SEOBOK ソボクのレビュー・感想・評価
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本サイトの注目特集記事の「実は『AKIRA』みたいな"超能力SF"...
本サイトの注目特集記事の「実は『AKIRA』みたいな"超能力SF"」というコピーに引かれて観にいった(記事は読んでない)。韓国SFは怪作「ロスト・メモリーズ」(割と好き)以来。
感想は、うん、広い意味でいえばSFなのだろう……『わたしを離さないで』がSFならこれもSFだ(モチーフはそれに近いがもっと救いがない)。だが正直、サイキック絡みの部分は蛇足に感じた。途中で自衛のために能力が使われたものの、国家機関やスポンサー企業の謀略や戦闘も、その力ではなく不老不死現象そのものをめぐるものだったし、サイキックは強引に結末を導くデウスエクスマキナとしての意味しか感じられなかった。あとは、アクション映画として派手なドンパチ(これもストーリー上の必然性は疑問)に画的に見合う暴力として必要だったか。
一方、人工的に造られた不老不死者が抱く生きる意味というテーマは、類作は数あれどその挑戦は買いたい。主人公2人(被験者と護衛)の逃避行も、バディムービーかつロードムービーとして(尺は足りないが)好みだった。だからこそクライマックスの締め方が残念。
raison d'être
日韓関係冷え冷えでなんともならん情勢が続き
韓国アイドルも本当に日本でも人気があるんだか
ようわからん昨今ですが
ちょくちょく日本にやって来る韓国映画は
おどろくほどハズレが無いので
これもどうかと観賞
韓国映画ってあたかも学校で映画制作の
プロセスを学んでいる人が作っているような
様々な要素を丁寧に組立てて作ってある印象を
いつも受けます
未分化細胞の研究のため遺伝子操作され
始皇帝の不老不死の薬を追い求めた
家来の名を付けられた人造人間ソボク
脳腫瘍で余命幾ばくかの元工作員ギホン
ほか生と死を司る欲望を持つ面々をめぐる
SFサスペンス
感想としては
割とよくあるテーマながら
不老不死を実現する技術においての
見解のぶつかり合いが終盤に向けて
明確に描かれており見応えがあったと
思います
ポイントはソボクの「素朴」
外界を全く知らないソボクは
米国から狙われる存在なソボクを
守る任務をギホンは任されますが
ソボクにはその理由がわからず
たびたびギホンに尋ねます
ギホンは自らの脳腫瘍を治す可能性を
秘めたソボクを保護することが結局
自分を生かす事になるからと
所詮私利私欲であると答えますが
逃亡の中でトラブルを抱えるうち
互いの身の上を知り友情が芽生え
ソボクを本当に守るために
ギホンは行動するようになります
ギホンも工作員時代自分が生き残るために
仲間を犠牲にした過去があり
自分の脳腫瘍もその罰であると
受け入れようとしているのでした
そのうちソボクを生み出すカネを出した
民間企業は不老不死の技術を権力に使おうとし
研究員はソボクを道具にしか思っていません
育成した母親がわりのセウンは事故死した
息子を蘇らせたかった願いがあり
ギホンの上司はアメリカと繋がっており
死ぬ恐怖が無くなることは支配力の低下に
繋がり危険だという見解からソボクの
抹殺を目論むなどそれぞれ異なる
思惑をソボクをめぐって対峙する事に
なるなんすくみもの描写は見事でした
やがてあたかもア○ラのような
サイコキネシス能力まで持っているソボクは
友情を育んだギホンを助けるべく
研究所に戻りますが
母がわりのセウンが研究所で殺された事を
知ると完全に暴走状態となり周りの人間を
次々に殺害し研究所ごと破壊していき
ギホンやめるよう言いますが
ソボクは「殺してくれ」と嘆願
ソボクを殺すことが自分にとって
何を意味するかを理解して
ギホンはソボクを撃つのでした
死ぬ事への恐怖は
開き直れば強さをもたらすのか
弱さをもたらすのか
生き抜こうとする事が
選択肢を狭める弱さをもたらすのか
強さをもたらすのか
どれが正しいのか
観ているうちに問いかけてくる作品です
