MINAMATA ミナマタのレビュー・感想・評価
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あの一枚は、こうして生まれた
事実に基づいた映画は、そのテーマと描かれる人、時代背景などが鑑賞者に、どの程度知られているか、またどのようなアプローチで描かれるかで作品を見た人の感想は全く変わるはずです。
現在、還暦を過ぎた私も水俣病の恐ろしさやユージン・スミスが著名な写真家だという事は子供の頃からある程度は知っていましたし、写真集MINAMATAが発刊されたのは、私自身が写真を専門的に学んでいた大学生の頃だったから、スミスのいくつかの作品は既に知っていました。
そんな自分にとってのスミスの写真に対する長年の疑問が、この映画作品で鮮やかに解けた気がします。
彼の写真作品には宗教画と同じように、見る者を敬虔な気持ちにさせるものがいくつかあり、それがどのように創作されたかの一旦を感じる事が出来たのは本当に良かったです。
重くなりがちなテーマと著名な人物という二つの題材が重なっていたため若干、急ぎ脚で色々なエピソードを詰め込んだなという印象は否めません。
しかし、デリケートなテーマでありながら、関係者への配慮はしっかりとされているし、何よりクライマックスのシーンの描写が、とても美しく感動的だったのは、今作を一見の価値ありと言えるものにしています。
ユージン・スミスが何故、世界的に著名な写真家なのか?それは単に技術が優れているとか、写真への情熱が強いというだけでは計り知れない人間の心奥の強さを感じました。
アンタッチャブルなテーマでありながら、稀代のスター、ジョニー・デップだからこそ実現した今作の企画は亡きユージン・スミスの残した軌跡が繋いだもの。
日本のマイナスの遺産があった事実を世界に問う、次世代への警鐘です。
こうして、あの力強く美しい一枚が生まれた。
その一枚も今作も描かれるのは生命の尊厳と人間愛。
何より凄い事だと感じたのはスミスの一枚もデップの今作も米国人だからこそ、モノに出来たのだと気づいた事です。障がい者の差別が厳しかった時代に、障がいを持つ我が子の姿を写真に撮られ、それが世界中に配信される事がどれほど辛かったかの母親の気持ちを考えれば、それを可能にさせたユージン・スミスの人間愛の深さを想像せずにはおれません。デップも、また同じです。単に有名人だからというだけで制作出来るテーマではありませんからね。
高度経済成長の時代に犠牲となった弱き人々と、共に闘った写真家の真実の物語。
日本の今日の繁栄の陰には、こんな人々、こんな事があったのを日本人なら常識として知っておくべきだと感じます。キャスト達の抑えた演技が重過ぎないのが良い結果となったと思います。
美しさと悲惨さを映した社会派映画
アメリカのカメラマン・ユージンは日本の企業から「水俣病」に苦しんでいる人たちを写真に収めてほしいと依頼された。最初は断ったユージンだったが、生活費が困窮していたことや、戦場カメラマンだった記憶が彼を奮起し、アメリカ雑誌「LIFE」に水俣に関する特集の写真を掲載させてほしいと依頼した。
「LIFE」側は難色を示したが、水銀中毒は世界的に問題のある公害で、読者や国連の注目を浴びると予想した。そしてユージンは水俣市へ赴き、水銀中毒の恐ろしさと、企業と住民の戦いを目撃する。
感動する映画ではないですが、水俣のありのままの自然と生活を美しく描いている。同時にチッソ工場から垂れ流している水銀がいかに人と自然を破壊するのかを忠実に再現されていた。日米合作映画として高いクオリティでした。
アメリカ側の対応も実に興味深い。最初は興味なかったのに、物語が進むにつれて関心が高まり、「LIFE」の存亡に関わる記事に発展したことで、アル中で気まぐれなユージンの性格に悩まされる編集長ボブに同情しました。
そして、ハリウッドで活躍している真田広之さんと浅野忠信さんが熱意をもって演技していたのが十分に伝わりました。
エンドロールまで環境問題を取り上げている仕上げになっているので一見の価値は十分にあると思います。
ちょっとお行儀がよすぎたのでは?
