「いい意味で「DRAGON BALL」。」ドラゴンボール超(スーパー) スーパーヒーロー どーむさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5いい意味で「DRAGON BALL」。

2022年6月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

斬新な映像表現はもとより、全体を通して、とても丁寧な造り込みの映画でした。
長年のファンはもちろん、本作から初めてご覧になる方も楽しめる映画です。
その意味で、全世界のファンが楽しめる、いい意味での
「DRAGON BALL」だと感じました。間違いなく世界中でヒットすると思います。

また、もちろん、長年のファンも楽しめる、
新たな「ドラゴンボール」の世界観も表現されていました。

悟空やベジータという、原作の主人公たちを脇に追いやることで、
ドラゴンボールという作品を、ここまでヒューマニティや家族愛に
寄せられるんだなあ、というメタ的な視点でも非常に驚きました。
純粋なサイヤ人である悟空の父性については、原作でもセル戦で
ピッコロにド直球で否定されるくらい疑問視されてきたので、
あえて悟空を本筋が外したのは、本作品のテーマにもあっていた
ような気がします。

悟空やベジータの登場シーンが少なくとも、ドラマや戦闘シーンは、
表現の迫力と様々な驚きが散りばめられていて、期待以上でした。
タイトルの「Super Hero」は幾重にも伏線が張られているタイトルですが、
原作ではどうしても活躍のシーンが限られていたピッコロ(及び悟飯)の
活躍がフォーカスされているので、ここも斬新でした。

鳥山明先生の原作・脚本の上に、児玉監督のドラゴンボール愛と、
鳥山明先生への愛が重なった作品だと感じました。

Dr.スランプのようなコミカルさも散りばめられ、細かい小ネタで
笑わせに来るギミックも良かったです。
日本から世界に誇る最強コンテンツの最新作として、
完成度の高いエンタテインメントです。

どーむ