COLA WARS コカ・コーラvs.ペプシのレビュー・感想・評価

それは単にメーカーが作った一商品ではなく、長い間、人々が親しんできた生活の一部である、文化であるというところに両社の偉大さを感じる。両社の元社員、ジャーナリスト、それぞれの広告会社元社員が当時の熾烈なコーラ戦争を振り返るドキュメンタリー。字幕を追うのは大変だったが、日本ではあまり見ないライバル会社批判CMの歴史は本当に面白かった。特にガリバーであるコカ・コーラに果敢に立ち向かうペプシの姿勢は非常に面白かったし、この姿勢があったからこそ、炭酸飲料業界で２位になり、コカ・コーラのライバルになり得たと思うし、消費者としてはこのバチバチの戦いは日本企業のCMでも見てみたい。

良くも悪くもドキュメンタリー。
過去の映像と関係者インタビューだけで構成された画面はやっぱり単調で
これなら劇映画にすればよかったのに、と思ってしまって、
図らずもこないだ見た「AIR」の評価が上がる格好に。

「たかが砂糖水」って言わせる割にシニカルさが足りないと感じた。

2社の対立もだけど、
「広告業界の興盛」を描いた作品とも言える。
両者がガンガン広告したことで、広告業界はかなり儲かっただろうし、いろんな手法が開発されただろうから。

世界にブランドが浸透しているコカ・コーラ。巨人に挑むペプシのマーケティング戦略が面白い。個人的には、サッカーのスーパースター達が、ボールで悪者をやっつけるCMに当時痺れたな。(劇中には出てこないけど)

商材のビジュアルがアレだがストーリーは面白かった
アメリカの象徴たる存在のコカ・コーラvsセレブの飲み物的地位を確立させた革命児ペプシ
途中から相手を露骨にディスり始める様がラップバトルでも見ているよう
勝つために手段を選ばない大人達の全力が凄い

元々コーラ自体が薬剤師に処方された薬というのは初めて知った
その一方で今は健康に悪い飲料として学校から撤去されているという話に時の流れを感じる

コカ・コーラとペプシがいろんな映画の中に出現する場面も細かくピックアップしてくれているので
映画好きも見て損はないドキュメンタリー作品