「いつものオーバーロードに狂信者をふたつまみ」劇場版「オーバーロード」聖王国編 ひいろさんの映画レビュー(感想・評価)
いつものオーバーロードに狂信者をふたつまみ
原作は未読。なのでアニメ4期までしか知りません。
団長とネイアがすべての映画でしたね。
聖王国(というか聖王女)に対して疑いなく狂信しているレメディオスと、アインズに傾倒していくネイア。
でもねぇ。例えば地球に恐ろしい見た目と力を持つエイリアンが攻めてきたとして、その王が慈悲深くて知性的に見えるからといって、そこまで傾倒していくものかな、と思うと、ネイアがあそこまで傾倒していくのには何か理由があるんだろうな、と感じました。何かしらの精神効果のある魔法のようななにか?でも命を救ってもらったから無理ないのかな。
そして、聖王国の視点では裏では何をしているのかもわからないアンデッドの王を信じられるかというと…。融通が利かないとしても団長の言っていることが間違っているわけでもないしむしろ自然な反応だよなあ、と思います。
そんな彼女が唯一マッチポンプであることに気づくあたり、皮肉が効いてましたね。まああれはうまくいかない現状に対するやけくそみたいな感じでしょうけど。
そしてそれを言ってすぐデミウルゴス(イビルロード)が出てきたあたり、看過できないとなったんでしょうか。それだけにこの映画中に殺されるんだろうなあと思っていたら最後まで生きていてビックリ。まあこの続きで殺されるんでしょうけど。王様がナザリック側が化けているんなら詰んでるし。
ネイアが徐々にアインズを狂信していく様は、青山吉能の演技力が光っていてその演技を見るだけでも価値があったなぁと思いました。彼女の「あ゙」の音好きなんですよね。濁音の音が魅力的な声優の一人ですね。
こういう映画って全員に何かしら見せ場を用意してテンポが悪くなる事がよくありますけど、ナザリックのメンツが全然登場しないし聖王女は早見沙織なのに出番はあれだけ。そのへんがガチな感じ。最後まで退屈せず見ることができました。
5期をやるのかはわかりませんが、続きが見たい。