私は、映画の採点については、★4つ以上か、2つ以下でしか書かない。
つまり、2つ以下はお金を出していく必要はない。4つ以上はお金を出す価値はある、そして5つなら絶対見るべき作品…。
本作、日本人なら知っている水俣病にかかわる話を、全世界に50年の時をへて発信している、その価値は認める。
50年も前、米国人からすれば敗戦国が急になり上がり、公害を垂れ流し、産業優先できた日本の暗部をえぐり出してやれ、という「事実」が評者である私にマイナスに働いているわけ…ではない。
日本人ですら、意識の外にあるような歴史に今光を当てて作品化し、世界的大スターまで登場させたことは立派だし、意義はある。
しかし、映画作品として見た場合はどうだろうか。
全編が、日本では一切撮影されていない。
私は、映画について事前の知識は極力入れずに見るのだが、本作が実際に水俣ないしは熊本の空気を伝えるような部分がない、と感じた。ロケ地はどこだろ…と映画のエンドロールを注目して見ていたら、セビリアだ、と。
ふ~ん…。そりゃ、ダメだ。
監督やスタッフは日本にも行ったり、関係者の取材もしたんだろうけど、そこでカメラを回していない。日本人俳優を持ってきても、芝居をする場が異国では現地の匂い、空気が伝わってこないのだ。
水俣で起きた公害事件、それに対峙した被害者たち、その支援者などなど…。
当時の熱を伝えていない、と思う。
「きれいに描き過ぎ」
それが低い評価、つまりお金を出してまで見る作品ではない、ということ。
毎度おなじみ、東京・城東地区の映画見巧者の多いシネコンにて、土曜日の午後に鑑賞。そこそこ客は入っており(座席の半分ほど)、さすがジョニー・デップの威力とは感じた。
彼の芝居も悪くない。いいでしょう、それを見るだけでもこの作品を見る価値はあるとは思う。
それでも、気持を揺さぶられるような作品ではない。文献や教科書にあるようなことを映像化しただけという気がする。
ただ、これもわざわざ映画館に足を運んで初めて分かることなんだけどね。
情け無い
ラストサムライ、硫黄島からの手紙、終戦のエンペラーも
そうだけど、本来なら日本人が作らなきゃならない作品
当時もLife誌によって広く世間(世界)に知られたわけですが、今回もアメリカの作品。
アニメ原作の映画もいいけど、こういう作品も作らなきゃ
逆にこの作品を持ち込んでくれたジョニーデップに感謝!
日本政府も50年前も今も人命より経済優先。
これも情け無い…。
是非観てください。
史実を基に製作された胸に響く社会派映画。
プロデューサーを務めたジョニーディップと監督のアンドリュー・レヴィタスには、日本人として「素晴らしい映画をありがとう。」と伝えたくなった。
様々な理不尽が起きている世の中で、それを正すには1人でも多くの人には問題を知ってもらう必要がある。
それを伝えるには、文字や音声という手段はもちろんだが、たった一枚の写真の存在が、多くの人の心を揺さぶり、社会を動かすことがある。
しかし見る側からすれば「たった一枚の写真」だが、撮影した側のにとっては、多くの人々の協力の賜物であり、力を持つ側の暴力を含めた圧力や嫌がらせを乗り越えてようやくたどり着いた、正に命をかけて撮影した1枚であることが、この映画を通じてよく理解できた。
水俣病という有名過ぎる公害事件についても、今更ながらにそのおぞましき悲惨さを認識させられた。
ジョニーとアンドリューには感謝するが、しかし一方で、この映画は日本人が製作すべきだったんじゃないのか?とも思う。もちろん、外国人が作ったからこその評価もできるが、日本の映画に携わる方々には「日本人が作ることが何故できなかったのか?日本人が発信すべきだったのではないか?」と自問して欲しいと思った。
