ファイナル・プランのレビュー・感想・評価
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こぢんまりしたスケール感が却って魅力の小市民的犯罪映画
リーアム・ニーソンはこれまでにいろんな敵と戦ってきたが、この映画の敵はなんとスケールの小さい悪党か。敵のスケールも小さいが、主人公も決して大きくはない。ソロの銀行強盗として活動してきた男が、恋したことをきっかけに改心して自首しようとする。ところが悪徳捜査官が強盗が溜め込んだカネをピンハネしようとするのだ。
街中を巻き込むわけでも、関係のない人が殺されるわけでもない。ただ、盗まれた金を奪い合うシンプルな攻防が描かれる。考えたら、ここに出てくる人たちはものすごい極悪党でも善人でも、理想が高いわけでも陰謀を巡らせるわけでもない。ちょっとしたことで道を踏み外した小市民が、自業自得でのっぴきならない局面に追い込まれるだけなのだ。
変な言い方だが、殺伐とした話を可愛いなあと思いながら観ていた。ただただこぢんまりとした犯罪映画を、誰もが真面目に取り組んで、工夫や演技で面白く魅せる。年に何本か、こういうジャンル映画には出会いたいものだと思う。
安定のニーソン主演アクションだが、話の筋より俳優たちのキャリアをしみじみ思う
舞台劇俳優として出発したリーアム・ニーソンは、スピルバーグ監督の「シンドラーのリスト」以降演技力を買われてドラマ映画での起用が多かったが、「96時間」の大当たり以降アクションで主役を張ることがずいぶんと増えた。現在69歳であり俊敏な動きの点で徐々に衰えつつあるのは否めないものの、ジャンルのファンを楽しませる安定感は健在だ。ただまあ、物語自体にさして独自性も深みもないのは確かで、この手の企画にニーソン本人がうんざりしていないかと思案してしまう。
「ターミネーター2」で超強力な悪役のT-1000で一躍有名となったロバート・パトリックが、FBIのベテラン捜査官役で出演していて、年取ったなあなどと素朴な感慨を覚えつつ、せっかくなら警官の役にして制服を着せたらいいのになどと勝手なことを夢想したりもした。
ターミネーターつながりというわけでもないだろうが、「ターミネーター:新起動 ジェニシス」(15)でカイル・リースを演じたジェイ・コートニーも、若手捜査官役で出ている。彼の場合、「…ジェニシス」や「ダイ・ハード ラスト・デイ」(13)の頃は勢いを感じさせたが、近年は起用される作品の質でも役どころでも伸び悩んでいる印象。
鑑賞しながら、そんなことに思いをめぐらせていた。
正直な泥棒には元海軍爆破物担当というキャリアが
『96時間』('08)以降、タイムリミットが近づく中、誰でもが共感できる目的のために邪魔者を次々と倒しつつ、怒涛のラストに向けて突っ走ってきたリーアム・ニーソンが、ここにもいる。でも、今度はちょっと風変わり。何しろ、主人公のカーターは生涯を共にする価値があると確信した恋人のために、これまで爆破強盗を繰り返して手にした900万ドル全額をFBIに返し、服役後、恋人との新生活を送ろうと決意するのだ。だから、題して『正直な泥棒』(原題)。この映画にはカーターを筆頭に、恋人はもちろん、FBI関係者も1人を除いて全員がいい人。でも、その1人のおかげで、カーターは元海軍の爆破物エキスパートという特別なスキルを発揮して、やっぱり、限られた時間を疾走し、おかげで、僕ら観客はいつも通りハラハラドキドキを楽しむことができるのだ。細部の荒さが、ニーソンの人間味と魅惑の鼻声で隠されるのも、いつも通り。今月7日に69歳になったニーソンが、憑かれたようにアクションする姿を、いったいいつまで見られるだろう?それを思う今日この頃である。
車にも爆弾あるに決まってるやろ
見てよかった
善人・悪人・その中間と、登場人物たちの立ち位置が明快で、終始ブレることなく物語が進んでいくのが好印象でした。裏表のないキャラクターたちのおかげで、観る側も素直に感情移入しやすく、安心して楽しめる作品です。
主人公トムは、過去に罪を犯したものの、更生を決意し無実を訴えながら逃げるという設定。そんな彼の話に真剣に耳を傾け、理解を示してくれる警官の存在には、理想的な正義感を感じました。一方で、悪人は徹底して悪人として描かれており、その対比が物語にわかりやすい緊張感を与えています。
中でも印象的だったのは、妻アニーの存在。状況を冷静に受け止め、肝が据わった行動で夫を支える彼女の姿はとても頼もしく、物語を力強く支える存在でした。
