の演技素晴らしかったです。森田剛役の工藤さんを助けたい気持ち、応援したい感情全てが涙ものでした。次に森田さん。寡黙で口下手な役として凄く難しい役だったと思いますが、一つ一つの動きに重圧を感じ物凄く良かったです。そして事件に関与しているのが、自分の弟である実役の若葉竜也さんも悔やんでも何処にぶつけていいのやらと言う感情の作り方に驚きました。実が連続殺人をする理由には、人を信用する怖さ、子供の繊細さ、脆さ、などの部分から金田刑事の警察としての無自覚な人間、福祉課のおばさんの人に簡単に濡れ衣を着させるくずさ、施設で薬ばかり飲ませるアホ男どれも人間としてあるまじき行為見ていて胸糞悪く実の感情に凄く移入がしやすかったです。父親のリリーフランキーさんの怒りも湧きましたが、何故か憎めない人物像どの役者さんも凄いなと思いました。お父さんの仕事からの家族に対した虐待、でも更生することの出来る良いお父さんだったのが辛かったです。どうしてなの?なんで家族を傷つけちゃったの?と感じました。そして工藤誠は、仮釈放から解放されたい真っ当な人間に戻りたい、でも弟の復讐を止めなければと葛藤する姿に涙無しでは見れませんでした。パン工場のクズな上司嫌でしたね〜
他のキャストさんのアンナチュラルからの活躍で好きになった北村有起哉さん、罪の声からの活躍に歯止めが効かない宇野祥平さん 、仮面ライダーエグゼイドからの活躍に応援したくなる磯村勇斗君全てに感動でした。物凄く長いレビューになってしまいましたが、参考程度に見てって下さい。本当に見てよかった作品でした。2022年のベスト10確定で入りますよ!文句の付け所のない評価5でござります!
有村架純の演技の幅広さに驚かされる
評価が高かったので前々から気になってはいたのですが、ようやく鑑賞できました。
主演の有村架純さんは私の昨年のベスト映画『花束みたいな恋をした』でも主演していましたし、物語の中心人物である過去に殺人を犯した工藤誠を演じた森田剛さんは、私が日本のノワール映画で一番好きと言っても過言ではない『ヒメアノ~ル』でも殺人犯を演じていましたね。
好きな俳優さんが揃い踏みの映画ですので、非常に期待しての鑑賞です。
結論ですが、素晴らしかった!!
脇を固める俳優さんまでもが全員役にハマっていて素晴らしいですね。ストーリーも本当に素晴らしく、普段の生活では知ることができない「保護司」という役職について知ることができ、そして刑務所から出てきた前科者が社会に復帰することがいかに難しいかという社会問題にも切り込んだ内容になっており、ただ面白いだけじゃなくて勉強になるというインタレスティングな映画でしたね。
WOWOWで本作の前日譚にあたるドラマが上映されたそうですが、映画単体で綺麗に完結した内容になっていますので、ドラマ版を観ていない状態でも一つの映画作品として十分楽しめました。
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刑期を終えて釈放された前科者の社会復帰を支援する「保護司」として多忙な日々を送っていた阿川佳代(有村架純)。彼女の元に、殺人罪で懲役を受けていた工藤誠(森田剛)がやってくる。控え目で真面目な性格の工藤は保護期間中で全く問題を起こすことなく生活していたのだが、間もなく保護期間が終わるという時期になったある日、忽然と姿を消してしまうのだった。
