SEOBOK ソボクのレビュー・感想・評価
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BROTHER
「ザ・バッド・ガイズ」以来3ヶ月ぶりの韓国映画。能力持ち、クローン、「新感染」のコン・ユが主演と、自分が好きなものが詰まっているなと思い鑑賞。
かなり派手な作品でした。ソボクの能力要素が濃いなとは思いましたが、CGを駆使した超能力による地割れや圧縮などがとても見応えがありました。能力を使いすぎると死が迫るという明確な弱点もあり、最強とまではいかない良いバランスのキャラになっていました。
ギホンがソボクに振り回されているシーンは、家族的であり、兄弟的でもあり、色々な見方ができるなと思いました。ソボクがカップ麺にハマってたくさん食べているシーンは愛らしかったです。長い長い旅をしているような安心感もあり、観ていて癒されました。
作中、ソボクとギホンはかなり喧嘩をしますが、ギホンがちょろいのもあり、ギスギスとした感じにはなっていたのが良かったです。ただそのちょろさのせいか、話がサクサク進んでしまうので、理解が少し追いつかない場面がたまにあり、美点と欠点が同じところにあるって珍しいなと思いました。
なんやかんや作中飽きることなく楽しむことができたので、韓国映画はやっぱ凄いなと思いました。これからも韓国映画はガンガン追っていこうと思います。
鑑賞日 7/18
鑑賞時間 16:30〜18:35
座席 J-13
徐福に生きる欲を出して欲しかった
130分ではとても収まりきれない命のテーマでした。コン・ユさんボゴムさんのケミは最高で、お二人を大画面で観られる喜びに震えております。
ただ、イム・セウン博士の葛藤をもう少し掘り下げて欲しかったなと思います。初登場クールな彼女の謀反はどうしてなされたのか、母の想いなのか、科学者としての後悔なのか、強い想いを聞きたかったです。
そして、徐福は良い子過ぎる。子供なのに、世界の為に消える選択をするなんて。もっと生きようともがいて欲しかった。史実通りに日本に逃れ、仙人になり、徐福伝説を残すとか、希望をつないで欲しかった。監督のメッセージに反するんでしょうが、違う結末であって欲しかったです。それはそれで、結局、徐福の言うように終わらない争奪戦を引き起こしてしまうのだろう。無限ループに入ってしまいそうです。
とにかく、お二人の演技は見に行く価値がありです。劇場で2人の出した答えを見届けて下さい。
永遠に生きる辛さ。
人間が研究し永遠に生きる事が可能な人間。ソボクをつくる。生きられること以外に特殊な能力を持って破壊力もすごい。韓国の🎬はアクションも合わせてCGも迫力がある。
眠ることもない。楽しみもない。死ぬことは怖い。(?)でも生き続けることも辛い。最後まで救いがなかった。
コンユとパクボゴムのふたりの信頼できる間柄が唯一よかった。(切なさが心に残る)
不死の少年とそれを守る余命僅かのエージェント。 一見正反対のような...
不死の少年とそれを守る余命僅かのエージェント。
一見正反対のような2人の反発から理解、信頼への移り変わりは良かったです。
ただ不死の少年に超能力と、モリモリの設定に少しん?と思わなくもありませんでしたが、身体的な弱点と物理攻撃は普通に効くという点でバランスをとってるのかなと思いました。
作中の死ぬとはどうゆうことか、睡眠は小さい死なのに何故人は恐れないのか、自分が生まれた意味とこれから何かになれるのかなど、ずっと研究所の中で生かされてきたソボクの純粋な疑問が、主人公を通して観ている私達観客に対して投げかけられているようで考えさせられました。
エンディングはハッピーエンドとは言えないのかもしれませんが、ソボクとの出会いを通して主人公が変わっていく様や、静かにエンドロールに入るエンディングは個人的には良かったと思います。
本サイトの注目特集記事の「実は『AKIRA』みたいな"超能力SF"...
