劇場公開日 2021年9月23日

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MINAMATA ミナマタのレビュー・感想・評価

全259件中、201~220件目を表示

5.0【報道/報道写真家とは】

2021年9月25日
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報道や報道写真家というものは、本来こういうものだろう。

戦地に赴く報道写真家もそうだ。

仮に自身の身の危険があっても、世界に何か伝えなくてはならないとのモチベーションはもとより、黙っていては何も知る術がない僕たちにとっても、こうした信念は重要なことだと思う。

ユージーンからアイリーンに、被写体に対してエンパシーを持ってしまうことは、カメラを向ける方の精神や命も削ってしまうとの助言もが印象的だ。
考えさせられる。

しかし、結局、エンパシーが撮る側の強い原動力になっていることも確かだ。

こういう作品で、日本の暗い部分がテーマになると、どうしても日本の民族主義的な考え方の人から抵抗が示されたりするが、報道写真家は、国家主義や民族主義を基本としているのではなく、洋の東西を問わず、一部の全体主義国家を除けば、伝えることに主眼を置いているのだ。

長崎の原爆跡を撮影したアメリカの報道写真家ジョー・オダネルが、原爆の非人道的な部分に触れ、当初は、自国のために、多くの写真を表に出さなかったが、核兵器の悲惨さを目の当たりにした経験から、核開発競争や原発の危険性を世に問わなくてはならないと認識を改め、「焼き場に立つ少年」をはじめとする写真を公開したことをご存じの人も多いと思う。

原爆投下で亡くなった幼い妹を火葬するために、おぶって焼き場で順番待ちをしている姿を収めたものだ。

報道とはこういうものだと強く思う。

ユージーンが、1枚の写真が1000の言葉に匹敵すると言いながらも、多くの住民から賛同を得るために、言葉を尽くし話しているところも印象的だ。

これが、人間の持つ本来の力ではないのかとも思う。

この作品は、2013年、水俣を日本は克服したと当時の首相が言ったことに対して、辛辣な評価をしている。

何をもって、克服したと言っているのだ。

ところで、公害というと、大気や環境汚染など思いつくが、近年の大雨による盛り土の崩落も同じ類の問題だと僕は思っている。

長年、自治体による条例では効力が薄いとの強い訴えに対し、検討するポーズは見せながらも、建設会社の利潤への影響を考え、常に法制化を見送ってきた政府並びに行政の責任は大きい。

水俣病に対する政府や行政の対応の遅さも、問題を大きくしたことは間違いないのだ。

取り返しのつかないところまで来ないと理解できないのは、水俣病も、イタイイタイ病も、四日市や川崎の喘息も、原発事故も一緒なのだ。

これは、決して忘れてはならない。

この映画は、水俣病を巡る人々の戦いを通して、未だ解決されない世界中の公害問題への警鐘も鳴らしている。

エンドロールのテロップ付きの数々の写真がそうだ。

この作品はアメリカ映画だが、アメリカの水の汚染問題もエンドロールには複数示されている。
当時大統領だったオバマ氏が、水道水の汚染問題は解決されたと言いながらも、その水道水を飲むように促され、コップに入った水をなめる程度しかしなかったことが広く報じられて、支持率が急落したことも、それほど昔のことではない。

報道とは、リベラルも保守も関係なく、こういうものだ。

それが普通だと言えない方がおかしいのだ。

今や、世界を脅かすものは、戦争や紛争だけではない。

公害も温暖化も感染症も、これらを助長する企業も、放置する政府や行政もそうだ。

この作品を通じて、報道、或いは、報道写真家の重要性とは何か改めて考えさせられた。

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ワンコ

5.0映画として普通に素晴らしい。

2021年9月25日
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日本人として、見るべき映画かと思います。
ただ水俣病について知るためとかそういうことよりも、日本で起きた出来事をテーマにした素晴らしい映画なので、日本人にこそ推したい!ていう意味が強いです。