また、社長に被害者が水俣病に侵された家族のことを訴えるシーンには思わず涙腺が緩み、社長だって本心では補償をしてあげたいに決まってると思うのたが…それでもNOと言わざるを得なかったわけで…そこにあるのは「資本の論理」であり、企業という組織のみが利益を享受して人間は誰も喜ばないという、何ともやるせない事実を見せつけられ、思わずため息が出た。
衝撃を超えて向き合う
とんでもない映画だった。
水俣病、小学生の時社会で勉強して、とても恐ろしいけれど、心の奥に刻まれるような気持ちになった。猫踊り病と言われていたことも遠い過去の出来事となっていた。
この映画は、それが間違いだったとを教えてくれた。彼らの闘いは続いているのだ。子供の頃、怖いとフタをしてしまったこの事実に向き合わなければいけない時なのかもしれない。まずはみんなが知るべきだ。高度成長の日本の影に泣いた人々の声を。母親の胎盤を通して水俣病となって産まれた女の子と母の入浴シーンは愛と悲しみに満ちていて、美しさを感じるようだった。
ユージンという写真家の写真集を見てみたくなった。
音楽(坂本龍一)が良かったから評価+0.5
観るか迷ったのだけど
観て良かった
水俣病にアメリカの写真家が関わっていたとは初めて知った
彼を水俣に導いてくれた
美しい女性アイリーン
彼女のことももっと知りたくなった
國村隼がppmなんてごく少量だから
海に流しても問題ないと言っているのを聞いて胸がザワザワし出した
福島の汚染水は大丈夫なんだろうか
水俣病は過去の出来事ではなく
まだ裁判は続いていたんですね
そしてエンドロールで映された
他の国々での環境汚染
その中にはチェルノブイリや福島の事故もあり…
猫よ…
水俣病と聞くと猫好きの私は猫が痙攣を起こしている有名なモノクロ映像を思い出してしまい辛い…。この作品にもその映像のようなものが映っていたが、全体的に猫の登場の仕方が効果的だと思った。
冒頭、主人公ユージンの部屋でのんきに寛ぐ飼い猫。
漁港ののんきな猫。
暗室にしている小屋が火事になり、ユージン達が駆けつける時に一緒に飛び出す猫。
屋外での集会をゆっくりと横切る猫。
水俣病は当初は「猫踊り病」と言われていたというナレーション。猫。猫。猫。
そうなんだ。声なき者の声を聞かなければいけない…シーンの端々に登場する猫にそう気付かされる映画でした。
外国人だから取れた映画
正直期待していなかった。よくあるドキュメントものかと。いや、しかし、美波さんの美しさと存在感から一気に引き込まれた。ジョニーディップの作り込みも素晴らしく、ほかの役者さんも。
今の日本にこの人達のようなエネルギーはあるのだろうか。これは会社相手だから、国じゃないから勝つことができたのか(でも今現状未払いがあるようですが)
そんなことを考えた。
まさかこの作品に生命の美しさに感動するとは予想もしていなかった。宗教画のように見える写真。
作り手の映し出したいものがとても感じられる作品だった
こんな人がいたんですね。
水俣病の事は勿論知ってます。
けど、この人の事は全く知りませんでした。
アメリカでは有名な人なんですね。
今、何故水俣病なんだろう?って思ったけど、現在も同じ様な公害は世界各地で起こってるからでしょう。
ジョニー・デップはそのカッコ良さを封印してちょっと嫌な性格の主人公を上手く演じてますね。
本当の話をヒントに作られているだけなので実際とは違うとこも多々あるけど、良くまとまっていました。
これがアメリカ映画とは
1日の映画の日に、「MINAMATA」を観てきましたよ。
カミさんと二人で。
いつの間にか夫婦50割はもうやってなかったり、映画の日がまた100円の値上がりしてたけど。
公害もののドキュメンタリー映画はなかなか受け入れられ難いところを、ジョニーディップやってくれました。
熊本のチッソ。
日本人ですら、水俣病の名だけ知っててその実を知らない。
昔も今も変わらないだろう。
だって、同じ日本人で、生々しすぎるっていうのもある。
