「タイトルなし」こちらあみ子 たなさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし
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みんな微笑ましく笑っていたと思っていたら、突然裏目になる凄惨な存在力。
あみこちゃんの行動にはすべて理由があるのに疎ましく扱われ、理解に苦しむ同級生や理解に努める家族もいなくなってしまった。
僕たちはどこかであみ子ちゃんと出会っている。
登場人物が自分のことのようで、なんだかきまりが悪い。
悪意のない無垢な感情が、疲れた人の心のひだに余裕なく粘り着いて理解や理性を無力化させてしまうような。
分かり合えることの難しさを観ました。
気持ち悪い理由をあみ子ちゃんは100億個でも知りたかったと思うと切ない。
霊を蹴散らしてまた居なくなったお兄ちゃんと三途の川で手を横に振るあみ子ちゃんに、なんとか希望を持たせてもらっています。
ファンタジーで不条理な音楽や展開が、凄惨だけど身近な物語と相性良かった気がします。
偉そうにすみません。
些細なカットに多大な愛を感じた、とてもとても見応えのある作品でした。
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