役者陣の演技がとにかくいいです。
真田広之、加瀬亮、浅野忠信と、ハリウッドで実績のある俳優が名を連ねていますが、どれも安定の素晴らしい演技で。
(個人的には浅野忠信の熊本の普通のおじさんぶりに驚嘆しました!)
ヒロインの美波も、あの時代の美人感がすごかった。

ジョニー・デップも、なんともいえない安定感というか安心感というか。
一つの到達点なのではないでしょうか?
実際のアイリーンさんも撮影に立ち会われたようで、たまにユージン・スミスがそこにいるように見えたように感じたことがあったみたいです。

ジョニー・デップは、写真家ユージン・スミスに長い間興味を持っていたそうです。
そのユージン・スミスが最後の仕事としてMINAMATAを写真に残した。
それを今、ジョニー・デップが映画にした。
何か、時を超えてつながった思いがスクリーンから伝わってくるような、不思議な感覚を感じました。

その映画が描く水俣病。
学校の歴史で勉強して、あーあれか、というイメージは誰でも持っていると思いますが、その向こう側には、当然のことながら関わったすべての人の人生があるわけで。
その苦しみ、怒り、悲しみに、少なくとも映画を通じてそれに少しでも思いを馳せることができるということ。
それに何かしら、不謹慎な言い方かもしれないけど、一種の幸せを感じました。
これを見たのと見なかったのとでは、自分の世界が変わってくる。
そういう作品を見ることができた喜びが、確かにありました。

被害者たちの怒りや悲しみの裏には、大切な人を大切に思う愛がある。
企業や国に対する戦いには、人間の尊厳を声高に叫ぶ意思が宿っている。
そういうことなんだなあ、と見ていて思いました。
そういうことを描くことができている映画だと思います。
だからこそ素晴らしい映画になっている。
胸を打たれます。

今なぜ水俣病?とかあまり考えずに、とにかく一人でも多くの日本人に見てほしいですね。

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who am i

ちゃっちーよ(陳腐)

2021年9月25日
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今の水俣を再現するのは其れなりに難しいかな、と
其れは重々に理解できる

でも、こんだけ、陳腐、とは、、、

美術班がお粗末過ぎるw

ジョンの映画なら其れなりの映画作らなきゃ

何もかもが台無しになる、ホンマに

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Psycho

5.0子どもの世代、さらに子どもの世代

2021年9月25日
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泣ける

悲しい

幸せ

テーマが重いので観るかどうか迷っていましたが、好きな日本人俳優さんも沢山出ているので鑑賞です。
観てよかった。

作中に出てくる「子どもの世代、さらに子どもの世代」という言葉が印象的かな。私は子供の子供世代なので。昭和の日本で起きたことで、教科書の歴史の話のようですが、今につながっていると。
どちらが正義かは分かりきったことで、議論の余地さえないように思えますが、社長の涙もまた本物なのだと思いたいです。

また、エンドロールもよかった。
今につながっている。

もしスーパーマーケットに「水俣湾で採れた鮮魚」と書かれていて、何も気にせずに手に取ることができるのか、、、差別はまだ続いてると。綺麗事ではすまされない事実もあります。

何より、日本人の俳優で撮影されたことが嬉しく、実際に日本で撮影出来なかったことが悲しいです。

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だるまん

3.0まあまあの映画

2021年9月25日
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stoneage

3.5チョットクセはあるね。好み別れると思われる。ただストーリー自体は単純明快で観やすいとだけは言っておきます。

2021年9月25日
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知的

我々は昭和40年代終盤に小学校入学した年齢だから、すでに教科書の記述や、当時圧倒的に力のあった日教組の教師に水俣病は周知の事実として社会悪として叩き込まれたクチだから、当然成績の良い奴もからきし落第生に近いような奴も水俣病を知らない者はいない。

この映画の主人公ユージン・スミス氏の、母子の入浴の写真、何度も目にする機会あったが、チョット目を覆いたくなるが
インパクトありすぎで、確かに公害病の現状を訴えるには秀逸な作品で、世界的評価が高いのも頷ける。

