劇場公開日 2022年7月8日

「ムジョルニアからストームブレイカー」ソー ラブ&サンダー bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ムジョルニアからストームブレイカー

2022年7月10日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

『アベンジャーズ・エンドゲーム』で、サノスと闘った後の世界を舞台に、新たな敵・神殺しのゴアとの死闘を描く、ソー・シリーズ第4弾のマーベル・アクション。

サノスを破った後は、スター率いるカーデアンズ・オブ・ギャラクシーの仲間となって、宇宙を旅してきたソーだが、愛したジェーンとの別れも含めて、自分の存在意義をも失っていた。そこに、死を目前にした自分の娘を助けようとしないで、自らの悦楽に浸っていた神に対して、怒りと憎悪に包まれた闇の敵・ゴアが現れる。ゴアは、娘の仇として、全ての神を殺すと誓い、神に対して宣戦布告をする。

そのことを知ったソーは、アスガルドの王となったヴァルキリーと岩の怪人・コーグと共に、ゴアに立ち向かう。しかしながら、ゴアの闇はあまりに深くて強く、多くの子ども達までもが捕虜として囚われてしまい、悪戦を強いられる。

そこにかつてのソーの恋人ジェーンが、破壊されたはずのムジョルニア(ハンマー)を携え、新たなソーとなって助太刀に入る。しかし、ジェーンの身は、既にレベル4の癌に侵されていた。ソーはこれまでのムジョルニアから、ストームブレイカーに武器を変え、命を賭けたジェーン等と共に子供たちの奪還に向けて、ゴアとの戦いに挑んでいく。

壮大な宇宙的背景や神々の世界観が広がるCGは、やはり見応えはある。また、クスッと笑えるお茶目なシーンも盛り込まれて、マーベルらしいヒーロー・アクション作品に、仕上がっている。また、タイトルの『ラブ&サンダー』の意味も、最後に明かされる。そして、お馴染みのオマケシーンには、次作に続くと思われるサプライズが盛り込まれているので、お見逃し無いように。

それにしても、俳優陣が豪華という他ない。もちろんソー役のクリス・ヘムズワースは、相変わらずのマッチョで強く、笑いもしっかりとれる役柄として安定感がある。また、ジェーン役のナタリー・ポートマンは、『スター・ウォーズ』の頃に比べて、随分大人の女性としての魅力が引き立っていた。そして、悪役のゴアが、DCに対する対抗なのか、なんと『バットマン』を演じた、クリスチャン・ベイルというのも面白い。モルデモートを想起するよなフォルムで、悪役としての存在感は際立っていた。

そこに、冒頭ではガーディアンズの面々のクリス・ブラットや声の出演では、ブラッドリー・クーパー、ビン・ディーゼル等も顔を揃えている。そして、大御所・ラッセル・クロウがゼウスを演じているのも、凄い配役と言える。いったい、出演料だけでいくらになるのだろう…$

これまでのストーリーを知らない人でも、十分楽しめるエンターテイメント作品仕上げてある。クリス・ヘムズワースとクリスチャン・ベイルの魅力とがぶつかり合う、マーベルらしいヒーロー・アクション作品と言える。次作も、おおいに期待できる。

bunmei21