映画の展開はよくある感じなので
映画を通したメッセージ性に辿り着き
やすくなるのでしょうか
割と邦画でもそういう作品には
出会えることが少なかったので
また危機感を覚えるところでした
決して予算がたっぷりかけてある感じは
しない作品でこれほどですから感心しました
超能力まで使えちゃう…
不死を獲得するべく作られたクローン人間と、そのクローンを保護する羽目になった余命短い工作員の人間ドラマ。
最近観た「Arc アーク」も不老不死がテーマだったが、こちらは権力の座にいる人間を延命する為に造られたクローンで、そこに夢や希望はない。
しかもどういう理屈か、不老不死を飛び越えてサイコキネシス(超能力)まで使えるという破茶滅茶設定…笑
ソボクを演じたパク・ボゴムの、子供のようなキョトンとした顔、精悍な青年の顔、怒りに我を忘れた鬼のような顔、と終盤に行くに連れての表情の変化は一見の価値あり。
神の権力の生け贄
極秘の国家機密プロジェクトにより、とある研究所で生み出された永遠の寿命を持つ遺伝子組み換えクローンの少年と、彼の警護を頼まれた余命1年の元社員の話。
永遠の寿命ではあるけれど、細胞分裂速度が速く毎日薬を投与し続けなければならないし、外傷では死ぬこともあるクローンの少年ソボク。更には遺伝子組み換えの副作用で、偶然生まれた超絶念動力を持っているという設定。
他方、膠芽腫により寿命1年以下ながら、ソボクの細胞を利用した治験で病気を克服しようとする護衛のギホン。
裏切り者により追われる身となった、共に自身のことを多くは語らない2人が、すれ違い寄り添い、距離を変化させつつ、抱えた思いや秘めたる思いを交換し合い、胸クソ悪い強大な力を持つ組織から逃げたり戦ったり。
苦悩や葛藤等の胸アツ人間ドラマの中に、その能力による激情的な展開って、島鉄雄じゃないですか!若しくはPhoenix?
AKIRAってやっぱ凄いよね。
基本シリアスなストーリーだけど、ところどころストーリーを邪魔しない程度に笑いもあるし、優しく暖かく、胸クソ悪く、悲しい物語がとても良かった。
いろいろな問題提起を含んだ映画。今週お勧め。
今年83本目(合計147本目)。
韓国映画といえば、放映される映画館がかぎられる印象がありますが(大阪市だと、シネマート心斎橋さん等)、結構な話題作だったようで、「普通の」映画館でも普通にやっていました。
いろいろな問題提起を含む映画で、考えさせられることはあるな…と思います。
勝手に人を人体実験にしてよいのかという倫理的な問題、また、「不死身で死ぬことを知らない人生は果たして幸せなのか」、さらに、そもそものiPS細胞(など)に関する人体実験の倫理の問題など、色々な問題提起が詰まった映画です。
この意味では、理系のなかでも生物学にまつわる内容だけでなく、哲学(文系?)的な内容もミックスされていて、史実に基づく映画ではないようですが(当たり前…)、その問題提起を否が応でも考えないといけないという点で「学術的な内容に準じる」かと思います。
…と書いても、「アジアの天使」のように深く日韓関係を扱う「重い」内容ではなく、2人の移動を通じて困難を乗り越えていくことで、そうした面を映し出す映画で、若干ですがアクションシーンは出ます(ラストのほう)。
iPS細胞や手術などを扱うので、若干残酷なシーンもありますが、最低限に抑えられていますし、「本当の幸せって何?」「不死身な人間(現実世界でも、遠くない未来にできるのでしょう)は幸せなのか」等、色々考えさせることがあり、今週迷ったら間違いなくお勧めな一本です。
なお、「ソボク」というのは、作内でも触れられるように、不老不死を象徴する古代中国の人物からきた名前です。(韓国でも、漢字教育や漢字の使用は全くないわけではない。中国語の表記を韓国語読みした場合の表記が「ソボク」)、この説明は序盤に1回しかないものの、本質論ではないと思います(最初にこの説明がもう少しあればよかったかも…。高校世界史でも一切出てこない人物ですし)。