ただ、観客は土曜昼なのに、公開3日目にしては明らかに過半数に大きく届かず、寂しい状況ではあった。

正直言うと、水俣病ではなく、かと言って主人公のフォトグラファーでもなく、明らかに「ジョニー・デップ」の最新作を見に来ていた客がほとんどのように思う。残念ですけども。話が重すぎるのは誰しもキツい。

だからこの映画、社長交渉の席上で、社長の眼前で被害者側のリーダー格、真田広之が机の上にアグラで乗り上がった、過激な交渉も、学生運動なんてほぼついえた時代に育った私的にはキツい。

何でキツいかというと、総括として、安田講堂を放水の惨状にした結果、一体その微妙な「殺人罪は絶対に暴行罪にはなるべく当たらないようにした」「死者、重症者の出ない」「慎ましい」学生運動は何の結果を生んだの??だから、そもそも紳士的な交渉で、チッソが応じないならなんとか弁護士有能なの複数人立てて法廷で争うしか無いでしょ。威圧的、吊し上げ的交渉は反発生むだけ。

とダラダラと書いてきましたが、有料パンフ見ると千葉の五井で主人公暴行受けたらしいんだけども、全て場所は水俣に限定してチョットわかりやすくしている。以前から著名な主人公被害者目線で掘立て小屋に生活し、写真を撮り、運動交渉の場にも赴く。曲者のチッソ経営者に高額で写真とネガの買収を提案。しかしなんとか踏みとどまる主人公。現像等の作業場にしていた家屋焼き討ちされる・・・と意外とうまく計算されて咀嚼し易い映画ではある。主人公の人物像もアル中で女好き、沖縄戦での従軍カメラマン時の負傷のトラウマを抱えている。特に激情的でも、同情的でもなく、少し冷めた描写が、リアルを感じさせる。まあジョニー・デップ起用する張り切りようだから、編集も冗長な場面はなく、無駄のない作りである。
ただ「昭和40年代後半の状況」に馴染みのない人にとっては、多分胃がもたれちゃうよ。
時間のある方はぜひご覧ください、空いてますから。
関係ないけど、アメリカ本土に在住してた初老の人が、衛生環境も食糧状況も大きく異なる日本の地方都市の掘立て小屋見たいの、よく3年間も適合できたと感心する、当時はファストフードもファミレスも、コンビニも、おそらく欧米人の嗜好に応えられるスーパーも無かっただろねぇ。基本個人商店の時代だから。

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満塁本塁打

5.0水俣病の事を知れる良い映画だった。 ジョニーデップと國村隼が出てる...

2021年9月25日
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悲しい

怖い

知的

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パナソニック

5.0今だからこそ観るべき作品!!

2021年9月25日
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今回は、楽天ポイント鑑賞〜金曜日公開『MINAMATA―ミナマタ―』

この作品、ジョニーデップ主演って事で気になってました。
まぁコスプレ系の役でのイメージが強いので、素顔はどんな感じ!?
シークレットウインドウで、こんな感じなんだって思って17年、いい感じに老いた彼の間違いなく代表作になると思います。

水俣病・・・・
当時は、今みたいにコンプライアンスや放送禁止的な制約もない時代。。。。

小学2年生だった頃の記憶にも、この水俣病に関する新聞記事や写真が、頭の片隅に残ってましたが・・・
当時の映像とのリンクしながらの描写で、鮮明に思い出しました。

強烈な圧力にも負けずに戦う人々の姿に胸が締め付けられる。
決定打となったのは、勇気あるアメリカ人カメラマンに心を許した被害者と家族の皆さんだったんですね。

作品を作るにあたり日本人役は日本人でって拘りで撮られてるので、変な違和感もなく鑑賞出来ました。
既にハリウッドで活躍の真田さん浅野さん國村さんに加えて、加瀬亮さんと美波さんが素晴らしい!!

この時期、劇場に行ける人は少ないと思いますが・・・・
多くの日本人が、今だからこそ観るべき作品だと思います。

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eigatama41

4.5最初からやられました。五木の子守り唄!ずっと怒りと虚しさで、悲しく...