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「保護司」という役職について、私は本作を鑑賞するまであまり知りませんでした。先日鑑賞した藤原竜也さんと松山ケンイチさんダブル主演の『ノイズ』で殺人犯を猪狩島に連れてきた男性が「保護司」として説明されていたので、名前だけは聞いたことがある状態です。
本作は、細かな描写が素晴らしいですね。例えば、阿川が出所直後の工藤に牛丼を作って食べさせるシーン。「ついさっき吉野家で牛丼食べたばっかりなのにまた牛丼出された」っていうギャグシーンになっているだけではなく、肉より玉ねぎの方が多い阿川の牛丼を見ると、「阿川は決して経済的に豊かなわけではないんだな」と伝わってきます。映画中盤で石橋静河さん演じるみどりが阿川の家ですき焼きを食べているシーンでも「貧乏で良い肉を食えないだろうからごちそうする」とみどりが阿川に言うシーンもありますので、それがよくわかります。
阿川と滝本(磯村勇斗)の対比も良かったですね。学生時代に、とある人物の死によって人生が変わってしまった二人。片や阿川は殺人犯の更生を手助けする保護司となり、滝本は「殺人犯は人間じゃない」と言い放つ程の強い憎悪を抱きながら警察官となる。全く対照的な二人のぶつかり合いから、「犯罪者の更生」という難しい社会問題についてキッチリと踏み込んだ内容になっているように感じました。
役者陣も全員素晴らしかったんですね。特に良かったのはやはり有村架純さんでしょうか。昨年の『花束みたいな恋をした』では「ありきたりで可愛い女子大生」を演じていたり、『るろうに剣心』では「ミステリアスな美女」を演じていました。そして本作では「真面目で飾り気のない女性」を演じています。
化粧や髪型や衣装による違いはあるでしょうが、それ以上に有村さんの演技によってそのキャラクターのイメージが固まっているような気がします。まるで別人のようなキャラクターの演じ分け。本当に素晴らしかった。
他にも、森田剛さんは言わずもがな素晴らしかったですし、殺人犯の実を演じた若葉竜也さんは『街の上で』で観た演技とは似ても似つない猟奇的な演技で、精神の不安定さや狂気性が伝わってきました。本当に、登場する役者さんが一人残らずキャラクターにピッタリでした。
ストーリーは面白いし、役者の演技は素晴らしいし、社会問題に切り込んだ内容になっているし、ラストの締めが個人的にめちゃくちゃ好きでした。文句を言うような部分が一切なくて、「減点方式で言ったら100点」という感じの映画ですね。
公開からかなり時間も経過してしまって、上映終了してしまった映画館も多いですが、本当に素晴らしい映画だったので是非多くの人に観ていただきたいですね。オススメです!
「私は保護司」と言うインパクト
原作漫画やテレビドラマは知りません。
◉常軌を逸した保護司
工藤誠(森田剛)が阿川佳代(有村架純)の助けで工場で働くようになるまでの前半は、社会派のストーリー。ところが誠の弟が出現してからの後半は、連続殺人を軸にしたサスペンス。
これ自体はよくある展開ですが、結局は最後まで個性的な一人の人間を描いた映画として観ることになりました。工藤が内包していた闇が次第に明かされると言うよりも、佳代と言う保護司が画面の前面に居続けたからでした。
傘で窓ガラスを叩き割り、いくら幼馴染みでも捜査担当デカに抱かれそうになり、一杯だけならと飲み出してグデングデンになる。
生真面目な保護司が曝け出す、破天荒な素顔。誠実や情熱が煮詰まりすぎたら、こうなるのだろうか?