でも、それだけじゃない、元々、本質を見ようとしない癖が明治以降の日本にあるように思う。
しかも、高度経済成長の当時の日本で、今の311原発事故やコロナ騒ぎについての報道ぶりを見てもわかるとおり、国内では見てみぬふりや、知る由もない状況だったことでしょう。
戦争だって、同じ状況の中ではじまって、その後の日本社会はまったく成長していない、中身はそのままで表の色をちょっと塗り替えただけの、見た目だけ新しいポンコツな現代社会に生きている。
そんな当時、海外のフォトジャーナリストが水俣に入ったことで、時代のマジックというか奇跡が起きる。
強いものが弱いものを金で支配する、世界中どこにでもある話。
その信実が世界の目に晒されたとき、水俣病の原告団の裁判が勝利する。
そんな実話を元にした映画だけど、お恥ずかしながらユージンスミスさんも知らないし、ライフ誌のことも知らなかった。
いや、この映画で知れてよかった。
しかも、監督も知らないし、あまり期待してなかったけど、映画としてもとてもいい映画でした。
写真は1000の言葉よりも。
絶望的な危険に晒され、ユージンが目覚める。
そして、心を開いて住民に寄り添い、躊躇っていた患者家族も、写真に撮られる覚悟が芽生える。
写真は撮られる者の魂を奪う。
でも、撮る者の魂も奪うんだ。
そんなセリフのあと、本当にそうなっていく。
水俣病の患者役とか、役者もすごいよかった。
ときおり、当時の実写映像や、本物のユージンスミスが撮影した写真もオーバーラップして見せていく。
母親に優しく抱かれた、ともこの入浴シーン。
その写真を撮るユージン役のジョニーディップも、怪我で包帯巻いた手が上手く動かせず、水俣病患者が水俣病患者を撮影しているような凄い力強さと優しさに溢れ、わたしの涙腺は緩みまくって涙が止まらなくなっていた。
いやぁ、映画で泣くのは、歳をとるにつけ年々多くなるのだけど、今回が一番ポタポタと流れ落ちた。
そんな写真を暗室で現像して、絵が浮かび上がってくる瞬間も、なぜか涙が溢れ出る。
ユージンの手もきっと震えてただろう。
そんな想いまで伝わってきた。
まるで現代でも、同じような理不尽なことがあまりにもたくさんあり、それらと重なって言いたいことなど山ほどあるけど、思ったり言うだけじゃダメだ。
ユージンや反対運動のリーダー役の真田広之のように、命がけで世界を変えてきた人たちがいる。
それなのに、またもとに戻るというか、コロナ騒ぎが緊急事態になったり全面解除したり、本当に前に進んでるとは思えない。
ここでは、それをとやかくいう言葉が見つからない。
しかし、これがアメリカ映画とは。
ちょとバカにしてましたが反省します。
アンドリューラビタスさん。
こんないい映画を撮れる監督がアメリカにもいるんですね。
テレビに追いやられる時代の雑誌のジャーナリズムと広告のせめぎ合い。
アポロの月面着陸を捏造した裏話とか。
映画のラストに、世界中の公害に苦しむ人々のシーンが流れ、日本の311原発事故もしっかり出てきた。
ただ映画のチカラに感謝してる。
だから次に上映予定の、今度は日本人が撮った水俣病のドキュメンタリー映画「水俣曼荼羅」を観るのが楽しみである。
大好きな、原一男監督作品。
しかも6時間超えの超大作。
いや、外国産のMINAMATAが1人の写真家をテーマに数年のドラマを描いたロードショーだったの対し、国産の水俣曼荼羅はその後、裁判で勝利したはずの水俣がまったく終わったわけでなく、今でも苦しんでいる、長い長い時間を記録し続けてやっと完成にこぎつけた矢先のコロナ騒ぎで延期していたような状況で、ミニシアターで上映されるドキュメンタリー映画。
でも、こうして先にMINAMATAが上映され、その後に続け様の上映となったことは、偶然であっても意味がある気がします。
6時間超えが長いのではなく、水俣病で苦しむ人たちの時間からすればほんの一瞬の映画でしょう。