2021年9月25日
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最初からやられました。五木の子守り唄!ずっと怒りと虚しさで、悲しくて涙が出ている自分に対して、嬉しかった。まだまだ若い。戦えます。

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Tony89433403

5.0経済的な繁栄の裏で…

2021年9月25日
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泣ける

怖い

日本の高度経済成長期には国内の至る所で公害の問題が噴出していた。国策とも言える企業の大失態であるにもかかわらず隠蔽をし、何食わぬ顔で栄養栄華の成長を世間ではもてはやす。大多数の恩恵の陰で苦しむ一握りの少数は許容範囲で済まそうとする。誤差の扱いだ。その誤差で死に追いやられ、重い障害を抱えたまま過ごす人たちを不幸の一言で済ませられるか?誰にでも起こり得ることが、たまたまそこに居た人たちに起きたのであって、決して他人事では済ませられない。個人の人権を未だ蔑ろにするこの国と企業体がありありと存続している現代において、この水俣の事件は過去ではなく現在進行形の事象でもある。一人一人が関心を持つこと。決して無関心になってはいけない。ある人の死、痛みは遠からず自らの死、痛みに直結する。自分自身を映す鏡は絶えず目の前にある。

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shanti

4.5ハリウッド映画として取り上げてもらいました。

2021年9月25日
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泣ける

悲しい

難しい

水俣病の事を社会科の授業で教えられたまま
正直、今までそこまで考えたことはありませんでした。
今回、ハリウッド映画として水俣病を取り上げてもらい
日本人として知らなければならないこと教えてもらいました。
おそらく邦画で水俣病を題材にした作品であったら
観ていなかったかもしれません。。。
写真家ユージン・スミスの視点からのアプローチだったので
日本人としての内側からの作品でなくなり
それが日本人として今、水俣病へのアプローチとしては
受け入れやすかったのだと思います。
ジョニー・デップは真摯にこの作品に取り組んでくれて、感謝したいです。
心が揺さぶられ、胸に来る思いがあふれて、目に涙を浮かべました。

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tom

4.0自分が7歳の頃の話…

2021年9月25日
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しかし水俣患者の映像はいまだに鮮烈に記憶に残っている。こどもごころにもそれだけ強烈な映像だったんだ、と。ライフの写真家の話はこの作品で初めて知った。日本の発展の背景に外国の力に頼らなければならない時代があった事は知っておくべき記憶だな、と思い知らされた…ジョニデ感全くなくすごいなー。

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peanuts

4.5是非多くの人に見て欲しい映画

2021年9月25日
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悲しい

怖い

水俣病は自分が小学生の1,2年生頃の話(映画の頃)。
学校で習ったのは5,6年の頃だったか。
イタイイタイ病もそうだが工場も国も御用学者を使って頑なに認めようとしなかった。
科学的考察も一切無視。そんな時代の裁判だった。
今も昔も外圧頼みなのが日本人の進化の無さを
表している。
事実だから映画のネタバレも何もない。
調べればもっとリアルな事が分かるだろう。
何故今水俣病か?と自分も思ったが最後にそれが分かる。

それにしても思うのは何故この様な映画が日本で作れないのか。
Fukusima50の真実の物語と言う下手な作り物に比べると比較にならない位良い内容だ。
是非多くの人に見て欲しい映画だ。

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ひろちゃん千葉

5.0見終わった後の感じがとてもいい。

2021年9月25日
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いやーいい映画だった。読後感がいいという感じで、映画を見終わった後の感じがとてもよかった。伝えたいことを無駄なくはっきりと提示していて、それが過剰でも過小でもなく、気を衒うこともなく、誠実な感じで伝えられる。色々なことが起きた末に、水俣の人たちがユージンに心を開いて、自分たちの写真を撮らせていき、それが世界に伝わるというところで映画は終わりますが、その写真を映画の中で重ねるんですけど、泣きました。ストーリーで泣いたのではなく、取られた写真をポンポンと提示しているだけなのに、涙が溢れてきます。よくできてるなあと思います。

