「アルコール依存のユージンは、最近のデップのヨレヨレ演技と重なった。...」MINAMATA ミナマタ えみりさんの映画レビュー(感想・評価)
アルコール依存のユージンは、最近のデップのヨレヨレ演技と重なった。...
アルコール依存のユージンは、最近のデップのヨレヨレ演技と重なった。
冒頭、テンポがよく、映像も美しかった。ロケは水俣ではなかったのだ。
すでにドキュメント映画も撮られているとはいえ、ハイコンテクストすぎるきらいもない。
社長の雰囲気は似てたかも。
真田くんも加瀬さんもすごく良かった。ただ、現場にはもう少しユーモアとかあった気もする。
アイリーンとの関係ももう少しリアルだと良かった。
ユージンが暴力を受けるシーンは、ひどく暴力的。
写真が運動と重なり、この映画も水俣を伝達するメディアなのだということは、この映画の重要な主要なテーマだし、智子さんの写真のシーン、他の写真のシーンは感動的。でも、デップは頑張ってたとはいえ、彼のとりとめのなさが、結局、ユージンがどうだったのをわからなくさせている。
NHKのドキュメンタリーで、少女を撮り悩んだというユージンの肉声の方が、彼が選んだ一枚の写真の方が、よほど彼の本質を見せている。その意味では、一流の作品にはなれていない。メロドラマでしかなくなっている。映画としてのレベルは高いと思うので評価は高くしたけど。
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