SEOBOK ソボクのレビュー・感想・評価
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観応えあり
久々に観る韓国映画。そして、久々に面白いな、と思えた作品だった。
超能力を持っていることが前提で、それがあったからこそ逃げれたし、敵(ども)に対して闘えた、というご都合主義の部分は目をつむる。
それくらい引き込まれる内容やったから。
時に笑えるシーンや、ハリウッド並みの大掛かりなシーン。ホラーチックなシーンがある一方で、途中、色んな事を考えされらえた。
死なないクローンと、余命半年を宣告されたボディーガードが問いかけてくる。
「死なない事」は本当に幸せなことなのか?
「死ぬ事」はそんなに恐ろしいことなのか?
そんな「アジア的な情」の部分が織り交ぜられていて、「クオリティー」で日本映画は負けている、と感じた。しかし、その負けを素直に認められる、納得させられる内容。
ただ、最後の2人のシーンはもっと丁寧に作ってほしかった。あの部分では、日本人の方がまだまだ一枚上手な気がする。
それとキャッチコピーの「君か、世界か」は盛りすぎやね。
最後に。 オープニングやエンドロールにルビがなかったけど、韓国映画ってそういうもんなの?
それとも日本に対する意地悪???
それでも、テレビ放送あったら、絶対に観る。
薄明の中で
街も道路も、部屋も港も、すべてが薄明かりの中にあった。この暗いけれど美しい映像が、先の見えないクローンの行く末と、霧に包まれた生と死への問いかけを象徴していたようです。
研究所からの逃避行で、自分の存在理由を問うソボクの呟きが繰り返される。作品によっては設定上、悩まないクローンも数多いけれど、ソボクはこの問いに答えはないと知りつつ、必死に悩む。
最初は男の子にも女の子にも見えたソボクが、ラーメンを食べたり、出血して身に危険が迫ってもギホンに逆らったりして、次第に「少年」に変化していく。
このへんで、3組によるソボク争奪戦になったし、そこを上手くすり抜けて、条件付きのハッピーエンドもあるかなとか、あれこれ予測していました。
でも、教会を訪ね自分にもヒトの時があったことを確かめ、それをギホンに理解してもらうことが、ソボクの終局点だった。ソボクにはギホンを救いたいと言う願いもあり、二人で研究所にUターンする。
ギホンは結局、最後まで自分の命の救済は捨て切れない。でも、ギホンの人間らしい自然体があったから、あまり無理なくストーリーについていけたのも、事実です。
ソボクの超能力の由来については説明がなかったけれど、それを奮ってのアクションシーンは息詰まる迫力。テレキネシスと言うか「場」そのものを捻じ曲げてグシャッと人を押し潰すパワーは、吹き飛ばすより遥かに恐ろしかった。そして、機関銃の弾丸も跳ね返すガード力。
激闘シーンでも、薄明かりが効果的だった。ソボクの周りの凶暴な空間が、視認されないまま襲いかかってくる。
思わず、Xメンのマグニートーと戦わせてみたいと思ってしまいました。
ガードを自ら取り払ってギホンに撃たれるソボク。ソボクの血を得ていないギホンの行く場所はどこだろうと言う、虚無感に満ちた終焉。
テンポが悪くてのっぺり
法律的にも倫理的にも禁じられている人間のクローン。人間の遺伝子をベースに作り出されたそれは、人間と呼べるのか?