その割には、牛丼を食べる時は落ち着いた幸せ感を漂わせていましたが。
◉急ぎ足のサスペンス
社会派ストーリーに対してサスペンス部分は、何故かと思うほど矢継ぎ早に、人が現れては消えてしまいました。恨みを抱えた弟が兄の元を訪ねるが、兄は弟を思い止まらせることはしない。
不謹慎だった警官、緊張感の無かった福祉課職員、性格が破綻していた養護施設職員が次々に殺され、母の死の経緯が明らかにされて、兄弟は最後の犯罪へ向かう。
サスペンスとしてまとめるために、あまりにお誂え向きの展開と状況が出現してしまったと言うのが、正直な感想です。
◉ノーギャラの国家公務員
他の方も書かれていたので、少し安心しましたが、私もこれだけ生きていて、保護司がボランティアとは知らなかったです。凄いです。
終盤、私の目は「ひたすら必死な」保護司に更に惹き付けられました。相手を第一に思っているのに違いないのだけれど、まず自分で自分を確かめたくて、認めたくて、頑張る国家公務員。結果として対象の人も救われる。
有村架純は喜びも怒りも嘆きもありのままで、役者としてしっかり自然体(かなり個性的ながら)の保護司を演じていたと思いました。
彼女ならば、私も愛おしく思わず応援しない訳にいかないです。
「前科者」と呼ばれてしまう人たちと、彼らの更生を助ける人たち。それぞれの過去と現在を繋いで描かれるストーリーに引きこまれました。サスペンス風味の人間ドラマです。
作品紹介で、刑務所から出所した人を描いた作品と知り
1年前の「すばらしき世界」が頭に浮かびつつ鑑賞しました。
主人公(=有村架純)の仕事は「保護司」。
いや、正確にはコンビニで働きながら
ボランティアとして「保護司」の活動をしている。
そして保護司とは。
「保護司は,犯罪や非行をした人の立ち直りを
地域で支える民間のボランティアです。」
(法務省サイトより引用)
毎日の暮らしの中で
何人かの元受刑者を定期的に訪ね面会する日々。
そんな彼女が受け持った中に
もう少しで正式に刑期を終える男。
そんな中、警官襲撃事件が発生。
盗まれる拳銃。
そして起きる複数の殺人事件…。 きゃー
刑期を終える男 その弟 憎悪
保護司の女 昔の恋人 後悔
それぞれの過去が明かされながら
哀しいドラマが展開します。
そして最後は…
◇
いや~
すごく見応えのあるお話でした。
観て良かった。
満足です。
※まだ上映2週目なのに
上映枠が減ってきているようです。
これから観る予定の方、お急ぎくださいね。
◇あれこれ
窓ガラス
上映開始早々に有村架純がたたき割ったアレ
弁償したのかな… ドキドキ
コンビニのバイト収入しか無いのなら
そんな気軽に割っちゃダメでしょ (← ってお金があっても無くても)
猫の手
ちょくちょくバイトを抜ける架純チャン。
戦力補強でコンビニ店長がスカウトしたのがネコ様。
話しかけるとちゃんと返事をしてましたね (にゃぁ)
時給いくらなのかが気になります。 (ちゅーる?)
ひよっこ
有村架純と磯村勇斗の組み合わせ。
NHK朝ドラ以来で懐かしさが。
磯村勇斗くん。
前回見た作品では半グレで、今作では警察官。
もっと色々な役柄がこなせそう。
◇最後に
地下アイドルたちの女社長(彼女も前科もの)
有村架純が図書館に本を返しにいく場面で
「どうして私をここに連れてきたの?」
「友達だから」
「…」
うーん そうきたか。 (※ここに繋がる伏線もあります)
こういう終わらせ方
なんかいい感じがしました。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
コンビニ店長だってシフトの穴埋めが大変
森田剛はかつて『人間失格』(2009)で中原中也を演じたことがあったという意外性。調べてみると、宮本亜門の舞台『金閣寺』では主役の溝口も演じているという。どちらも阿川佳代(有村架純)の自宅の本棚や中学時代の図書館で登場してくる書だ。「殺す、殺す」「お前はなぜ生きてるんだ」と走り書きがしてあった中原中也詩集が妙にインパクトがあったのです。ちなみに彼女の本棚には志賀直哉全集が収められていたり、その下段の「星の王子さま」の隣に江戸川乱歩の「怪奇四十面相」!!何か意味があるに違いない。
全国で52500人と定められた保護司の仲でで20代女性とは珍しい。しかもコンビニ店員というユニークなところが面白いドラマ。wowowドラマ版では概ね3人の元受刑者の物語があり、最初に登場する斉藤みどり(石橋静河)が更生し、そのまま3番目の薬物中毒の田村多実子のエピソードでも活躍する。対象者には必ず「おかえりなさい」と出迎え、心に寄り添う保護司として活躍するのですが、特に田村パートは泣けたなぁ。石橋静河がとにかく最高!
