劇場公開日 2021年7月30日

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「1番の見どころはアクションよりメイド喫茶」ベイビーわるきゅーれ 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)

2.51番の見どころはアクションよりメイド喫茶

2023年4月1日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

興奮

萌える

初鑑賞

阪元裕吾監督作品脚本作品初鑑賞

上司から高校卒業を期に社会人として自立を言い渡された殺し屋の女子2人は寮を追い出され鶯谷のアパートで二人暮らしを始めることになった
そういう話

現在続編が公開されている
それに合わせてこの作品も公開されていた
好評だから続編がつくられたのだろう
観ようと思ったがこの作品は映画館ではなくU-NEXTで観ることにした
正直期待したものとは違った
アクション映画を期待したのだが思いのほか全体的にアクションシーンが少ない
名刺がわりに最初の方と本来最大の見せ場のクライマックスくらいかな
『ごくせん』もアクションはクライマックスのみだけど仲間由紀恵の先生として奮闘ぶりはコメディーとして面白かったもんなあ
これにはそれも不足してる
ジャッキーとかブルースリーとかシンシア・ラスターのようなああいう作品を期待してたんだけどな
空手の武田梨奈がのんべのOLやって「プシュー」なんて言わせてるような宝の持ち腐れは耐えられない
クライマックスでなんとか帳尻合わせしたけどとてもじゃないけど物足りない
アクションがメインじゃなくておまけみたいになっている
たしかにスタントパフォーマー伊澤のアクションは本物だ
それゆえに残念

冒頭派手にやりたい放題言いたい放題で結局妄想かよ
いい加減にしろ
しかも刃物に拳銃って
格闘技で息の根を止めるんじゃないのかよ
おまけに刃物の扱いが雑
プロでしょ
おまけに安っぽいおもちゃの拳銃丸出し感たっぷり
本物の役者は本物っぽく見せるものだよ

邦画でドンパチはヤクザ映画か多羅尾伴内シリーズだけでいいよ
シティーハンターはアニメだからね
制約がある中でやるのがいいのであってなんでもありだとB級どころかC級映画に成り下がる

殺し屋が正体を隠してバイトする話といえば岡田准一主演『ザ・ファブル』だけどあれと比べちゃうとね作品そのものが全体的にちゃっちい
そういえばゴルゴとか一般の仕事に挑戦してるの見たことない

清野菜名も武田梨奈もそれなりのポテンシャルがあるんだからアクションの仕事をどんどんやってほしいが怪我で休養されたりすると事務所としては困るんだろう
大きな事務所に入るとメリットもあるがデメリットもある
伊澤はきっとフリーなんだろう
とはいえ岡田は大手事務所に所属しているんだがそうなるとなぜだろう

女子高生=ゆるいってステレオタイプすぎない?
おじさんは女子高生じゃないけどなんかちょっとなひっかかるよ
2人の演技力の未熟さをゆるいで誤魔化してないか?
だるいやりとり見てたらこっちまでだるくなるんだけど
少なくとも僕は楽しめない
地元のマックのレベルが低い客層みたいで嫌だ

引いた映像なら不思議と違和感ないけどアップになるとやっぱり20代後半で19歳くらいの役は無理あるね伊澤
映画ファンとして受け入れるけど

殺しのあとのアフターケアは会社組織がやってくれるようだ
その点は『羊と狼の恋と殺人』と似ている
創作物とはいえいくらなんでも世の中そんなに甘くない

いちごのショートケーキを迎え入れる冷蔵庫側の視点って必要かな?

あとやっぱり幽霊より人間の方が怖いよ
東京の酔っ払いとか夜中に奇声をあげる人とか電車でずっと独り言を言ってる人とか
半世紀近く生きてきて幽霊なんか会ったこと一度もないもんね
幽霊なんて幻覚かシュミラクラ現象
想像力あるなしの問題かな
監督が言いたいことを2人に言わせているのかな

配役
陽キャの黒髪ロン毛の杉本ちさとに高橋あかり
コミュ障の金髪短髪の深川まひろに伊澤彩織
殺し屋を雇っている会社の上司の須佐野に飛永翼
殺し屋の仕事の後始末を担当している田坂に水石亜飛夢
ヤクザの浜岡一平の本宮泰風
一平の息子の浜岡かずきにうえきやサトシ
一平の娘でかずきの妹の浜岡ひまりに秋谷百音
ひまりのボディーガードの渡部に三元雅芸
メイド喫茶の店員の姫子に福島雪菜
コンビニの店長に大水洋介
ちさとのアルバイト先の店員の凪子に辻凪子
和菓子屋の店主に仁科貴

野川新栄