「三つめの瞳は戦利品?」ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス Uさんさんの映画レビュー(感想・評価)
三つめの瞳は戦利品?
やっぱり映画が生み出す想像力は、これほどの圧倒的な魅力と吸引力を持ち、もしかしたら凶器にもなり得るな……とか、気取って呟やいていた訳です。
もうマルチバースやメタバースの海に身を投げ出したかった。少しずつ醒めるとは思いますが、しばらくは感激していたいと思います。
私たち観る者は、MCUの箱の中で転がされるサイコロ。しかしそうした弄ばれ感も悪くない。前知識のなかった私は、アメリカ・チャベスの輝く星は、キャプテン・アメリカの形見かも知れないとか、それぐらいしか分からなかったんですが。
◉ニュータイプなゾンビの誕生?
水と鏡を融合させた、ちょっと優雅で恐ろしい魔術や、煌びやかな光の鞭を振るって、敵を縛ったり叩いたり、切り裂いたりするドクターストレンジ。その身のこなしは強靭で、かつしなやかでした。並行世界が多数存在することよりも、渡り鳥のように軽々と旅する男がいることに胸がときめきます。
ディストピアの建物の暗い一室で、ノワールな自分と楽譜で対決した後に、別世界で自分の死骸に入り込むなんて、素敵にもほどがある。
長い多次元宇宙の旅路を越えて行く者は、どこかで己の遺骸に遭遇? 再会?するのですね。
◉母VS娘
予告篇を見て、ワンダが何かやらかすことは分かったのですが、まさか世界を壊しかけるとは思わなかったです。愛は時に人を鬼に変えると言う、物語の常套手段に則って、あんなに嫋やかで優しいワンダが、初めはためらいながら、やがて鉄板の破壊者に変容した。
しかし、取り付く島のない怖い母さんのワンダに対して、あどけない顔したチャベスが勝ってしまうことで、最後に救いを見せてくれた。
◉頑張るマルチバース
こうして私が感動に浸っている間にも、ある世界ではマーベルのあのキャラとあのキャラが死闘を繰り広げているかも知れないです。誰の記憶にも記録にも残らない戦い。
その物語の広がりを、これからも優しく語ってください。ただ、弄びすぎには注意してください。
アナザーオブ、アナザーオブの呪文が唱えられるたび、宇宙は多元化して積み上げられていき、ドクターストレンジは、そうしたステージでの戦闘中に、瞳を一つ隠し持つことになった。カンバー・バッチはイケメンだけに、ちょっと不気味ですが先行きが愉しいです。
シュマゴラスは昔ゲームにも登場していましたね。ガルガントスは知りませんでしたが(汗)
モンスターハウスは手リーチのことを示したつもりでした
(^_^;)古いですよね〜w
高齢になったためか、目が回りました。
あれだけマルチバース化したら、他の世界でもヒーローが活躍してるんでしょうね~アメリカは72個目の世界だと言ってましたが。
ディズニー+の『ロキ』でも世界が広がりすぎて、テッセラクトをロキが持って逃げただけで幾重にも広がるパラレルワールドが描かれてました。もう、混乱させすぎです・・・