ドラマから引き続き、牛丼とラーメンは使われてましたね。人とのコミュニケーションで何かといい触媒となる食事。しかし、阿川佳代の過去が映し出される度にラーメンはかなりきつい思い出となっていた。保護観察対象者にとっては聖母のような存在ともなる若い保護司。成長物語ともとれるドラマ版から、彼女の苦悩と生きがいを感じる出来映えとなっていました。
人を生き返らせると佳代が言う「更生」。うまくいかないときは「あ”ーーっ」と叫びながら走る佳代。低音から優しい高音までを使い分ける有村架純の演技はこれまでの作品の中でも最高峰ではないのか?と思わせてくれた。それはまた強さと弱さの二面性をバランス良く表現している。弱さがあるからこそ元受刑者が頼ることができる・・・
容疑者となってしまった工藤誠の物語だけではないのも魅力の一つ。佳代の初恋と、凄惨な過去。自分を生かせてくれた人にどう償えば良いのか。人は強い動物じゃないのだ。どんな職業を選んだところで必ずピンチは来るものだ。自分の信念・使命によって足を踏ん張って立ち向かうことが必要となることを教えてくれる。命をもらった恩人に対しても、犯人を更生させていたら死なずに済んだこと。だから、保護司になって誰も死なせない!贖罪とも思えるほどの天職となった佳代ではあったが、初恋の相手でもある刑事(磯村)との関係がまたややこしい。体を許すことだけじゃ償えない。それでも落書きを消したことで、ある意味救われていたのだ。第四の殺人を阻止したこと。弁護士(木村多江)にも気持ちが伝わったこと。全てがその確執を消し去ったのだと信じたいラストだ。感涙。
TVドラマ『真犯人フラグ真相編』ではヅラ疑惑を明らかにした正名僕蔵でしたが、それもやっぱり詐欺行為でした・・・よね。で、気になってドラマ版の本棚シーンを見直してみたのですが、「怪奇四十面相」は見当たらなかった。やっぱり獄中からの手紙とか、そんな意味が含まれていたのかも。
とてもよかった
森田剛の暗い佇まいが魅力的だ。もくもくと自動車整備をしている様子がいい。
弟の暮らすスラムみたいな薄暗い物件が、本当に雰囲気悪くて具合悪くなりそうだ。
ストーリーがどこに転がるのか予想がつかなくてとても面白かったのだけど、終盤はラストシーンかなと思うとダラダラ続く場面が何度もある。
刺されて人が死にすぎではないだろうか。弟が一撃必殺で凄腕なのは、精神の病で通常時よりプレッシャーがないからだろうか。特に自転車で移動する人を一発で射殺するのがすごい。
有村架純が3回くらい叫ぶ場面がある。大変な状況だし立場なのだけど、精神が心配だ。
前科者が前向きに社会復帰しようとすると、前科者への差別や事件で無闇に犯人扱いされ、本人が自暴自棄になり、有村架純が抱きしめて彼の濡れ衣を晴らそうとする話を想像していたら、そんな安い話じゃなくてよかった。
難しいテーマに切り込んだ、勇気ある作品
原作未読、連続ドラマ版も見ていない状態で観賞。
描きたい方向性がはっきりしていて見ごたえのある作品に。
こういったトピックは立場や考え方によって意見が分かれてくる難しいところだと思うので、それをあえて映画のテーマに選んだ勇気に、原作の方含めまず拍手を送りたい。
また、俳優陣も安定感があって良かった。
主演の有村架純さんは、大声で怒鳴りつけるシーンに迫力があって "いつもの"「少しおとなしめの美人」役のイメージから少し抜け出た感じがして思わず嬉しくなったし、森田剛さんからは『俳優』として真剣に役に向き合う気持ちがスクリーンを通して伝わってきたように思う。
出演のお二人以外の役者さんもそれぞれがきっちり作品の雰囲気とストーリーを支えていた。
(個人的には捜査に面談で協力していた年配の内科医役の役者さんがめちゃくちゃうまいと思ったが他に何に出演されている方だろうか・・・。)
警察の捜査や逮捕のシーン、その他もろもろ、それは現実ではあり得ないだろう、と思われる部分はいくつかあったが、映画全体はとても良くまとまっている。