採点にあたっては、5.0から引く要素は特にないので、満点採点としました(減点対象なし)。
永遠ではあるが不滅ではない
余命僅かな訳あり元情報局エージェントのギボンの苦悩や葛藤、戸惑いを顔に出さずに自身の運命を犇々と受け入れる青年ソボク。
導入部から劇伴が美しく、終始物語を邪魔しないテイストでとても良かった。世界観が暗めだけれど二人が徐々に柔らかく寄り添っていくロードムービーは情緒的な印象。
アクションやソボクのある能力の迫力は程よい配分でスパイスがきいていて見応えはありました。
人間ドラマとして胸に切なさの残る作品でしたが、どこか物足りなさを感じたのはヴィラン側の魅力の欠如があったからかもしれない。
コン・ユさんは背丈が高いので周りの役者さんが皆小さく見えてしまうのが少し残念なところ。
ただ二人が海辺で肩を並べるシーンに是非注目してみてほしい。
コン・ユさんに見入ってしまった
内容はSFよりだったけど主な物語は人間ドラマにあったので、とても見やすく二人がどうなっていくのかハラハラと見守りました。出会い初めは視線を合わすことが少なかったのに後半になるにつれて一つ一つの表情を見逃すことがないよう一身に見つめて肩を並べている姿は先を察するがゆえに切なかった。海のシーンは美しく全体的に静かな場面が多かったけど、ゴチャゴチャ詰め込んだものよりもゆっくりと時間をかけて進む物語は自分の感性に合っていたと思う。音楽も良かったし、アクションはコン・ユさんが素晴らしく格好良かった。ぜひ多くの人に見ていただきたいです。
SEOBOK
5.0
2021/07/18 18:23
映画『SEOBOK/ソボク』
パク・ボゴムさんと、コン・ユさん韓国2大スターの共演。
そして永遠という時間に閉じ込められた人類初のクローン人間…
世界各国で先行上映され、どんなストーリーか公開前から楽しみにしていました。
公開初日から3回観ましたが、毎回気づきがあり1度や2度観たくらいではこの映画は語れません。
「君か、世界か-」
人間の尊厳、価値、幸せとは…
クライマックスに涙が止まりません。
より多くの方に届いてほしい作品です。
ザ・フューリー。
予想以上に大作で内容も面白かった。ソボクの生い立ちはちょっと薄いけど政府と科学者とギホンの三つ巴の攻防は見応えあり。なんといってもサイキックネタからめて正解。迫力が増し増しになって盛り上がった。泣けたしね…。
B級っぽい
『新感染』の主人公だったコン・ユの演じるギホンは、余命宣告を受けた身の治療を餌にソボクのボディガードを依頼された元工作員。
パク・ボゴムの演じる「ソボク」くんは、殺さない限り不死身のクローン、サイコキネシスの使い手。
正直、設定を盛りすぎで、物語へ全然消化しきれてない!
「2人をいかにかっこよく撮るか」
「兄弟に近い情のかよわせ方をするか」
に特化したんでは?
アン・ハッピーエンドなBLっぽさに支配されてまして。
途中で、「なんか20年くらい前に、こんな映画、ハリウッドの泡沫B級で観たような気がする」って既視感バリバリな感覚に支配されつつ。
「私が昔観たのはソボクは美少女で、主人公は親の心情、美少女は主人公に恋愛感情だったはず!」
「たぶんポスターは生賴範義で、観に行ったらポスターと全然違ってガッカリした」
アレの韓国リメイクに違いない!
と思い始めたが、そんな映画は過去になかった、と我に返ったところで、てきとーな終わり方をしました。
昨今の韓国らしい画面の華やかさや勢いは感じましたが、作りはB級でした。
AKIRAの鉄雄の能力を実写で堪能
大好きです!『The Witch/魔女』に続き素晴らしい特殊能力バトルを堪能出来る傑作韓国映画!
ソボクは特殊能力を持ったクローン人間で、彼を護衛するギホンとある組織から逃亡するSFサスペンスです。
ソボクの能力の見せ方はAKIRA好きなら確実に興奮すること必至です。鉄雄がラボで超能力を覚醒させ大暴れするシーンを彷彿させワクワクが止まりません。
銃弾を跳ね返したり圧によりコンクリートが破壊される演出は恐らくアニメ版AKIRAが元になっているのでは⁉︎最高!
