スーパーノヴァのレビュー・感想・評価
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タイトルなし(ネタバレ)
積まれた石垣や湖水、建物、美しいロードムービーとして楽しめる。
認知症の描写はほぼ無い上に病人は苦しみはスルーすると既に決めてしまっているので全体に薄味で、映画として引っ掛かる所はなかった。
久しぶりの演奏会直前なのに緊迫感無いね…と思っていたらボタンを外したままのカジュアルスタイルでの演奏。悲嘆を胸に奏でるのだから襟元は留めておいた方が良いような。あまりにも甘やかな選曲にも納得できず。
まだ幼い義理の姪に「星は命を終える時爆発する。粉々に吹き飛んだ星の欠片は宇宙を旅し、辿り着いた先で姿を変え新しい命として生きる。君の耳も星のかけらだよ」と教えるシーンは良かった。彼女は今はまだ幼くてわからない。でも何年か何十年か生きた後に理解するだろう。
ゲイカップルなのでDNAを分けた子供は作れないけれど、自分を構成する元素を音楽や言葉の形で託し、未来へ運んでもらう事はできる。
すっかりおばあさんになった姪が耳に手をやりながら、(私が少女だった頃側でチカチカと光を送ってきた星がいたな)と思い出して微笑む一瞬もあるかもしれない。
2人の掛け合いは魅力的
C.ファース演じるサムとS.トゥッチ演じるタスカーの夫婦愛の話である。
病名は確か作品では明かされてなかったと思うがタスカーは不治の病を患い記憶も次第に薄れていきあとは死期を待つ状態となる。
そんな中2人はサムの故郷に旅をし、サムの親族達と触れ合いながら苦しいひと時を少しでも紛らわしながら前向きに過ごそうとする。
そんな中終盤にはタスカーが記憶もなくなり体も自由に動かせなくなり全てをサムに任せっきりな生活を送るこの先の事を見据え、それらを拒絶し自殺する決断をしていることをサムは知る事となる。
もちろんサムはタスカーの決断を最初は否定するも否定し言い争う時間すら無駄に感じこの一瞬一瞬を大切にしようとしながら作品は終わる。
ファースとトゥッチの掛け合いは非常に美しくそして繊細さも見せてくれ非常に魅了された。
LGBT作品ではあるが自然な感じがあり比較的ポプュラーに見られる作品にも思える。
ストーリーは正直あまり理解が追いつかなかったかな。タスカーが病気でサムの故郷を訪れるストーリーではあるがそれ以上になにか展開が待ってるわけではない。
彼らの会話劇が中心になるのだが、彼らの人物像だったり背景が丁寧に描かれているわけでもない。
残り少ない時間を愛し合う者同士が過ごす淡いストーリー以上のものは無く少し退屈さを感じてしまった。
主役の2人の演技を楽しむ事においては十二分に楽しむ事ができた。
彼らのファンには勧めることのできる作品ではある。
オジサンズ・ラブ
ピアニストのサムと作家のタスカーは20年来の友と言うか同性愛カップル、愛犬ルビーを乗せてイギリスの田園地帯をキャンピングカーで旅します。病を抱えるタスカーはこれがサムとの別れを決意する最後の旅と考えているようです。
二人とも夜空の星を見るのが好き、スーパーノヴァと言うのは超新星、劇中でタスカーは子供に、年老いた星が爆発し散り散りになった元素、地球も私たちもその星のかけらでできていると語っていました。老人の物語なので最後は超新星のように光り輝いて終わるのかと思ったら、相変わらず、死ぬまで一緒と抱き合う二人。終盤になってようやくサムのピアノ演奏、エルガーの愛の挨拶(Salut d'amour)でした。
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