何より、今までぼんやりとしか知らなかった保護司という立場について知るきっかけ、深く考えるきっかけをくれた、それだけでも観る価値はあったと思う。
過去は変えられないけど、未来は変えられる❗️
久々の骨太邦画サスペンス。見応えありました。ドラマ見てないので、少し心配したけど全然問題なし。映画単体で成立してるストーリー。
兎にも角にも、有村架純の演技に引き込まれてあっという間に終わってしまった。「花束」を超えてきた感じ。過去にトラウマを抱えながら、保護司になった阿川(有村架純)。殺人を犯した工藤(森田剛)。刑事になった滝本(磯村勇斗)。この3人がこの作品の要。連続殺人が起こるなか、それぞれの過去と現在が交差する。阿川の保護司として一切ブレない芯の強さと人間くさい部分を演じ分けた有村架純は秀逸。同情したくなるほどひどい育ち方をしてきて、殺人を犯し前科者になった工藤を演じた森田剛もセリフは少ないが暗いオーラを背負った演技が圧巻。こういう役向いてるのかな。「ヒメアノ〜ル」からかなり役者として進化してると思う。刑事の滝本を演じた磯村勇斗も申し分ない存在感。工藤が出所して食べた吉野家の牛丼。阿川が出してくれた牛丼。工藤が死んだ母親と食べた思い出のラーメン。工藤の母親が殺される時に作ってたラーメン。そして、ラストシーンで阿川が工藤に言ったセリフ「ラーメン食べに行きましょう」。更生と食べ物は深い関係性があることを匂わす作品でした。
追記:ロケのコンビニはお馴染み「モンマートまつやま」。よく出ますね〜
2022年ベストムービー!⭐️⭐️⭐️⭐️✨
ラスト、有村架純演じる保護司阿川佳代と、森田剛演じる保護観察中の工藤誠の会見場面に、恥ずかしげもなく、嗚咽してしまった。
挫折感を味わい卑屈になり、人生を中途半端に生きてきた自分は、劣等感と人間不信と、敵意と悪意の塊のように成りかけている…そんな自分に、これでもかと心に刺さり、心が震えた…。
いい映画を見せてもらった…感謝。
保護司をテーマにした作品は聞かないが
ほとんど注目される事もなくドキュメントでも扱われない でもこんな若い保護司いるの?独身一人暮らしで犯罪者と向き合うなんて危険?わざと眼鏡をかけたのは実年齢より上の設定でおばさん感をだすため?刑事が同級生の元カレとか万分の確率だし 物語として観るならやはり市原悦子みたいなおばちゃんを起用して実話を元にした様な作品を観たかった?‼️
保護司という仕事
保護司の視点を元に犯罪者に寄り添う人それぞれの想いの中で繰り広げられる人間ドラマ。
人それぞれ触れられたくない暗部や恥部を持っている中で、刑期を終えようとしてる仮釈放の受刑者と保護司との距離感はとても難しく思う。
受刑者だからといってその部分を全て曝け出しているわけではなく、また人を信用したからこそ起こった犯罪もあり、裏切られることが多い日常の中でキズを見せ合うことの恐怖心はどんな関係性においても計り知れない。
保護司の眼を通して描くこの作品、殺人事件という大きな問題に突き抜けず、社会における彼らの現状、それに向き合う保護司との関係をもう少し浮き彫りにして欲しかったです。
映画なのでどうしても盛り上げる点を挟みたくなる点は解るんですが。
あと少し気になったのは主人公のトラウマを含め描いてるんだけど、どの様に相手と接するのかってことに自問自答を繰り返す彼女だけど、コンビニのバイト中の接客には少し違和感を覚えました。
実...
過去の辛さを抱えつつ罪を償い、
必死に更生しようと生きる工藤誠には
阿川佳代という心強い支えがありましたが
弟の実には誰もいなかったのだと思うと本当に...
憎しみより愛 そう思わせてくれる存在が誰もいなく、
結果、復讐という決して正しくはない道を選んでしまいましたが
唯一の理解者であるお兄ちゃんが実を拒絶することなく
最後までそばにいてくれたことだけは救いだったのかな、と。
もう本当に...こういう精神状態に追い込んでしまうほど追い詰めた側がもっと裁かれてほしいです。
若葉竜也さんは本当に魅力的...
