コンティニューのレビュー・感想・評価
全81件中、1~20件目を表示
カーナハン監督らしい歯切れの良さは健在
『オール・ユー・ニード・イズ・キル』『メメント』や『恋はデジャブ』を始め、今や一つのジャンルを確立した感のある”ループ・ムービー”。これらを描く上では特殊状況を引き起こす独創性や世界観のみならず、「繰り返し」をいかにリズミカルに描けるかというセンスや力量までもが不可欠となる。その点、ジョー・カーナハン監督はもともと息詰まる関係性や出口なしの状況を描くのに長けた人だから、はじめから緩急自在の快作になるのは運命づけられていたと言えるかも。抜群に歯切れの良いアクションと隠しキャラのごとき登場人物からも「スモーキン・エース」の頃のような遊び心の高さが伺える。生死を繰り返しながら経験値を高めていく流れはゲーム世界の専売特許だが、繰り返しの努力によって限界の壁を越えてゆくという発想は、むしろ一周回って現実的。久々にメル・ギブソンの悪人顔を堪能しつつ、頭をからっぽに気軽に楽しめる娯楽作と言ったところか。
ゲーム感覚を強調したループSFアクション。ナオミ・ワッツとメルギブの対話シークエンスは別の意味で見もの
主人公のロイは元特殊部隊員。ベッドで目覚めると得意の武器がそれぞれ異なる殺し屋たちから次々に襲われ、数人は返り討ちにするが、何人目かで失敗し命を落としてゲームオーバー。ベッドの場面から死闘がリスタートする…。一定幅の時間を延々と繰り返すタイムループものはSF映画の人気サブジャンルだが、設定が特に近いのは桜坂洋原作、トム・クルーズ主演の「オール・ユー・ニード・イズ・キル」だろうか。敵の攻撃はある程度パターン化しているので、繰り返すたびに相手の動きを予測できるようになるし、対戦スキルも向上する。「Boss Level」という原題も含め、ゲームをかなり意識した作りになっている。
当初ロイは自分が時間のループに取り込まれてしまった理由を分からずにいるが、やがて元妻で軍需系の研究所に勤める科学者のジェマ(ナオミ・ワッツ)と、その上司(メル・ギブソン)が取り組む極秘プロジェクトに関係があることに気づき…。
主演のフランク・グリロは1965年生まれの55歳。デビュー作は92年の「マンボ・キングス わが心のマリア」(懐かしい!)だそうだが、主要な役が続くようになったのは2010年代に入ってからなので遅咲きの部類に入るだろう。若い頃からレスリングやブラジリアン柔術などをやっていたらしく、さすがに格闘アクションは本格派。ガンアクション、肉弾戦、剣での対戦などバラエティーに富むファイトで楽しませる。なお、斬首のショットも何度かあるので、残酷描写が苦手な方、お子さんと一緒に観ようと思う方は留意すべきだろう。
監督のジョー・カーナハンは、過去作に「スモーキン・エース 暗殺者がいっぱい」「特攻野郎Aチーム THE MOVIE」などもあり、大勢がわちゃわちゃと戦いを繰り広げる活劇が好みのよう。ちなみにロイが息子ジョー(フランクの実の息子リオが演じている)と「96時間」の話をして、“強い元軍人”という観点で「リーアム・ニーソンは偽物、パパは本物」と言う場面があるが、カーナハン監督作の「特攻野郎~」と「THE GREY 凍える太陽」にニーソンが出演しており、しかも後者ではグリロも共演しているので、ここは仲間内のジョークだろう。
中盤、研究所のオフィスでナオミ・ワッツとメル・ギブソンがプロジェクトについて話すかなり長めのシークエンスがあるのだが、2人のスケジュールが合わなかったのか、ワッツの顔が写っている時のギブソンは後頭部だけ、逆にギブソンの顔が見える時は女優を背後から写すといった具合に、ボディダブルを使った切り返しショットを延々とつなげている。ただし引きの画で2人の顔を収めたショットも若干あり、そこはおそらくポストプロダクションでどちらか一方をCG処理したのだろうと思われ、あの手この手でスター2人が対話しているように見せる苦労に気を取られてしまい台詞の内容がさっぱり入ってこないのには参った。
タイトルなし(ネタバレ)