ハードな展開もありつつ、どこか人間味を感じさせるキャラクター描写が随所にあり、最後はほのぼのとした余韻で締めくくられるのもこの作品の魅力です。重すぎず、軽すぎず、ちょうどいいバランスで楽しめるクライム・アクション。気軽に観たい一本としておすすめです。
リーアム爺さん 孤高の闘い
リーアム・ニーセン主演の映画といえば『96時間』や『ラン・オールナイト』等、たった一人で、老体鞭打ちながらも、巨大な敵に立ち向かうサスペンス・アクションが鉄板となっている。本作も、ご多分に漏れず、愛する人の為に、絶体絶命の聴きを掻い潜りながら悪玉と対峙する内容。これまで培ってきた激しいアクションの技を随所に見せながらも、ハラハラさせながらも、次第に悪を追い詰めるストーリー展開となっている。
今回のリーアム爺さんは、自分が数多くの銀行を爆破強盗をしてきたという爆弾犯。しかし、愛する人アニーの為に、強奪した金も返金して、足を洗う決心をしたというトム・カーターを演じている。しかし、その出頭の際に立ち合った悪徳FBI職員が、強奪した金に目が眩んで横領を企みトムを罠にはめる。そして、アニーまでも危害が及ぶことになる。
というシチュエーションが成立すれば、あとはいつものリーアムおじさんの鉄拳で、悪玉FBIをやっつけるという展開。二転三転しながらも、爆弾犯らしい仕掛で、悪を吊るし上げていく。本来なら極悪犯のはずの主人公が、ラストには何となく正義の味方になってしまうのも、いつものリーアム作品と言える。
それほどの激しいアクションというわけではないが、あまりVFXに頼らず、実写主体のアナログ・アクションが、リーアム作品の真骨頂。戦闘シーンの痛さを血生臭さは、リアルに感じ取れる。リーアムも今年で73歳。まだまだ元気な爺さんでいて欲しい。
他の出演者としては、悪役FBIを『スーサイド・スクワッド』のジェイ・コートニーや『イン・ザ・ハイツ』のアンソニー・ラモス、カーターが演じ、カーターの味方役の捜査官には、テレビシリーズで観たことのある、ジェフリー・ドノバンが演じている。
え、スケールが
正直な泥棒
原題は「Honest Thief」、 主要登場人物は6人だけのコンパクトな映画。 トム(リーアム・ニーソン)は凄腕の泥棒。 累計で900万ドル、日本円で14億円を銀行から盗んだ。
動画配信で映画「ファイナル・プラン」を見た。
2020年製作/98分/G/アメリカ
原題:Honest Thief
配給:ハピネットファントム・スタジオ
劇場公開日:2021年7月16日
リーアム・ニーソン
ケイト・ウォルシュ
ジェフリー・ドノヴァン
ジェイ・コートニー
アンソニー・ラモス
ロバート・パトリック
原題は「Honest Thief」、
「正直な泥棒」。
邦題はわけが判らない。
主要登場人物は6人だけのコンパクトな映画。
トム(リーアム・ニーソン)は凄腕の泥棒。
累計で900万ドル、日本円で14億円を銀行から盗んだ。
愛する女性アニー(ケイト・ウォルシュ)と出会って泥棒をやめようと思った。
そして警察に自首しようとする。
条件は、被害金を全額返すこと。
ひきかえに2年以下の量刑にすること。
FBIの捜査官2人がトムを訪ねる。
ニーブンズ捜査官(ジェイ・コートニー)はその金を横領しようとする。
そして、その結果、
上司であるベイカー捜査官(ロバート・パトリック)を射殺してしまう。
ニーブンズはベイカー殺しをトムの仕業にしようとする。
怒りに燃えたトムの反撃が始まる。
リーアム・ニーソンのアクションものはいつもそこそこ面白い。
満足度は5点満点で4点☆☆☆☆です。
速攻リーアム
男は凄腕の銀行強盗。
ある時運命の女性に出会い、足を洗う事を決意。自首し、盗んだ金を隠した倉庫も教える。
が、その金に目が眩んだFBI捜査官が横領。口封じで殺そうとし、恋人にまで危害。
怒りに燃え、ケリを付けようとするは、勿論この男!
リーアム・ニーソン!
アクション映画は設定や筋書きはシンプルな方がいい。
が、本作は幾ら何でもお粗末過ぎる。
中年過ぎて、運命の愛に出会って、足を洗う…って、どんだけチープ?
一応銀行強盗を糧にした理由とか、自分にとって大切な女性(ひと)とか語るシーンがあるが、何も響いてこない。多分脚本はそれほど重要視していないだろう。
それに最初はドン引いた。相手役がパッと見若く見えて、自分の娘くらいの年齢の女性と恋を…?
実際は年相応。それならまあ安心…いやいや、チープなのには変わりない。
これが延々続くもんなら退屈極まりないが、本作はリーアム・アクション。
劇中に掛けて言うなら、“速攻”ムービー。
本筋が始まると後は気軽に見れる。
にしても、このFBI捜査官が悪い奴!
