ショック・ドゥ・フューチャーのレビュー・感想・評価
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一向に盛り上がらない
パリで電子楽器によるニューミュージックが誕生した1970年代のある一日を追う感動作と言いたいが終始ため息とたばこの煙にテンションは一向に盛り上がらない。
ニューミュージック誕生だけでなく女性差別の古い業界体質などにも言及したいのだろう。
ただ、冒頭から主人公のパンティ丸出しの意味のない開脚運動を見せるのでは監督自身のリテラシーの薄さが丸出しですね。
テーマ曲ももっと活気のある曲を出せばいいのに劇中曲を聴く限りではエネルギッシュさに欠けた陰気な歌詞だし新鮮味も今一、ローランドのリズムボックスCR-78が立役者のようですね、当時としてはプログラミングとメモリー機能が評価されたようです。
電子音楽を拓いた女性ミュージシャンに捧ぐとのクレジットがでましたが、そういう趣旨のモキュメント映画でしたか・・。
可能性に溢れたテクノの黎明期を楽しめるなら…
80年代前半から洋楽を聴き始めて、時代を遡って聴いたりもしたのだが、テクノはあまり通ってこなかった。それでも聴いたことのあるテクノは未来の音楽だなぁという印象は持っている。
本作はテクノの黎明期と同時代に生きた女性アナが主人公。リズムマシーンを出会いテンションが上がるシーンがあったりするのだが、その感激は今ひとつ伝わらない。でも、可能性に溢れていたんだろうな。
予想はしていたことだが、話にあまり大きな動きはない。さらに、アナのクリエイターとしての姿勢に疑問を感じてしまう。留守電聞かないし、締切守らないし、唯一出来上がった曲もボーカルの女の子がメロディ作ってるし。さらには大物に酷評されて泣くぐらいショック受けておきながら、レコーディングを見学に行ったところでアーティストから励まされたら今すぐ作業したい!とか言い出すし。
でも、時代もあるが、女性アーティスト・ミュージシャンの苦労は物凄く伝わってきた。まともに相手してもらえず、外見や性的視線にさらされ、生活のために自宅でマッサージしたりして。女性の自立の話として多少の重みはあった。でも、大きな評価にはつながらないかな。
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