特に最後のバトルは圧巻です!はぁ…好き。
興奮してバトルばかり絶賛していますが、研究室を初めて出たソボクが外の世界に興味津々だったり、護衛しているギホンと心の通わるシーンには別の魅力が。
生きようとすれば永遠に生きることも可能なソボクが生死の価値についてギホンに問いかけますが、生きることと、ただ死なないこととは大きく意味が違うと感じました。
思ってしまった時点で
119本目。
どっかで見た設定と一瞬思ったけど、何かは思い出せない。
まあ、面白ければそれでいいんだけど。
対象的ではあるけれど、最後こうなるんだろうと言うのは読めてしまう。
アクションありーで、見応えもあるけれど、能力持ってんだからボディガード必要かと最初に思ったしまった時点で、興味が削がれてしまったかな。
深いテーマ
深いテーマを最新のVFX技術と俳優の抜群の演技力で心を揺さぶる新しい映画だと感じた。何しろ不覚にも号泣した。死というテーマだけでもなかった。クローン、遺伝子組み換え。発見者たちが意図しなかった方向へ世界が向かおうとするとき、その脅威に立ち向かおうもがく人もいる。それでも世の潮流はどこか次元を超えた人間の欲望に逆らえないのかもしれない。気づいていながら進むしかない人間の性を描く最新のテーマに思えた。
SFアクション
病気で余命宣告を受けているギホンは、国家の極秘プロジェクトで人類初のクローン、ソボクの警護を命じられた。ところが任務開直後、襲撃を受け、何とか生き延びたが、人類に永遠の命をもたらす可能性の有るソボクはターゲットにされている事が明らかになった。その後も色んな輩に襲われ逃げてるうちにギホンとソボクは、徐々にお互いに相手を思いやるようになっていき、お互いの悩みを打ち明け・・・という話。
iPS自動生成とか出来れば永遠の命も可能なのかも、と思わせる設定は良かった。
何でも国家機密、と言えば済む韓国の状況がおかしかった。
SFのアクション作品として、あまり考えず観れば面白かった。
永遠の命、生命倫理というより、超能力の娯楽アクション力作。飽きないことは保証します。
主人公演じるコン・ユだかが「82年生まれ、キム・ジョン」で見せた、「韓国人らしく無さ」を買って、私、韓流大嫌いなんだけども試しに観てみた。
そうしたら、意外な掘り出し物だった。本日、自分としてはプチ前人未到の「1日2カ所の映画館で2本ずつ合計1日4本連続鑑賞、映画館で」というある意味苦行を達成して、最後に観たのがこの作品。当然、寝オチも予測できた。しかし寝落ちしないで済む面白さだった。
2、3週前に観た「アーク」とテーマは被り、最後は「所詮、建前の綺麗事の有限の人生」を「不老不死」を捨て選ぶ。というラインは同じ。ただこの映画はクローンという比較的理解しやすい描写、プラス現代が舞台、超能力と派手な銃撃戦プラスカーアクションてんこ盛りという点で「アーク」なんか比べ物にならない面白い。まぁ「アーク」が胡散臭い駄作だったというのもある。でも、土曜日夜というのに観客たったの9人は寂しいねぇ。私映画は、エンドロールの最後まで見届ける主義なんだけれども。最後エンドロール途中で席立つから心細くなったよ。
かって同僚の工作員を見ごろしにした主人公。脳腫瘍かなんかで余命わずか。クローンの「ソボク」の細胞による治療と引き換えにソボク移送護衛の任に就く。それゃ命は惜しいし死ぬのは怖い。ただ、移送の目的もよくわからず、裏でアメリカが糸引いているのはよく分かったが、命じた元上司も、すぐに変節して、攻撃を仕掛けるわ、謎の集団に襲われるわ、
警察も敵だわ、研究所を操るジジイもよくわからないわで、「全員敵」状態の主人公もと工作員とソボク2人の逃避行。ロードムービー。
でも、どっちが敵味方なんかどうでもいいスピードでたたみかけてくる。ソボクの持つ超能力含めたド派手なアクションで飽きさせない。まぁ前述の最後の選択は、あくまで映画用の綺麗事。現実は違うだろ!とツッコミ入れたくなったのはご愛嬌。しかも、能天気なアメリカのヤンキーが「限りない人生だから意味がある。不老不死は危険だ。」なんて、絶対アメリカ人そんなこと思わないよ。絶対に。まぁエンタメとしては合格点。スピード感、迫力で魅せる。ただ、ソボク敵の弾丸さえ跳ね除ける超能力あるんだから、護衛なんていらね〜じゃんかとも思った。
クローンではなく、さらに遺伝子を組み替えて作り出した存在であるソボ...
クローンではなく、さらに遺伝子を組み替えて作り出した存在であるソボク
その生命体が持つ永遠に引き寄せられる人々
そういうアクション系の映画かと思っていた
もちろん、そうではあったけれど
思っていた以上にそこに描かれていたのは、生きること、死ぬこと
適切なコントロールをしていれば死なない存在のソボク
ソボクから他の人たちの病を治すことも可能なはず
そして、余命わずかなギホン
そんなふたりがともに過ごす時間、そこで語られること
観終わって残るのは、その時間と浜辺だった
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