相棒も共犯で巻き込み、別の捜査官を口封じで殺し、その罪を擦り付け、恋人まで襲い、執拗に狙う。
バレたら一巻の終わりだからだが、同情の余地ナシ。
悪い顔してる。ロバート・パトリック!
…じゃなかった。ジェイ・コートニーの方だった。
てっきりリーアムvsT-1000になるのかと思いきや、リーアムvsマクレーンの息子。
ロバート・パトリックなんて序盤であっさり殺されるし…。こんな扱いでいいんスか…? 悪い顔なんて言って失礼!
ジェイ・コートニーのふてぶてしさはなかなかのもの。確かにこれはこれでいい。
改心した犯罪者vs悪徳FBIというのが本作のミソ。
相棒は悪事に手を染めてしまい苦悩し、上司は事の真相を追求。
ここら辺の流れは平凡なストーリーの中に於いてアクセントになった。
爆破のスキルを持つ主人公。かつて軍で爆発物解体のスペシャリストで…。
というお馴染みの“元”。だから勿論、格闘も銃の扱いも凄腕。
セガールやステイサムと共に、もはやリーアムの定番設定になっている。
だけど正直、アクションの見せ場なども平々凡々だったかな。
最後の爆発物のスキルを活かした悪徳捜査官の追い詰めは痛快だった。
後、それ以外は…。アクションも話も。恋人が無事だった事も含め、改めて自首するラストも安易に予想出来る。
リーアム・ニーソンじゃなかったらスルーしていただろう。
B級凡作でもついつい見たくなる。リーアムの魅力がある意味スゲェ…。
何も残らないけど、サクッと楽しめる。
速攻リーアム・アクション!
正直な泥棒
リーアム・ニーソン主演の
リベンジアクション作品。
元海兵隊で爆弾処理班にいた
トム・カーターは、
死傷者を出さないという
伝説の爆破銀行強盗犯であったが
愛する女性アニーと巡り合い
過去を清算しようと自首を試みるが
FBI捜査官2人に証拠の大金を盗まれる
捜査官達とカーターが会っている時に
訊ねて来たFBIサム・ベイカーを
捜査官のニーブンズが射殺してしまい
その容疑も掛けられてしまうカーター
アニーにも危害が及ぶことになり
得意の爆弾作りで
復讐劇が始まるのであった。
悪徳捜査官を自分らしく
追い詰めてゆくカーター
カーチェイスシーンもあり
アクションも楽しめました。
そして、納得のラストでした。
射殺されてしまう特別捜査官役に
あの「ターミネーター2」で
液体金属 T-1000役を演じた
ロバート・パトリックが登場。
何処かで観たお顔だと思いながら
気が付いて 驚きました。
この作品に出演するまで
30年が経つんですものね。
なるほど・・・・
60越えのジジイに惚れるのか?
リーアムニーソンなのでどんなにつまらなくても
観に行きます。
が、こじんまりなりにまとまっており
汚職警官のみみっちい動機でいろいろ波及していく
というスケールが小さい
でも観ていられる、という作品でした。
70点
アレックスシネマ大津 20210729
邦題がダサいw
原題「HONEST THIEF」の方がしっくり来ます。少なくともPLANではないですね。MISSIONとかの方が良かったのでは?と思います。
女性に惚れて会心して罪を償ってやり直そうというところから話を始めていますが、その前から、実は悪人という感じではなくて、ふとしたきっかけで銀行強盗を始めまづがそれはまるでアスリートのよう。悪人になりきれず(なるつもりもなさそう)、元の市民に戻るきっかけが女性との邂逅だった。そこが印象的です。
また、着実に相手を追い詰めていくさまは爽快でした。
本作は、リーアム・ニーソンの渋い演技、暴れっぷりが好きなので鑑賞。う~ん、もう厳しいかなあ。。。多分、設定年齢より20歳近く上だし、いろいろと無理も出てきたかなあ。アクションもそんな多くなかったし。トレイン・ミッションよりは明らかに動けてないよなあ。。。と寂しい思いも。
期待通りの満足度
テンポ良くストーリーが進むし、短めの作品なので退屈せず観れました
これがリーアム・ニーソンじゃなかったら評価はもう少し低めだったかもしれませんが、最初からストーリーに入っていけて面白かったです
主人公のトムが銀行強盗をし始めた理由がちょっとこじつけぽく思いましたが、まぁ銀行強盗をする正当な理由なんて無理があるもの
悪いやつが本当に嫌なやつだったので、銀行強盗をしてたトムが全くの良い人に思えました
純愛をしてるし
リーアム・ニーソンのラブストーリーのアクション作品ってとこも面白かったです
邦題はイマイチで、原題の方がしっくりくると思います
観終わって、「マイヤーズ捜査官、楽な仕事をしたなぁ」というのが一番先に思った事です
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