「INPUT」ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー VOLUME 3 ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
INPUT
MCUのフェーズ4からの新参者で、ガーディアンズ単独作を劇場で鑑賞するのは初めてです。朝イチの上映でしたが、ほぼ満席でした。大大大盛況です。
そして中身もまさに大団円という圧倒的なフィナーレ。ガン監督が紡いできた物語を、ガン監督が大事に育てたキャラクターたちが最後に大暴れをかましてくれました。
今作はロケットの命の危機を救うために、宇宙船へと乗り込む最中で、ロケットの過去、ガーディアンズたちの過去を辿っていくスペースアドベンチャーになっています。
ロケットの過去は中々に壮絶で、動物実験からの動物虐待、そして友達を失い、ひとりぼっちになる…。その知能の高さを利用されそうになりながらも生き延びてきた彼が、こうやってガーディアンズのメンバーになれて、自分を助けに来る友達ができたんだなと思うと、ベタではありますがグッとくるものがありました。
ドラッグスの面倒見の良さは前2作でも発揮されていましたが、今作はその父性がより強く描かれていました。捕われている子供たちを落ち着かせるために一役買ったり、言語能力に長けていて共感し合ったり、自然と子供たちと触れ合っていく流れが素敵でした。力の加減が出来ないのは相変わらずですが笑
しっかりとしたストーリーの中にこそっと紛れるブラックジョークの切れ味はお見事で、そこでテンポが崩れることもありましたが、そんなことお構いなしにやり続けていくので、そこに乗っかって楽しむことが一番でした。身内ネタも健在で、ジェームズ・ガンのお仲間大集合の如く見知った顔が多くてなんだか嬉しかったです。
アクションシーンも結構多くて、ド派手かつちょいグロなので、多分抑えられた中の限界値を叩き出してくれたと思います。キャラ一人一人の強みを活かしてのアクションはとても映えていました。友情・努力・勝利の三原則がしっかり合ってそこも良かったです。
ガン監督がおそらく大好きな触手も面白いくらい出ていて、その触手をまとった生物やキモキモなモンスターたちとのバトルシーンの絵面が中々のインパクトを誇っていました。新スースクであれだけ触手を暴れさせたのに、今作でも変わらず暴れさせる、流石です。
ガン監督の選曲のチョイスも絶妙で、終盤のダンスシーンで流れる「Dog Days Are Over」が特に最高でした。しっとりした曲からアグレッシブな曲まで幅広くラインナップされており、このサントラを聴き込むだけで各シーンが思い浮かんできます。というかこのダンスシーンがたまらないくらい好きでした。今までのフィナーレを飾る幸せな時間が展開されていました。
この壮大な歴史を最初から体験できなかったのが惜しまれますが、とても綺麗にそしてド派手に物語を完結させてくれた製作チーム、やりきった役者陣には感謝が尽きません。本当にお疲れ様でした。
鑑賞日 5/3
鑑賞時間 9:30〜12:15
座席 L-7