カリブの海賊野郎がこんな映画を作るとは…ジョニー・ディップはもともと写真が好きなんだそうです。ですからタイトルは水俣ですが、一人の写真家の映画です。レヴィタス監督は、ディップの熱意が映画制作全体を動かしたと言ってます。
日本とフランスのハーフの美波の存在感もとてもいいですね。しかしなんといっても、國村隼。チッソの社長でした。すごいです、相変わらず。

ユージン・スミスが騒動に巻き込まれて怪我をしたのは知っていたけれど、こんな背景があってのことだったのかと。しかも、水俣の問題が世界に普遍的な問題であり、福島第一原発事故で、あまりにそっくりな手口であったことは、私たちもよく知るところではありますが、映画のエンドクレジットで、次から次へと水俣同様の事件がこれでもかこれでもかと並べられる。チッソ社長の言葉はまるで東電の経営陣の言葉に聞こえるし、何も変わってない。何より水俣はまだ終わっていない。それも最後に静かに伝えられます。水俣闘争の中心に置かれた真田広之演じる山崎みつおが、映画の中で、子どもどころか孫世代が闘うためにと言っていたのは、そういうことかと。

ストーリーとしては、ライフ誌社長との関係が心棒として展開する。その話は、今のジャーナリストのあり方を貫くものになっています。資本主義社会が瑣末なこととして切り捨てる人々の生活を報道することの意味を抉り出します。命懸けでユージンとアイリーンはやったということです。

映画を見ていて、ずっとこれは水俣の風景ではないなあと感じながら見ていました。昨年実は念願かなって、初めて水俣に車で行って、水俣周辺をグルグルドライブしたのでわかりました。パンフレット見ると、水俣現地ではほとんどロケされていません。音声は取ったそうです。そういうことからしても、水俣は固有名詞というより、普通名詞化されている。現地ロケでは、当時の水俣は再現できないほど変わってしまっているため、セルビアとモンテネグロで大部分は撮られたそうです。ユージンとアイリーンの話も事実とは時系列的には違っているそうです。でも、その自由さで、記録映画とは違った形で水俣や、それに連なる問題をくっきりと見せることができたんだと思います。

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waiwai

5.0本来なら

2021年9月25日
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160本目。
小学校か?中学校か?授業で習うのは。
その辺で記憶が止まっている。
いや、たまにニュースになっていたかな?
言葉は悪いけれど、臭いモノには蓋をしろ的な部分はあったんだと思う、無意識に。
それにアメリカが撮る映画ではないと思う。
日本が撮らなきゃいけない映画。
そう言った所でも、蓋しちゃってるじゃないかと。

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ひで

3.5國村隼は英語も上手かった

2021年9月25日
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怖い

難しい

1971年、アメリカを代表する写真家だったユージン・スミスは、落ちぶれ酒に溺れる日々を送っていた。そんな時、アイリーンという女性から、水俣市のチッソ工場からの廃液により、苦しんでいる人々を撮影してほしいと依頼された。水俣に来たユージンはメチル水銀の影響で歩くことも話すこともできない人たちの姿や、被害者の抗議運動、それを金と暴力で押さえ込もうとする工場側という光景だった。カメラを向け続けるユージンだったが、社長から金で買収されかけたり、現像場に放火されたり、暴力をふるわれ目、手、などを負傷してしまった。それでも、アイリーンや協力者のお陰で、写真をライフマガジンに送る事ができ、雑誌に掲載されたおかげで、解決に向け多いに貢献したという話。
水俣病の事は学習してたつもりだけど、こんなカメラマンがいた事は知らなかった。
チッソってあんなに人命を軽く見ていたのかと唖然とした。
アイリーン役の美波とチッソ社長役の國村隼の英語は上手かった。
当時の社長の孫が雅子皇后ってのも「救済は終わった事」にしたい理由なのかな、って思った。

