「MCUフェーズ4作品という認識で観るべき」ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス tabletapさんの映画レビュー(感想・評価)
MCUフェーズ4作品という認識で観るべき
前作ドクター・ストレンジは視聴済み
1時間30分過ぎあたりからの音を使った、魔術的な戦闘は視覚効果的に非常にいい
崩壊した別世界の美術は素晴らしい
ゾンビ・ストレンジはビジュアルも土俵入りも最高
※ 以下批判
この手のマーベル続編は割とアベンジャーズとのストーリーの合流があるが
アイアンマン3という好例があるので、ドクター・ストレンジというタイトルなら
単体でも楽しめるかと思っていたが
これが"超"大外れ
本作では悪役が他作品からの合流
しかも『ワンダビジョン』というドラマありき
とてもじゃないがドラマまでカバーしきれるか、この[罵倒]!!!!!!!!
この先刻承知展開が出た瞬間
視聴のモチベーションがなくなりスマホを弄り始め、一度視聴中断した。
この先刻承知を押し付けるような映画を作るなら、MCU関連作品は観る価値はない
個人的にスターシステムは単独の作品として完成した上で取り入れるべきだと思うが
ファンは喜んでいるのだろうか
残念なのはこうしたクロスオーバーの手法がど下手くそなだけではなく
導入が最低だ、前作では戦闘にもある種の制限、理屈が感じ取れる箇所があったが
本作ではそうした描写がなく、本当になんでもありにしか見えない。
主人公、敵、どちらも"何でもありの超能力合戦"になってしまっては
戦闘に緊張感を感じることがなく、映像がゴチャついているだけに感じる
そしてヒーロー映画を観ているつもりだったのに
その実ホラー、モンスターパニック映画が8割9割
それも"何でもあり"という印象があるので、白け感が強い
純粋なドクター・ストレンジの続編、もしくは超人プロレスに徹してくれれば良かったのではないだろうか
「ワンダ」という悪役、描写が少なすぎて本作では先刻承知感しか感じられない、しかも行動原理は「家族を求める」というもので真っ向から否定しにくい、しかも女性、このように単純に倒してもスカッとしないキャラクターを敵に据えていることが超人プロレスとして微妙
「アメリカ・チャベス」とかいう珍妙な名前のヒロインは、キャラクターとしての掘り下げもドクター・ストレンジとの関係描写も全然足りないので、なんでこいつのためにドクター・ストレンジが他の時空の自分と別の選択をしたのかなんだかよくわからない展開に感じた。
売りのマルチバースという設定も機械や魔術といった何らかのギミックで移動するのではなく、なんだかよくわからない制御できない能力で虚空を殴ると穴が空いて移動するという色気のなさはいただけない、こんなバカみたいな能力ならもっとコメディ的でよかった。
別時空のスーパーヒーローの劣化感と噛ませ犬っぷりはもったいない
良い箇所もあるが全体的にはうーん・・・