兄)森田剛 弟)若葉竜也 最高の組み合わせでした。
しょうがないよね。
保護観察官をやりながらコンビニバイトで生計を立てる佳代が担当している男がある日失踪。その男が警察官の銃を奪った容疑で指名手配になる話。
個人的にはドラマ版の方が好きだった。話の構図もかなり『護られなかった者たちへ』と似ていて新鮮味もなく、それだったら『護られなかった』の方が好き。
今作は割とサスペンスメインかつ佳代の過去の話も入ってきて、罪を犯した人がもう一度社会でやり直せるのかというところはそこまで深く描けてなかった気がする。
おそらくそれは誰しも何かの間違いを犯した前科者であるっていうことを今回はメインテーマだったからなのかなと思った。"前科者"は、森田剛演じる誠のことだけじゃなく、自分のせいで恋人の父親が死んだことをずっと負い目に思ってる佳代、誠の父親に手違いで住所を教えてしまった福祉課の人、法令で許されていたため薬を飲ませた先生、たちのことも指してるんだろうなと思った。
自分の境遇が不運だから人を殺すのは「しょうがない」という理論が許されないのと同じように、私たちの法律で問われない罪も「しょうがない」じゃ許されない。でもこういう福祉や制度も人がやってることだから何か漏れがあることは絶対で、それは「しょうがない」ことかなと思ってしまう。
その漏れをすくい取れるように、1つのところで100パーセントじゃなくて、色んな所で80パーセントが機能してる事が大事なんだろうな。
憎しみを
犯罪を犯した方の更生を描いた映画としては去年のすばらしき世界があるが、すばらしき世界が犯罪者視点で語られるドラマならば前科者は保護司、つまり犯罪者に寄りそう第三者目線で描かれる。
この映画を見るまで勉強不足ゆえ保護司という方の存在を知らなかった。
映画を見てまず驚いたのは保護司に報酬が払われない即ち実質ボランティアである事。
映画を見ないまでも人を更生させるというのは大変な労力がいるのになぜ報酬が支払われないのか。
この点は今すぐ変えるべきだと感じた。
が、この映画が伝えたいのはそこではない。
人はなぜ罪(特に殺人)を犯すのか。
もちろん無差別で快楽的に殺人を犯す人もいるだろう。
何不自由なく育ってきて遊ぶように人を殺す人も中にはいるかもしれない。
しかし本作で描かれるのはそういった人々ではない。
幼少期に辛い目に遭いその時の憎しみから罪を犯す人である。
この作品ではそういった憎しみをどうやって溶かせばいいのかそういうことを学べる・・・と思う。
少なくとも憎しみは何も生まないという事がわかるだろう。
本作では誠と実の兄弟以外にもう1人憎しみに囚われた人物がいる。
滝本真司だ。
真司は殺人を犯すものをとにかく憎み、何が何でも捕まえようとする。
拷問、盗聴なんでもござれである。
そこまで彼がするのも父を人に殺されたことからくる憎しみが原動力になっている。
最後真司の憎しみがこもった言葉を丁寧に主人公の阿川が消していたのが印象的。
そんな憎しみに囚われた刑事を磯村勇斗さんが好演していた。
有村架純さんも加害者に寄り添いつつも叱る時は叱る芯の強い阿川を好演していた。
最後に劇中で阿川が言った言葉で締めたい。
「正直出所した後法律や福祉ではあなたを救えません。でも辛い事があったら私を訪ねてください。私に聞こえるように声を上げてください。また一緒にラーメン食べましょう?」
めっちゃ職場抜けるかよちゃん
漫画原作とWOWOWのドラマ観てから映画観ました
原作もドラマも楽しかったので、
映画も期待して✨
森田剛が森田剛に見えない笑
なんか森田剛のそっくりさんみたいな
こんな顔だっけ?