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りあの

3.5改めて水俣病の悲劇を知る

2021年9月25日
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泣ける

最近は忘れかけていた水俣病。被害者は今も苦しみ解決されてない公害病。
それをこの映画はリアルにも美しく描かれていた。素晴らしい。
これを機に、忘れず解決に再度向かって欲しいと願う。

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ノブ様

4.5ハリウッド日本人俳優大集合。

2021年9月25日
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泣ける

悲しい

.
チッソ株式会社が垂れ流した水銀により引き起こされた水俣病を世界に大きく伝えた写真を撮ったユージン・スミスの話。
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実話を元にした作品で私が1番好きなのは1番最後に話のその後の現実の説明が出るところ(今回だったらユージン・スミスはアイリーンと結婚して..日本政府は水俣病の...みたいなやつ)。フィクションが現実と地続きになるかの瞬間のカタルシスが好き。
.
今作は、エンドロールでは企業による公害が水俣病だけでなく世界各国でそれも現在進行形で起きていることが示される。日本人って「臭いものには蓋をしろ」精神でこういうセンシティブな事を触れないような風潮があると思うけれど、それは現在も苦しんでいる全ての人の事も見ない事になる。
.
なので、水俣病だけじゃないんだよっていうエンドロールを見てこの作品を作った意義がよく分かるし、見たくないものに蓋をする日本人は絶対見なきゃ行けないと思った。
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この水俣病の問題って福島原発とほぼ同じようなことなんだよな。利益を優先してリスクを見ないふりした結果がこれ。そして汚染されたものを海に垂れ流すというのも結果として同じになってしまったねえ。
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ハリウッド映画ですが全編ジョニデ以外ほぼ日本人でハリウッド映画特有のアジア系の顔の人がカタコトの日本語を喋ることも無く、トンデモ日本描写もなく本当に日本で撮影してるかのようなセット、そこにもうこの映画の本気度は伝わってくる。
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最近韓国映画や中国に押されがちだけど、國村隼さん初めとする日本勢のキャストも素晴らしくて日本の良さを再発見できて良かった。

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せつこん

5.0キャスティングのセンス良すぎ

2021年9月25日
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ポスターを先に見て「誰だこのおっちゃん」と思っていたらジョニー・デップでびっくりでしたが、他のキャストは知らないまま行きました。
すると自分が海外でいちばんすきなおじいちゃん俳優のビル・ナイが出ているじゃないですか!
まあでもチョイ役かなあ、と思っていたら、結局自分はこの人の表情だけで泣かされてしまいました。
デップが日本に来たら来たで、「勘弁してください」を言わせたら日本一、いや世界一の浅野忠信、毎回一瞬誰か気づかないカメレオン俳優の加瀬亮、そしてハリウッドといえば浅野忠信とこの人、真田広之(モータルコンバットか!)。それだけでも満足なのに、日本で田中みんと並んで一番好きなおじいちゃん俳優の國村隼まで出て来て大満足です。水俣病に関わる人たちの想いや、それを信念を貫いて・・・というよりかなりブレッブレに揺れながら撮影したカメラマンの物語を追体験するという所でも十分でしたが、俳優陣の素晴らしい演技を堪能する点でも価値のある映画でした。國村隼も最後ビル・ナイに負けるかとばかり表情だけで様々な意味を伝えてくれました。

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ガゾーサ

4.0海外版熊本県水俣市、制作者の熱意を感じる❗️

2021年9月25日
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70年代の水俣市の風景が現在の水俣では撮れないので、東ヨーロッパのモンテネグロでセットを建てて撮影したそうだ。撮影当時、スコセッシの沈黙もそうだったが、日本で撮影されなかったのが残念でならなかった。
しかし、完成した映画を鑑賞してみると、素晴らしい美術だった。
坂本龍一の音楽も坂本印で良かった。
小学校の授業で習った公害問題が未だに解決していない事が解り複雑な心境です。
ユージンスミスを演じているジョニー・デップも良いが、國村準の芝居に私は感動しました。

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おさむ