それを心して見なければ、同じような悲劇はいつ誰のところにやってくかもわからないのだから。
自分の中で、今年No.1。お勧めです
作品として、非常に良いと思いました。
水俣に対して政治的に色々な見方があるのは、
承知しています。
ユージーン・スミスという、一写真家を
焦点にした見方として、観てもらえたらと
思います。
(事実関係に異論もあるでしょうが)
今年のベスト
圧倒的な映像に観客が呼吸するのも忘れて館内が完全に無音になる瞬間、映画館で映画を観ているとたまにそういう現象が起こるが、智子の撮影シーンがまさにそれ。こういうことがあるから、わざわざ映画館で観るのが止められないんだよな。
今のマスコミには絶対無理
【公害(こうがい)】
経済合理性の追求を目的とした社会・経済活動によって
環境が破壊されることにより生じる社会的災害
高度成長期の日本において見過ごされてきた
地域住民に多大な後遺症をもたらした公害
水俣病(熊本)・第二水俣病(新潟)
イタイイタイ病(富山)・四日市ぜんそく(三重)
などは社会の授業でも習うほど今では広く
国民の知ることとなりました
それ以前からも田中正造が明治天皇に
直訴状を書いたことでも知られる
足尾鉱毒事件も知られています
この映画はとりわけ水俣病を扱い
NYのフォトジャーナル「LIFE」誌にてその
惨状を訴えたユージン・スミス氏のエピソード
を中心に取り扱われています
ポイントはそのユージンを演じた
ジョニー・デップ
彼自身の輝けるキャリアとはうらはらに
ヒット作に恵まれずやや落ち目との評価も
聞かれる昨今にあって
かつての名声も消えかかり酒におぼれて
いた当時のユージンに自分を重ねている
部分もあったと思います
そんなユージンはNYの仕事で知り合った
アイリーンに水俣の公害被害のひどさを
伝えられLIFE誌のデスクを説得し
取材に臨むことになります
面白いのはユージンだけでなく
かつてフォトジャーナルの元祖だったLIFE誌も
誌面の半分以上を占める広告収入だけでは
賄いきれなくなり刊行も危機的にな状況で
それでも社会に強く訴える事を最後まで
続けなければならないという使命感に
立ち返ってこうしたテーマに挑んだ部分
ネット社会になってだいぶ用済みになっても
情報弱者向けにテキトーな飛ばし記事書いて
カネを稼ぐ今のマスコミとはえらい違いです
どこまでが本当かはわかりませんが
チッソの病院に忍び込んで実験の証拠を見つける
チッソ側の買収や現像小屋の放火などフィクション
っぽい描写もいくつかあります
どうもロケはセルビアで行われたそうで
工場や病院のシーンは明らかに日本の雰囲気では
なくまあ映画的な見栄え重視と言ったところ
ネガを救い出して暴行を受けたユージンに
渡しに来た男はなんだったのか
葛藤しながら放火してネガを取り出していた
チッソの関係者だったのか
特に説明はありませんでしたが
色々裏設定はやってある感じでした
こうした作品を国内で作れないのは残念な
ところもありますが公害は今でも
シェールガス採掘による水質汚染とか
あちこちの国でまだ起こっています
隠蔽されてるだけで中国もいっくらでも
あるでしょうが環境問題と言うのは
もはや政治的に利用されているに
すぎなくなりました
この映画もエピローグにはなんかそんな
政治的な感じも受けましたが・・
まあこういう作品もたまには
いいと思います
ジョニー・デップはやっぱさすがの俳優ですが
こういう初老の役でイメージを変えていくのかな
この作品を観る機会を与えて貰えたことに感謝します
小学生の社会の教科書で、公害について学んだきり、
きちんと考えたことも意識したこともなかった…。
同じ日本人なのに…。
今も、全て解決しているわけではないことも教えて貰えた。
こんなに、SNSで情報が溢れているのに…海外の作品で知るなんて。
ジョニー・デップが出ているという安易な理由で観賞したが、