劇中で科学者が言った「トマトの苗からジャガイモが出来たら、それはなんと呼ぶのか?」 という台詞が印象的でした。
物語は正直よくあるクローンをテーマにしたSF作品の域を出ず、CGや表現手法も目新しい要素はなく、テンポも悪くて退屈に感じてしまいました。
韓国映画でSFというのはちょっと新鮮でしたし、良い意味で韓国映画っぽくなかったのですが、かといって面白かったかというとそうでもない…。
主演2人は良かったです。
クローン”ソボク”の素朴な疑問
過去の映画で人工知能のロボットが感じるアイデンティティの話とかもあるけど…
こちらはクローンのアイデンティティ探しの話です。
ストーリー展開、三つ巴の関係性など意外と解りやすいし、逃走劇がスリリング。
元情報局員ギホンが死に直面して眠れなくなっている状態が、後半のクローン”ソボク”の疑問と関係していく。
韓国映画って、このくらいのクオリティの作品がスッと出てくるところがすごい。
【徐福(ソボク)for アヴェンジャーズ or X-MEN?】
そういえば、始皇帝から遣わされた「徐福」は、日本に渡って亡くなったという伝説があることを思い出した。
この作品、観れちゃうんだけど、なんかモヤモヤが残る。
なぜだろうか。
やっぱり、僕は、徐福(ソボク)は、厳重なS.H.I.E.L.D.の管理のもと、アヴェンジャーズに入るか、チャールズ・エグゼビア学園に身を寄せて、X-MENとして生きる方が良かったんじゃないかと、強く強く思う。
ヒトの役人立つし、きっとハッピーだ。
これ以上、書くと、どうしてもネタバレになってしまうので終わり。
ダメ男のギホンは最後までダメ男で終わってしまった
主演のコン・ユは前出演作の映画「82年生れ、キム・ジヨン」で初めて見た。自由を求める妻と封建的な実家の家族との間に挟まれて、優柔不断な態度の気弱な夫を上手に演じて見せていて、なかなか好感が持てた。本作品でもそれと似たような優柔不断な工作員ギホンを演じていて、やっぱり上手い。こういう役がハマっているのだろう。クローンの青年ソボクを演じた俳優は、無表情の中に悲しみが見えて、こちらもとても上手だった。
映画紹介サイトでは「危機的な状況の中で逃避行を繰り広げるギホンとソボクは、衝突を繰り返しながらも徐々に心を通わせていく」とあるが、少し違う。ソボクは人工的なミュータントであり、人工的ということから、自分のアイデンティティに疑問を持つ。何のために生み出されたのか、永遠に生きるとはどういうことか。その疑問をそのままギホンにぶつけるのだが、その哲学的な問いかけにギホンは戸惑い、返す言葉がない。
推測だが、工作員であったギホンは命令に従うことに慣れ、自分で考えることに慣れていない。ソボクの問いかける疑問など、考えたことすらない。上の者の命令に従い、それが正義であると信じてやってきた。しかしソボクの問いかけは、正義云々よりも前の、生きるとは何かという人生観の問いかけである。ギホンは自分の来し方を振り返るが、そこに答えはなかった。
ストーリーはソボクを巡る3つの陣営の争いだが、アメリカは直接手を下すことはなく、韓国内の官僚と大企業の経営者との戦いとなる。ソボクを守るためにはどちらを信じるべきか。ギホンは単純だから、信じられないと判明した逆の側を信じる。しかし現実はもっと複雑だ。ギホンが工作員としてやっていけなかった理由がこの単純さにあるのだろう。もうひとつは非情さに欠けることだ。
二人きりの逃避行で互いに影響し合う訳だが、ソボクがギホンに影響されたのに対して、ギホンの方は根本的にはまったく変わっていなかった。ソボクの問いかけに、世界とは、生命とはというテーマを少しだけ考えてみた程度だ。もしソボクから影響を受けていたら、最後に銃弾を向けるのは自分の脳だったはずである。
そうなれば、ひとり残されたソボクに、さらなる哲学的な自問自答が湧き起こる。そこでソボクがどのように考え、どのような行動を選ぶのか、それが観たかった。あのシーンと哲学の組み合わせは頗るレアだと思う。少なくとも当方は観たことがない。しかし期待した展開にはならなかった。途中まで実存的な会話が続いて面白かったのに、最後にありきたりな世界観で終わってしまったのがとても残念である。ダメ男のギホンは、最後までダメ男で終わってしまったのであった。
ナイスブラザーフッド
お互いが涙するときはそっと背中に手を添えてあげてさ…。
短い間だったけど寝食共にして(ソボクは寝ないけど)
、真逆の悩みを持っているけど支え合っていけるような絆ができたのに、あの最後…。ギホンの決断はあまり納得できないけど、ソボクが研究所で家畜のようにただ生かされ搾取されるだけの一生から解放されたことを思うと、本当に切ない。自分で選んだ靴履いてたね…。
とにかく美しい2人が見れてよかったです。
なんと‼️脚本が驚愕の最高峰です‼️❓
期待せずに観たら、シナリオとセリフが最高で引き込まれた!
超高密度の展開が真に迫ると共に、主人公に心が同化して、戦慄の終幕と、感動の結末へ!
