「Disney+に入れない奴は置いて来た。この戦いにはついていけない。」ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス kouさんの映画レビュー(感想・評価)
Disney+に入れない奴は置いて来た。この戦いにはついていけない。
マルチバース化により、一層一見さんが入りづらくなってしまったMCU。
今回は続編なので、それなりの事前準備が必要なのだが……関連作全てとは言わないが、
・ドクターストレンジ
・アベンジャーズ エンドゲーム
・スパイダーマン ノーウェイホーム
・ワンダヴィジョン(D+ドラマ)
・ワットイフ(D+アニメ)
あたりを抑えておかないと会話内容を十全に楽しめないのは何とも……。Disney+に入っていない奴は客ですらないと言われているようだ。
MCUなんだから映画で語って欲しい。今回は特にワンダヴィジョンの情報がめちゃくちゃに大事なのが肝とも言える。映画しか追ってない人にはかなり辛い作品だろう。
まぁ、映画だけに留まるコンテンツではないので、見れない奴は置いていくしかないのだ。すまない餃子。
本編は、マルチバースを扱う為、だいぶ散らかりそうな内容になりそうだが、見事一本スジの通った話になっている。
物語としては、
凄い力を持つ子、それを悪用しようとする敵、それを守ろうとする主人公
と、ものすごくシンプルだ。
ただ、その敵に当たる配役が、今までの作品を追って来た人にとっては、ある種のサプライズとも言えるワンダであるのが良い。
ダークホールドにのまれ、スカーレットウィッチと化したワンダ。オルセン氏の演技、母の演技、悪の演技、全て良い。見ていて感動します。
演出はホラーテイストが多い。ワンダがスカーレットウィッチに乗り移られるシーンなどは死霊のはらわたを意識しているのかなぁ。
魔術とホラーとアクションを融合させた怪作とも言える作品。
次のソーが楽しみだ。
ここからは簡単に思った事をいくつか。
マルチバースのイルミナティ登場はワクワクしたが、当て馬感満載で少し悲しい感覚。
せめてマルチバースのトニースタークに登場して欲しかったなぁ(RDJじゃなくても可)
ともあれ、プロフェッサーXをパトリックスチュワートが演じてくれていたのが、今回最大のサプライズとも言えるでしょう。たまらん。
もちろん、キャプテンカーターや、Cマーベルのマリア・ランボーなど、前作の役者さんが演じているのは素晴らしい。
インヒューマンズはドラマ都合で見れていなかったのですが、ブラックボルト役の方もカメオ出演だったのですね。
ミスターファンタスティックのジョン・クラシンスキーは、今後上映予定のファンタスティック4で、そのままリード役をやるのかしら?
その辺も楽しみだなぁなんて。
アメリカ・チャベスの過去のシーンで、二人の母親が描かれていたけど、ジェンダー表現としてなかなか面倒くさい感じに見えた。
違う世界では普通って描き方って、それが普通とは言えないとも捉えられそうだしね。
ストレンジvsストレンジは、©︎Disneyと感じるシーン。ファンタジアのワンシーンにも似た演出は何度も見たくなる。
最後、スカーレットウィッチがワンダとして、ダークホールドの山を壊したけど……そんな危ないもん、最初から壊しておけよと。
歴代のソーサラースプリームは何してたん?
ワンダヴィジョンで独り立ちした白ヴィジョン。ワンダを止めに来るのかと思いきや、そんなことは無かったぜ。次回作のCパートとかで瓦礫からワンダを救うに一票入れておこうかなぁ。
色々書いたが、なによりもストレンジが格好いい。
魔術師の新しい描かれ方が見れて大変満足感のある作品だった。