岸監督が森田剛にハマり徐々に今から昔にかけて映画や舞台を観ていると話してました。
有村架純のかよちゃん好きですし、まさかのみどり役の石橋静河も好きです
石橋静河がギャルやるなんて驚きましたがね
この二人の関係がとても良いですよね
少し救いというか😊
あと原作より、良い人になっているコンビニ店長の宇野さん地味に好き
元受刑者を取り扱うので、重めの内容ですが、こうゆう話は結構好きです
そして、
若葉竜也はグンを抜いてとても良い演技でした!森田剛が若葉竜也を注目したのもわかる演技で、振り幅ひろいなぁ
でもセリフなんて言っているのか、わからない部分あり
残念
さて以下ネタバレ
あの家での
磯村君と有村架純のあのキスシーンの意味がわからない
あのシーンなくて良かったと思う笑
あの意味をだれか解説お願いします笑
兄弟関係、磯村君有村架純の?関係、警察が犯人を追う色々なことがあり、なんか、どこにも感情移入出来なかったーなんでリリーさんは妻に暴力を振るい始めた経緯がわからないのも、
どれも中途半端感、、、
あと警察が犯人は弟とか、弁護士が狙われているとか、気付くタイミング遅くてなんかなぁ
マイナスでした
良かったです!感動しました!
ドラマから観てます。深くて、つらくてリアルで、でも救いがあって、有村架純ちゃんが熱演で可愛くていい作品だなあと思っていました。
映画もとても良かったです。役者さんたちがみんな熱演でした。人物の個性がそれぞれに表現されていて観ていて楽しかったり、軽快だったり、コミカルだったり、素敵だったりしました。ストーリーは救いや癒しがちゃんとありましたが、つらくて可哀想で泣いた場面もたくさんありました。でも現実って救いがあることばかりじゃないと思うから、だから、観ていて激しく感情が揺さぶられるんだと思います。
一番びっくりしたのは、お兄ちゃんは森田剛さんだったのか!!と言うことです。観ていて全然分からなかった!!葛藤と苦悩の役を上手に静かに演じる役者さんだなあ、誰だろう知らない役者さんだなあ、と思って観ていたら、最後クレジットに名前が出て来てびっくりしました!!
でも逆に知らずに観たから先入観とか無くて余計に良かったのかも。
森田剛さんだと分かって、もう一回観に行きたい感じ!
有村架純ちゃん可愛かったです。
上手で癒されました。
丼と麺
ドラマ版は観ていませんが、ちゃんと一本の映画として仕上がっていました。
全体的にとても重厚なドラマで保護司としての成長、犯罪に手を染めてしまった者の転落と更生をしっかり描き切っていました。
ドラマも良かったのですが、個人的に推したいのは飯テロ映画としての良さです。後半はあまり出てきませんが、前半に出てくる牛丼が本当に美味しそう。口いっぱいにかき込むシーンはヨダレが垂れてしまいそうなくらいの飯テロでした。途中に出てくるラーメンもシンプルイズベストながら良い映像でした。
PG-12に相応しく、銃で人を撃ち抜くシーンをしっかり移しており、2人目の被害者を撃ち抜くシーンなんか正面から額に1発と中々グロテスクでした。この殺害も前科者と弟の過去の因縁が原因というのも王道ながら観やすい題材でした。
懸念点として途中のセックスシーンは余計でしたし、警察の狂気的な行動(被害者の口を割るために傷口にボールペンを刺したり、ストーキングしたり)はドン引きしてしまいました。最後も少し長すぎたかなとも思います。
役者陣のどこか淀んでる演技は素晴らしかったです。あと保護司に給料が支払われていなかったのはとても勉強になりました。
鑑賞日 2/1
鑑賞時間 17:30〜19:55
座席 D-8
良い映画だけど、情報量が多かった。
WOWOWのドラマがAmazon Primeで配信されていたので、しっかり観てから映画館へ。
保護司については、それまで全然わからなかったけど、ドラマは映画のプロローグ的な感じで、そこそこ面白かったのでかなり期待度は高かった。
前科者を扱うなんて、個人的には大好きなジャンルだが、この映画は少々情報過多のように思えた。
まずあまりにも事象が多すぎた。最後、工藤(森田剛)が接見する弁護士を襲おうとするシーンとか『あれいる?』という感じだった。そこまで詰め合わさなくても伝わるのになあ、と思った。