ただ、知らん俳優ばかりなので、少年を神木隆之介と思い、護衛の男を綾野剛と思い、観たら、ハマるのなんのその、これは是非、日本でもリメイクして欲しい。
SFとして荒唐無稽なのに、これほど半端なく迫真なのは映像とシナリオが最高だから。
アクションもアメリカ以上だ、さすが戦争をリアルタイムでしてるだけ有る。
あー、韓国映画、バカにしてたけど、おそれつかまつる、ごめん。
それにSFのアクションのセンスがいいよね、CGのレベルだけじゃ無いよ、ハリウッドより遥かに素晴らしい。
生きる意味まで問いかけてくるし、どんだけ盛りだくさんなんだよ。
生と死を考えさせられる映画
ギホン役の人が少し気になってなんとなーくみたけどなんだろう 不思議な気持ちになった
ファンでもなんでもないけど、パク・ボゴムの演技がすごくて、韓国語とか全くわかんないけどなにか伝わってくる感じ
永遠の命を持つクローンがいいのか
いつか死ぬ人間がいいのか
クローン人間ってやっぱり作ってはいけないのかな
行く場所がないとか…ちょっと泣ける映画
BROTHER
「ザ・バッド・ガイズ」以来3ヶ月ぶりの韓国映画。能力持ち、クローン、「新感染」のコン・ユが主演と、自分が好きなものが詰まっているなと思い鑑賞。
かなり派手な作品でした。ソボクの能力要素が濃いなとは思いましたが、CGを駆使した超能力による地割れや圧縮などがとても見応えがありました。能力を使いすぎると死が迫るという明確な弱点もあり、最強とまではいかない良いバランスのキャラになっていました。
ギホンがソボクに振り回されているシーンは、家族的であり、兄弟的でもあり、色々な見方ができるなと思いました。ソボクがカップ麺にハマってたくさん食べているシーンは愛らしかったです。長い長い旅をしているような安心感もあり、観ていて癒されました。
作中、ソボクとギホンはかなり喧嘩をしますが、ギホンがちょろいのもあり、ギスギスとした感じにはなっていたのが良かったです。ただそのちょろさのせいか、話がサクサク進んでしまうので、理解が少し追いつかない場面がたまにあり、美点と欠点が同じところにあるって珍しいなと思いました。
なんやかんや作中飽きることなく楽しむことができたので、韓国映画はやっぱ凄いなと思いました。これからも韓国映画はガンガン追っていこうと思います。
鑑賞日 7/18
鑑賞時間 16:30〜18:35
座席 J-13
徐福に生きる欲を出して欲しかった
130分ではとても収まりきれない命のテーマでした。コン・ユさんボゴムさんのケミは最高で、お二人を大画面で観られる喜びに震えております。
ただ、イム・セウン博士の葛藤をもう少し掘り下げて欲しかったなと思います。初登場クールな彼女の謀反はどうしてなされたのか、母の想いなのか、科学者としての後悔なのか、強い想いを聞きたかったです。
そして、徐福は良い子過ぎる。子供なのに、世界の為に消える選択をするなんて。もっと生きようともがいて欲しかった。史実通りに日本に逃れ、仙人になり、徐福伝説を残すとか、希望をつないで欲しかった。監督のメッセージに反するんでしょうが、違う結末であって欲しかったです。それはそれで、結局、徐福の言うように終わらない争奪戦を引き起こしてしまうのだろう。無限ループに入ってしまいそうです。
とにかく、お二人の演技は見に行く価値がありです。劇場で2人の出した答えを見届けて下さい。
永遠に生きる辛さ。
人間が研究し永遠に生きる事が可能な人間。ソボクをつくる。生きられること以外に特殊な能力を持って破壊力もすごい。韓国の🎬はアクションも合わせてCGも迫力がある。
眠ることもない。楽しみもない。死ぬことは怖い。(?)でも生き続けることも辛い。最後まで救いがなかった。
コンユとパクボゴムのふたりの信頼できる間柄が唯一よかった。(切なさが心に残る)
不死の少年とそれを守る余命僅かのエージェント。 一見正反対のような...
不死の少年とそれを守る余命僅かのエージェント。
一見正反対のような2人の反発から理解、信頼への移り変わりは良かったです。
ただ不死の少年に超能力と、モリモリの設定に少しん?と思わなくもありませんでしたが、身体的な弱点と物理攻撃は普通に効くという点でバランスをとってるのかなと思いました。
作中の死ぬとはどうゆうことか、睡眠は小さい死なのに何故人は恐れないのか、自分が生まれた意味とこれから何かになれるのかなど、ずっと研究所の中で生かされてきたソボクの純粋な疑問が、主人公を通して観ている私達観客に対して投げかけられているようで考えさせられました。
エンディングはハッピーエンドとは言えないのかもしれませんが、ソボクとの出会いを通して主人公が変わっていく様や、静かにエンドロールに入るエンディングは個人的には良かったと思います。
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