この作品を観る機会を与えて貰えたこと、非常に良かったと思える。
この作品に関わった全ての者の
水俣病に対しての真摯な思いが伝わってきて、今、思い出しても胸が熱くなる。
ビル・ナイと一緒に泣いた
この映画は私のような半端者がレビューするのはおこがましい。
美波さん、岩瀬晶子さんを初めて知りました。
すばらしいキャストでした。
「水俣」という字を見るだけで、苦しくなります。
映画の題名はMINAMTAですが、この気持ちは日本人じゃないとわからないかもしれません。
報道写真家のトラウマ、写真を撮るとその都度、魂を取られるという気持ちがよくわかりました。
しかし、あの写真はつらくてみれません。ビル・ナイの励ましの言葉がよかったです。
坂本龍一の音楽と映像が素晴らしい。
挿入曲もみんな良かったです。
最初はちょっとウキウキしたのですが、中盤から最後はなんも言えないです。
教育映画的
水俣病、イタイイタイ病など。世界中に過去の人間がしでかした、金儲けの為に又 戦争の為に 権力者らの私利私欲の上に庶民を犠牲にした腹立つドキュメント。決して未だ終わってませんわ、後遺症の人らにしたら。
写真は撮る者の魂をも奪う だから本気で撮る
1971年、アメリカを代表する写真家のユージン・スミスが、日本の水俣病を世界に知らしめようと身を削って写真を撮り続けた実話に基づく物語。
お恥ずかしながら存じ上げなかった。
こんなにも志を持ち、水俣病と日本に身を投げ出して寄り添おうとした外国人がいたなんて。
水俣病のことも、どこかで知っているようで知らなかったことがあり、日本人として恥ずかしい限り。
安倍前首相が水俣病克服発言をしていたことすら知らなかった(多分忘れていた)。
本当に自分の無知が恥ずかしい。
映画本編は非常に静かにかつ美しく、時に残酷に。
静けさが訴えかけてくる現実にどんどん引き込まれる。
坂本龍一の音楽の中で日本の風景や人々を美しく温かみを持って描いてくれた点、本気で水俣病を描こうとしてくれた点には感謝しかない。
ジョニー・デップが誰か分からないほど本人にビジュアルを寄せていて、演技も素晴らしい。
美波、真田広之、加瀬亮、浅野忠信、國村隼など海外でも活躍する日本人キャストも流石。
個人的には、スミスを慕う水俣病罹患者の少年を演じた青木柚、そしてスミスともう1人の功労者である編集者ボブ役のビル・ナイも良かった。
一つだけ不満点としては、多少説明不足だった点。
静かなものの引き込まれる作品なのだから、もう少し長くても良かったのでは。
スミス氏はアイリーンと結婚し、チッソ工場での暴行による後遺症を拗らせて亡くなった。
晩年は(映画でも少し描かれていたが)、後遺症による神経障害と視力低下でシャッターを切ることやピントを合わせることも難しくなっていたらしい。
それでも、日本や日本人を恨むことなく59歳の若さで亡くなった。
第二次世界大戦での負傷や飲酒が多少関係しているかもしれないが、命をかけて「MINAMATA」の真実を撮ろうとする姿勢には、映画を超えてグッとくるものがあった。
エンドロールに挙げられていたように、世界にもまだまだ沢山の公害があり、その苦しみが絶えることはない。
明確に対象となる害悪は被害者を出来る限り救済し、我々はもっと多くの真実を知り続けるべきだと改めて実感した。
一枚の写真が心をえぐる
企業とは、お金を儲ければ良いというものではない。労働者から搾取する企業は論外だが、やはり人に益をもたらすような企業を目指すべきだと思う。それがひいては企業にお金をもたらすのではないだろうか。この企業は、人々の健康を奪った。それもかなり長い間にわたって。恐ろしいことだと思った。最後に出てくる母と子の写真に、心がえぐられた。一枚の写真で全てが変わることもあるのだと実感した。
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