本サイトの注目特集記事の「実は『AKIRA』みたいな"超能力SF"」というコピーに引かれて観にいった(記事は読んでない)。韓国SFは怪作「ロスト・メモリーズ」(割と好き)以来。
感想は、うん、広い意味でいえばSFなのだろう……『わたしを離さないで』がSFならこれもSFだ(モチーフはそれに近いがもっと救いがない)。だが正直、サイキック絡みの部分は蛇足に感じた。途中で自衛のために能力が使われたものの、国家機関やスポンサー企業の謀略や戦闘も、その力ではなく不老不死現象そのものをめぐるものだったし、サイキックは強引に結末を導くデウスエクスマキナとしての意味しか感じられなかった。あとは、アクション映画として派手なドンパチ(これもストーリー上の必然性は疑問)に画的に見合う暴力として必要だったか。
一方、人工的に造られた不老不死者が抱く生きる意味というテーマは、類作は数あれどその挑戦は買いたい。主人公2人(被験者と護衛)の逃避行も、バディムービーかつロードムービーとして(尺は足りないが)好みだった。だからこそクライマックスの締め方が残念。
raison d'être
日韓関係冷え冷えでなんともならん情勢が続き
韓国アイドルも本当に日本でも人気があるんだか
ようわからん昨今ですが
ちょくちょく日本にやって来る韓国映画は
おどろくほどハズレが無いので
これもどうかと観賞
韓国映画ってあたかも学校で映画制作の
プロセスを学んでいる人が作っているような
様々な要素を丁寧に組立てて作ってある印象を
いつも受けます
未分化細胞の研究のため遺伝子操作され
始皇帝の不老不死の薬を追い求めた
家来の名を付けられた人造人間ソボク
脳腫瘍で余命幾ばくかの元工作員ギホン
ほか生と死を司る欲望を持つ面々をめぐる
SFサスペンス
感想としては
割とよくあるテーマながら
不老不死を実現する技術においての
見解のぶつかり合いが終盤に向けて
明確に描かれており見応えがあったと
思います
ポイントはソボクの「素朴」
外界を全く知らないソボクは
米国から狙われる存在なソボクを
守る任務をギホンは任されますが
ソボクにはその理由がわからず
たびたびギホンに尋ねます
ギホンは自らの脳腫瘍を治す可能性を
秘めたソボクを保護することが結局
自分を生かす事になるからと
所詮私利私欲であると答えますが
逃亡の中でトラブルを抱えるうち
互いの身の上を知り友情が芽生え
ソボクを本当に守るために
ギホンは行動するようになります
ギホンも工作員時代自分が生き残るために
仲間を犠牲にした過去があり
自分の脳腫瘍もその罰であると
受け入れようとしているのでした
そのうちソボクを生み出すカネを出した
民間企業は不老不死の技術を権力に使おうとし
研究員はソボクを道具にしか思っていません
育成した母親がわりのセウンは事故死した
息子を蘇らせたかった願いがあり
ギホンの上司はアメリカと繋がっており
死ぬ恐怖が無くなることは支配力の低下に
繋がり危険だという見解からソボクの
抹殺を目論むなどそれぞれ異なる
思惑をソボクをめぐって対峙する事に
なるなんすくみもの描写は見事でした
やがてあたかもア○ラのような
サイコキネシス能力まで持っているソボクは
友情を育んだギホンを助けるべく
研究所に戻りますが
母がわりのセウンが研究所で殺された事を
知ると完全に暴走状態となり周りの人間を
次々に殺害し研究所ごと破壊していき
ギホンやめるよう言いますが
ソボクは「殺してくれ」と嘆願
ソボクを殺すことが自分にとって
何を意味するかを理解して
ギホンはソボクを撃つのでした
死ぬ事への恐怖は
開き直れば強さをもたらすのか
弱さをもたらすのか
生き抜こうとする事が
選択肢を狭める弱さをもたらすのか
強さをもたらすのか
どれが正しいのか
観ているうちに問いかけてくる作品です
映画の展開はよくある感じなので
映画を通したメッセージ性に辿り着き
やすくなるのでしょうか
割と邦画でもそういう作品には
出会えることが少なかったので
また危機感を覚えるところでした
決して予算がたっぷりかけてある感じは
しない作品でこれほどですから感心しました
B級っぽい
『新感染』の主人公だったコン・ユの演じるギホンは、余命宣告を受けた身の治療を餌にソボクのボディガードを依頼された元工作員。
パク・ボゴムの演じる「ソボク」くんは、殺さない限り不死身のクローン、サイコキネシスの使い手。
正直、設定を盛りすぎで、物語へ全然消化しきれてない!
「2人をいかにかっこよく撮るか」
「兄弟に近い情のかよわせ方をするか」
に特化したんでは?
アン・ハッピーエンドなBLっぽさに支配されてまして。
途中で、「なんか20年くらい前に、こんな映画、ハリウッドの泡沫B級で観たような気がする」って既視感バリバリな感覚に支配されつつ。
「私が昔観たのはソボクは美少女で、主人公は親の心情、美少女は主人公に恋愛感情だったはず!」
「たぶんポスターは生賴範義で、観に行ったらポスターと全然違ってガッカリした」
アレの韓国リメイクに違いない!
と思い始めたが、そんな映画は過去になかった、と我に返ったところで、てきとーな終わり方をしました。
昨今の韓国らしい画面の華やかさや勢いは感じましたが、作りはB級でした。
AKIRAの鉄雄の能力を実写で堪能
大好きです!『The Witch/魔女』に続き素晴らしい特殊能力バトルを堪能出来る傑作韓国映画!