あと、登場人物の背景が濃すぎて、現実離れし過ぎてて感情移入がいまいちできず。
保護司、佳代(有村架純)と警察役の滝本(磯村勇斗)の関係性とか、ちょっと重たい。
後は、セリフが少し多いかな。観る側に推測させることなく全部言葉になりすぎている感じがする。
特に工藤(森田剛)が弟・ミノル(若葉竜也)をかばって自分の痕跡を残したことなんて観てる側なら誰でもわかるのに、刑事が『なんでまた?』みたいに問いて、他の警察が『弟をかばおうとしたためでしょう』と言う。これ、要らないよなあ。
という感じで、もう少し余韻や憶測を楽しめたらもっと良い映画だった。
素晴らしかったのは若葉竜也。今泉力哉監督作品でよくあるような若葉竜也とは違い、
悲しく辛い人間を完璧に表現していた。無精ひげを生やしているイメージがあったが、最初の登場シーンで、少しニュートラルな感じの声色や、怯えているような目、本当巧かった。
もっと主演とか増えても良い役者だ。
森田剛の最後の涙も良かった。『ヒメアノール』とはまた違った役だったが、多分こういうちょっと暗い感じだったり、闇を背負った役は彼に合うのだろう。
保護司と元受刑者
有村架純ちゃん主演のドラマで知った保護司という仕事。
まさか次は本人が保護司の役なのか…、森田剛さんはどんな演技をされるのか…と2つの興味が重なって鑑賞。
森田剛さんはV6のイメージしかなくて、劇中にでてくる森田剛を見る度に(このひとが森田剛さんだよな…あれ、もしかして違う人?)とちょっと混乱(笑)こんな役に染まれる人なのか…とアイドルから役者のイメージへ変わりました。
有村架純ちゃんは声が元々個人的に好きな音なのですが、今回の少し低いのも良い!
磯村くんとのちょっと絡まるシーンは必要なのか疑問ですが、同級生感でてて良かった!
産まれた環境、両親の血、育つ過程で出会う大人、子供、その出会いが綺麗で光に溢れるなんて、 何パーセントくらいなんだろう。
生きていると、大人になるにつれて人間の嫌な部分、汚い心、人を貶める、自分が優位に立つように、人間を物として扱う人にどうしても出会う。
心無い言葉を聞く度に、自分はここに居てはいけないのではないか、誰も自分を必要としていない、居なくなっても誰も困らないのでは…
そう考えに至る方が幸せで溢れるよりも、悲しいけど何倍も多いと思う。
そこでそうじゃない!って跳ね返せるのは、きっと優しい人が一瞬でも立ち止まってくれた人なんだろうな、と映画の中盤で思った。
有村架純ちゃんの役は、光がささなかった人たちの前で立ち止まって、優しい、あたたかい心を向けて信じる。
この仕事が無給だなんて…。
同じ思いでなくても、出来事がなくても、通った道が違っても、人に対して敵意ではなく、自分の心を向けようと思いやることの出来る人は強いし、人にも強さをくれる。
有村架純ちゃんの出ているものはだいたい見ているけど、演じた役の中でも役作りが難しかっただろうなと思いました。優しいだけでは成り立たないと、分かっているから強い。だから人間を動かせるんだなと、エンドロールを見ながら感じました。
ノイズとも迷ったけど、今日は前科者を選んだ自分を褒めたい。保護司、ボランティアじゃいけないと思うけどな…。
虚しいお話し
人は産まれたては「天使」だ
ただ、環境と経験で奈落の底に落ちるんだと思う
それを救い、寄り添って一緒に生きる誰かが居てくれたら…
人によって転び、人によって立ち上がれる
ひたすら虚しいお話し…理不尽な日々を、どうやり過ごせば良いのか
漫画と比較するのは野暮な事なんだろうけど…佳代役の有村架純は実力あって観ているがわも惹き込まれましたが、も少し淡白な思慮深い雰囲気のイメージかな
ラストの「惚れるなよ」は漫画ではミドリさん、惚れてるのよね
犯人…諸悪の根源は父親なんだから、その一人だけ撃てばいいのに最後まで残して(特に福祉課の女性は逆恨み)結局は母親の仇は打てず始末っていうのは納得いかず、消化不良です(肉親の情?!を表したかったのかな)
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