「(やや特殊な事情があるのでレビュー書いておきます…星座・天文の知識が必要)」劇場版アルゴナビス 流星のオブリガート yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
(やや特殊な事情があるのでレビュー書いておきます…星座・天文の知識が必要)
今年180本目(合計244本目)。
普段は、アニメ映画は見ても、よほど良かったなという映画以外は飛ばしている(カウントはしてもレビューはしない)のですが、特殊な事情があるのでレビュー書いておきます。
このシリーズ自体は、いわゆるバンドリシリーズの、普段は女性ユニットが主に描かれるシリーズの男性(大学生)バージョンといったところ(なお、ボーイズラブ系要素は一切ないので注意)。
やはり他と同じで、このバンドリ系は一定の音楽の知識(ピアノでも何でも)がないとわかりにくい点はあります。ただ、それは最低限であろうがなかろうが誤差範囲だと思います(あれば有利、程度の話)。
ただ、この映画、実はなぜか「星座・天文の知識」を突如要求してきたり、妙なところでマニアックな展開になってます(一部は常識とは言えないレベルも入っている)。
原作(アニメ版だそう)がある以上、それを飛ばすのは無理だと思うのですが、「音楽系映画かな?」と思ってみると、突如天文の知識がバンバン出てきたりします。
とはいえ、原作アニメがそうである以上それを全部飛ばすわけにもいかないのも明らかなので、そこは減点要素からは省きました。
個人的にはエレクトーンを15までやっていたので、この手の「音楽系映画」はアニメ映画でも好きです。
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(減点なし/説明不足) 当然、「原作を見ていない人は映画を見られない」というルールがあるわけでもなく、今週はアニメ枠が少ないので「アニメ作品でも見てみようかな、音楽系映画だし、そんなに不穏当な内容でもないでしょ」と思ってみると、天文・星座の知識を要求してくるので、かなりレベルは高いです。なかにはかなり微妙なところもあります。
ただ、原作がそうである以上飛ばすわけにもいかず、そこは減点なしにしました。
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▼ 天文・星座ネタ
・ 「アルゴビナス」→映画内でも説明があるように、アルゴ座(元は船舶をイメージした星座「だった」)で航海する(この映画は、登場人物の名前等からわかるように「航海」というテーマが明確な背景としてあります)ようなバンドにしたい、という趣旨の話が出ます。
ただ、舞台は札幌/函館というのが実はポイントで、さらに「現在」アルゴ座という星座は存在しない星座です(りゅうこつ座・らしんばん座・ほ座・とも座の4つに分かれた。なお、3つとする流儀もありますが、一般的な科学館の説明に沿って、4つとする流儀を取ります)。全体としてみれば全天で最も広い星座ですが、巨大すぎるので4つに分割された経緯があります。
そして、上記通り、舞台は札幌/函館という設定なのがポイントで、この緯度では、これら4つの星座のうち、辛うじてとも座が見えるか(なお、「とも座」は漢字表記すると「船尾座」です)というところで、そこには1等星も2等星もない状況です。辛うじて3等星が1つ見えるか、というくらいです。
※ 札幌市基準で、もっともよく見えるのは1月~2月ごろだが、とも座の一部が辛うじて見えるかというくらい。りゅうこつ座にはかの有名なカノープスもありますが、北海道では見えない。
※ 大阪市でも高度5度くらいでしか上らない。高度の低い星は大気の関係で等級が減じられるため、カノープスも2等級くらいにしか見えません(事実上、沖縄でしかきれいにしか見えません)。
とも座自体もかなり観にくい星座で、ほかはそもそも論で北海道では見ることがほぼ無理なのに(なお、らしんばん座・ほ座は4等星以下の星しかない)、突如「アルゴ座がどうの」といっても、んんん??になってしまいます(「アルゴ座」が分割された、という点はとりあえず度外視)。
・ シリウス → これは説明不要かと思います。おおいぬ座のα星。太陽や惑星・月などを除く恒星では最も明るい星です。
・ レグルス(喫茶店?の名称に出てくる) → しし座の1等星。1等星21個の中では最も暗く(1.44等)、かつ、月の通り道の近くにあるため、定期的に月が隠してしまい、見ることが結構難しい恒星です。
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いや、音楽系映画もいいかなと思っていったら、突如星座・天文ネタが出てきたり、とにかく「妙なところでマニアック」な内容になっています。なお、ネタバレも何もないので、気が付いた範囲のことは全部書いています。