ソボクは特殊能力を持ったクローン人間で、彼を護衛するギホンとある組織から逃亡するSFサスペンスです。
ソボクの能力の見せ方はAKIRA好きなら確実に興奮すること必至です。鉄雄がラボで超能力を覚醒させ大暴れするシーンを彷彿させワクワクが止まりません。
銃弾を跳ね返したり圧によりコンクリートが破壊される演出は恐らくアニメ版AKIRAが元になっているのでは⁉︎最高!
特に最後のバトルは圧巻です!はぁ…好き。
興奮してバトルばかり絶賛していますが、研究室を初めて出たソボクが外の世界に興味津々だったり、護衛しているギホンと心の通わるシーンには別の魅力が。
生きようとすれば永遠に生きることも可能なソボクが生死の価値についてギホンに問いかけますが、生きることと、ただ死なないこととは大きく意味が違うと感じました。
深いテーマ
深いテーマを最新のVFX技術と俳優の抜群の演技力で心を揺さぶる新しい映画だと感じた。何しろ不覚にも号泣した。死というテーマだけでもなかった。クローン、遺伝子組み換え。発見者たちが意図しなかった方向へ世界が向かおうとするとき、その脅威に立ち向かおうもがく人もいる。それでも世の潮流はどこか次元を超えた人間の欲望に逆らえないのかもしれない。気づいていながら進むしかない人間の性を描く最新のテーマに思えた。
SFアクション
病気で余命宣告を受けているギホンは、国家の極秘プロジェクトで人類初のクローン、ソボクの警護を命じられた。ところが任務開直後、襲撃を受け、何とか生き延びたが、人類に永遠の命をもたらす可能性の有るソボクはターゲットにされている事が明らかになった。その後も色んな輩に襲われ逃げてるうちにギホンとソボクは、徐々にお互いに相手を思いやるようになっていき、お互いの悩みを打ち明け・・・という話。
iPS自動生成とか出来れば永遠の命も可能なのかも、と思わせる設定は良かった。
何でも国家機密、と言えば済む韓国の状況がおかしかった。
SFのアクション作品として、あまり考えず観れば面白かった。
【”誰かにとって、意味のあるモノになりたくて・・” 哀しきクローンを描く中で、不死の善悪を考えさせられる作品。自分の存在意義に気付き、哀し気な表情を浮かべていくソボクの姿が切なく思える作品である。】
ー ソボク:徐福 劇中でも語られるが、不老不死を求めていた始皇帝に、不死のクスリを献上すると言い、金銭的支援を受けながら、結局は献上前に始皇帝は崩御し、自身は始皇帝からの支援を基に王になったと言われる歴史上の人物(架空人物である説もある。)ー
◆感想
・韓国国家の秘密プロジェクトにより、ips細胞により、女博士から産まれたクローン、ソボク(パク・ボゴム)と、余命宣告を受けている元情報局エージェントのギホン(コン・ユ)が、謎の敵から誘拐されようとする中で、少しづつ心の距離を縮めていく姿。
ー 自分は、何者なのだろう・・、というソボクの哀しみと、過去に犯した過ちにより同僚を失った事がトラウマになり、自暴自棄になっているギホン。
立場は違えど、お互いに似た者同士だと感じたのだろう・・。ー
・SF映画かと思って、見ていたがヒューマンドラマだった・・。
ー 研究所や、ソボクに抑制剤を打ち込む所などは、流石の韓国映画もマダマダかな・・、と思ってしまったなあ。ー
・ソボクを、謎の外国の襲撃者たちに攫われる事を恐れ、亡きものにしようと、方向転換した韓国情報局に対し、決然とソボクを守るギホン。
ー 銃弾を受ける事も厭わず、ソボクの前に立ちはだかるギホンの姿を見て、ソボクは唯一心を許せる”人間”だと思ったのだろう。
彼の、驚異的なサイコキネシスが炸裂するシーンは、見応えがある。”AKIRA””童夢”を少し思い出した。ー
◆ソボクが生成する液体によって、命が助かる可能性があるのに、彼の”人間の不老不死を実現させるためだけの姿”を見て、ギホンが取った行動には、”不死の必要性、善悪”を考えさせられた。
<いつの世でも、不老不死の身体を得るために、金を湯水の如く使う人間の姿は、醜い。
そして、その利権を奪おうとする者達も。
観る側に、解の無い、重い問いかけをしてくる作品。
無表情から徐々に自分の存在意義に気付き、哀し気な表情を浮かべていくソボクの姿が切なく思える作品である。>
ソボクの感情がこの映画の色になる
ソボクは『何もの』になったのか。なれたのか。
映画館でエンドロールと音楽が流れている間、『母親やその他大勢のエゴで生まれ自由を奪われ永遠を強制されたソボクの一生はなんだったのか。同じくエゴで生み出され社会の駒として生きる人間の一生と何が違うのか』考えました。
その人それぞれの死生観があるから、この映画を観て1つの答えは出せないんだろうなと思います。
自分の倫理観や社会の固定観念を問われる映画で、観た後もとても考えられさせます。
「お母さんは医者になりたくてなったんだよね、それじゃあ僕はなにものになれるの?」生まれたくて生まれてきた命はない。出生は全て親のエゴで「親になりたくて生んだ」「子どもが欲しくて生んだ」「死んだわが子に会いたくてクローンの子を作った」
死ぬことと同じように、命を生み出す事が私は怖いです。
ソボクが何者になったのか?
