劇場公開日 2021年9月23日

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「うーん、公害をテーマにした作品について厳しいコメントしにくい」MINAMATA ミナマタ お抹茶さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5うーん、公害をテーマにした作品について厳しいコメントしにくい

2021年9月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

水俣病を語る際に出てくる有名な写真を撮った方の物語です。
その入浴させる写真は見たことがありますが、外国の方が撮ったと初めて知りました。

水俣病はチッソという会社が原因の公害病ですが、原因を特定するまで長い時間が必要であり患者・家族の方が苦しんだと聞いています(工場廃液は公害の原因ではないと主張した東大の偉い学者先生がいたそうです)。
また、患者・家族は同じ地域に住む住民からも、①原因企業の従業員・取引先といった関係者から敵対視されたり、②水俣市に悪評がたったことで発症していない住民からも差別されたりといった、言葉で言い表しにくいことがあったそうです(さらには、お金が給付されるとなると差別していた人も自分も支給対象に加えろと言ったりしたとか・・)。

水俣市が映画に非協力的と聞きましたが過去の暗部をさらけ出されるのを恥じたのでしょうかね・・

映画に関して厳しいコメントはしにくいのですが、少なくとも助手となるアイリーンさんについては描き方が不十分かと思います。
なぜ、彼女が取材に積極的に取り組んだのか描かれておらず、親族・知人がいるからかなと勝手に自分の頭の中で脳内補完をしましたが、確認するとそうではないようです。
(ついでに言えば、彼女はさらに△△になりますが結局□□します)。

主役のジョーニーデップは製作にもかかわっています。エンドロールにはいろいろな企業公害の例が流れます。環境保護活動のイメージがかなり強く感じられてちょっと鼻にツキました。
あくまで有名な写真を撮った写真家の物語として描いた方がよかったと感じました。

お抹茶