「MINAMATAであって水俣ではなかった」MINAMATA ミナマタ Jun Tanakaさんの映画レビュー(感想・評価)
MINAMATAであって水俣ではなかった
この作品は、写真集「MINAMATA」をめぐる物語だ。確かに水俣病の被害に苦しむ人々を描いてはいるが、日本で撮影されていないせいか、臨場感、迫力が感じられない。丁度同時期に原一男監督の「水俣曼荼羅」が公開されている。恐らく、原監督のことだから、鬼気迫るドキュメンタリーになっているのではないだろうか。いかんせん6時間の超大作で、まだ観ていない。
ジョニー・デップは、酒に飲まれる男が板についている。「ラム・ダイアリー」の時も、四六時中酔っていた。その酒飲みが、どうにもカメラマンらしくない。一枚一枚適当に撮っているようにしか見えないのだ。その嘘っぽさのようなものも、この作品が、あまり琴線に触れなかった理由かもしれない。
コメントする