ただ、ソボクが死ぬ間際誰かに見守られその人は泣いてくれて、死んだ後も忘れないでいてくれる、そんなものにはなれたんだなと思いました。
ソボクが自分で選んだ靴も自分で決めた終わり方も、クローンではないソボクという個であることの証明なんじゃないかなと思いました。
中盤から後半部分にかけての感想になりましたが、ロードムービーとしても面白い場面がいくつかありました。初めての経験や街中で会う人達とソボクの交流がほっこりします。おすすめです。
切ない
クローン技術による受精卵に自己細胞複製能力を人工的に加えられて「作られた人間」のお話でした。
最近多い、晩年の生き方(ノマドランド)、高齢者の認知症(ファーザー)、亡くなった体の綺麗な保存&そもそも不老不死にして死ななくする(アーク)。。など、生き方死に方、何故生きるかというテーマを人工人間という側面から扱った映画でした。
息子と夫を事故で失った悲しみからまた息子を生み出した、という心情そのものは理解出来ますが、自己複製能力のおかげで病気関連は自ら治癒できる為死なない体にした、というのも親心からでしょうが、そのおかげでその優秀な細胞、骨髄などを研究者がこぞって欲しがり、
研究所で自らの細胞を搾取されるだけの存在になってしまい、生きる価値も生きる楽しみも喜びも、どんな職業になりたいとか、そんな根本的な生き方を何も選択出来ないままただ研究所で生かされ続けただけの主人公が切なすぎました。
副作用なのか、細胞分裂のスピードが異常に早く、また脳波も異常に強いため、脳波から周りの物体に圧力をかけることが出来て、結果、念動力を使うことが出来ます。
初めは足元の砂や小石、葉っぱなど小さなものを少し動かせる程度だったのが、
輸送途中に追手から逃れる為、細胞分裂抑制剤を2日ほど投与出来なかったため、脳波増幅状態が止まらず、どんどん念動力のパワーは強くなり、やがて追手が差し向ける銃の弾丸の軌道すら一瞬で変更させられるほどの高速&強力な念動力を体得します。
ほとんどジョジョの奇妙な冒険に出てくるスタンド「スタープラチナ」です!自らの意思で、迫ってくる弾丸を高速で移動させ、自分を殴ろうとした人を意思だけでその場にねじ伏せることが出来ます。
この力を人工的に得た状態で生まれていますが、でもただ研究所で育ってきたからこの力を使ってどう生きたらいいか分からない。今はとにかく自分を利用したくて拘束しようとする連中への武器としてしか使い道が無い悲しみ。唯一、行動を共にしたコン・ユ演じる元工作員を助けるため、頭痛の痛みを和らげて眠らせて休ませてあげた、くらいがプラスの使い方だったでしょうか。。
最後は、軍隊まで出動させて自分を拘束しようとしてきた連中に対し、脳波の力をとことん使って念動力を駆使しますが、もう体細胞自体は悲鳴をあげはじめ、
少なくとも病気では死なないはずなのに、自分の細胞分裂の早さと脳波の増幅に自ら細胞が耐えられなくなってゆく。。
研究所の食事というか栄養食のようなものを「食べる」のではなく「摂取」するしかさせてもらえなかった彼は、箸の使い方も知らず、検査着しか着せてもらえてなかったから普通のパーカーのような服さえ知らなかった。着たことがなかった。
だからほんのわずかな間、街に出た時の
普通のパーカーを着て
箸を使ってカップ麺を食べる
というだけのとんでもなく平凡な日常が、こんなに幸せなことだったんだと改めて気付かされました。
映画の中の存在ですが、彼にはいつか生まれ変われるなら、次は研究所以外の普通の街で、普通に平凡な人生を生きてほしいと願いました。
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