劇場公開日 2022年7月8日

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「子どもの目線から見た何気ない日常とちょっと変わった日常」こちらあみ子 バフィーさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5子どもの目線から見た何気ない日常とちょっと変わった日常

2022年7月17日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

子どもの視点から、周りの出来事が淡々と描かれてく物語。

今作で起こる出来事のほとんどが、詳細には語られない。母親が子どもに対して敬語なのは再婚だからだろうし、お腹にいたはずの赤ちゃんが死産だったり……といったことが、あみ子の視点から描かれる。

次女のあみ子の下には子どもがいなかっただけに、弟や妹できるという感覚があまりわからない。それはあみ子にとって、金魚やペットのようなものと同等と感じていたのかもしれない。

生活環境が変わっていく、母親の様子がおかしい、父親もそわそわしている、兄は不良になってしまった。

それらの出来事も、子どもの目からはどう映っているのだろうか、そういった子どもの感じ方、見え方に寄り添って、何気ない日常、ちょっと変わった日常をコミカルにもシニカルにも描いていく。

どうしても私たち大人は、大人の目線で子どもを見てしまう。自分たちも子どもであったはずなのに、その感覚というのは、大人になればなるほど忘れていってしまう。

しかし子どもは、そもそも世界の見え方が違うのだから、時に寄り添って考えてあげることも大切なのだと、感じられるし、感じてあげようと思える作品だ。

バフィー吉川(Buffys Movie)