「それであなたはこんなあみ子を許せるのか?問題」こちらあみ子 komagire23さんの映画レビュー(感想・評価)
それであなたはこんなあみ子を許せるのか?問題
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(ネタバレですので鑑賞後に読んで下さい)
この映画の肝は、こんなあみ子を観客のあなたは許せるのか?問題だと思われました。
個人的には、(そう明確に演出しているのだと思われましたが)共感性の乏しいあみ子に対して終始イライラしてしまいました。(苦笑)
そしてこの映画の本質は、共感性の乏しいあみ子が、家族を含めた周りから、そして観客を含めて排除されて行く、それを露わにした作品だと言えます。
そういう意味ではこの作品を作った作者(監督)は冷徹なのかもしれませんが、個人的にはそれには感心できませんでした。
私達はおそらく現実であみ子に出会ったら、ほとんどの人が排除してしまう、そのリアルの方を肯定した方が良いと思われます。
そしてあみ子の内面理解を含めた本当の関係性は、綺麗ごとを取り除いたあみ子を排除したのちに始まるのだとも個人的には思われています。
映画自体はあみ子役の大沢一菜さんの演技も素晴らしく、見るべき点もあったのでこの点数になりました。
あみ子は最後、岸で「大丈夫!」と言ってそれが映画での救いになっていますが、現実ではもちろん大丈夫ではなく、本当に大丈夫にさせるには、あみ子以外の登場人物の、その他観客含めた大半の、あみ子ではない人々の内面の方も描く必要があるのだと、個人的には思われました。
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