劇場公開日 2021年9月23日

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「強者と弱者」MINAMATA ミナマタ Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0強者と弱者

2021年9月24日
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悲しい

単純

難しい

1971年アメリカLIFE誌に掲載されたに水俣病とチッソ㈱の取材の話。

引退を決め機材を売り払ったアメリカ人落ちぶれアル中カメラマンが翌週行われるチッソの株主総会の取材を依頼され巻き起こっていくストーリー。

家族の死や自分と家族の病気に苦しみ、不安を抱えると共に、取材にやった来たアメリカ人を受け入れてはいるけれど、自分や家族が撮られること、晒し者になることは敬遠する住民達。
人として親として写真家として接し近づく主人公。
輩を飼い脅しを掛けたり開き直ったり、外国から来た記者を懐柔させようとしたりする不誠実なチッソ。

小学校でも習ったしTVでも幾度となく特集されているのを見たし、水俣病に関する知識はいくらかはあったけれど、この様なカメラマンがいたことや、そのエピソードはまるで知らず、とても勉強になったし、非常に興味深かったし、ドラマとしても良かった。

そして、映画として彼をフィーチャーしているとはいえメチャクチャ抗議活動や訴訟に至る関係者の意識に影響を与えており驚いた。

ただ、あくまでも取材した主人公とその時の様子がメイン、というかほぼそれだけで、水俣病そのものの発生経緯やここまでの住民の苦しみ、それまでの国やチッソとの訴訟のことが殆ど描かれておらず、そこはもう少し欲しかった。

Bacchus
talismanさんのコメント
2021年10月17日

そうですね。日本でも素晴らしいアーティストや写真家がいても、芸術を批判の手だてとして見る、使うということにアレルギーがあるんだと思います。そういう素晴らしいアーティストは日本で知られてなくても海外ですごく評価されてるのに。

国や自治体や出版社やマスコミが芸術を押さえ込んだり忖度する日本がたまらなく嫌でだらしなくて、たまに絶望します。

talisman
talismanさんのコメント
2021年10月17日

やっと見ました。学生のとき写真部だったので暗室、現像、隠れて写真とるとか懐かしさも味わえました。見て良かったです。教えて頂きありがとうございます。

talisman
talismanさんのコメント
2021年9月29日

そういう観点なんですね。なるほどー!ありがとうございます!

talisman
talismanさんのコメント
2021年9月29日

Bacchusさん、こんばんは!この映画の評価、皆様高いですね。公害といえば富山のイタイイタイ病もあるし、記憶が曖昧ですがチクロとか何だか沢山ありました。ヘドロって言葉もあったし。見てみようかな、この映画。

talisman