主人公が何故か殺し屋集団に命を狙われていて、それを撃退していく作品なのだが、普通の作品と違い主人公は死んでも復活して同じ日を何度も何度もやり直せるという設定。記憶はリセットされないから何度も同じ日を繰り返すうちに主人公も殺し屋の撃退にこなれていき、どんどん生き延びる時間が延びていく。そして自分が何の為に同じ日を繰り返しているのかという最大の謎に迫っていく。似たような作品だと、やっぱりトム・クルーズ主演の「オール・ユー・ニード・イズ・キル」を思い出す。
物語の設定だけでなくオープニングロゴやエンドクレジットの一部をドット調にしたり、主人公と息子との心を通わせる場がゲームセンターであったりとテレビゲームを意識した作品。ゲーム好きにはたまらない作品なのかもしれない。
何度も死を繰り返す作品だから、何度も何度も主人公が死ぬ姿を見る事になる。ある程度コミカルにはしているけれど、飽きさせない為か死の描写は少々残酷だったりする。
死んでも復活できるという夢のような設定だけれど、苦しんだまま病院に担ぎ込まれて死んでいくパターンを考えると例え復活する事が分かっていても経験したくない。作中は基本、即死パターンしか無かったけれど即死だって楽かどうかも分からないから、やっぱり経験したくはない。
ラストは結末を描かないまま唐突に終わってしまった。いわゆる御想像に御任せしますってやつ。主人公の顔のアップから違和感なくドット絵調のエンドクレジットが始まったものだから、物語が終わった事に気付いてなかった。
疲れた
まず正直に言うと「なんだったんだろう…?」というモヤモヤが残った。
元デルタフォースの男が、毎日同じ日に殺され続ける“死のループ”に閉じ込められていて、そのループを抜け出そうと奮闘する――という設定自体は面白い。だけど、観ているうちに「なぜ彼は生き返るのか」「“オシリス・スピンドル”って何?」「結局、核兵器みたいなものなの?」と、疑問ばかりが積み重なっていく。
序盤はまるでゲームのリスポーンみたいでテンポが良く、アクションシーンも勢いがある。暗殺者たちとの戦闘や、何百回も死にながら少しずつコツを掴んでいく描写には“ループ物特有の中毒感”もあった。
でも、物語が進むにつれてSF設定が絡んできて、家族のドラマや時間装置の話、陰謀などが次々出てきて…気づけば頭が追いつかない。終盤も、スッキリするどころか「これで終わり?」と肩すかしを食らう感じ。
映像や演出は派手で、俳優陣も豪華。フランク・グリロのハードボイルドな存在感や、ナオミ・ワッツの知的な雰囲気も良かった。ただ、肝心の物語の“軸”が見えづらく、感情的なカタルシスには届かなかった印象。
「タイムループを抜け出す=人生のやり直し」みたいなテーマを感じさせたいんだろうけど、全体としてはアイデアの面白さだけが先行して、ラストまでの説得力が弱い。
結論としては、アクションと映像の勢いで最後まで見せるタイプの映画。
でも見終わったあとの“理解より疲労”が勝ってしまって、すっきりしない。
「もう一度見たら分かるかも」と思いつつも、正直もう一回観たいとは思わなかった。
惜しいなー
軽快なノリでテンポもイイし、クリアしていく過程がRPGみたいで面白い。
タイムリープを逆手に取って時間をかけて剣を学び観音を倒すのも痛快!
でもそこが頂点で、大佐倒してから息子との時間を過ごしたり元妻を助けるパターンになってから、なんか失速というか飽きちゃった。
元妻を助ける過程も前半のテンポままうまく織り込めれば、失速感もなくよかったんじゃないかなー。
途中まで面白かっただけに、惜しいなー
知らんけど!
タイトルはこうあるべき
勢いはすごい
細かなところを考え始めるとわからなくなる。
面白かった。
タイムループ物に外れはないわ。
タイトル通りゲーム的な感じで動きを最適化しテンポよく進むから
非常に見やすかった。
死んだ回の反省を活かして、きちんとレベルアップしてくるのも分かりやすくて良かった。
剣の達人に師事して50回くらいで達人レベルになるのはご都合主義すぎるけど概ねよかった。
観音との戦闘シーンすごくよかったね。
翻訳のせいなのかところどころ良くわからない部分があった。
テンポの良さの弊害か説明がハイコンテクストすぎて情景から状況の理解はできるが納得は行かなかった点がマイナス。
①結局なぜ命を狙われるのか理由が分からない
オシリススピンドルの起動を止める為にダメもとでロイを殺せば止まると思ってるのか?
②ロイ2号は結局なんだったのか
クローンかと思ったけど特に言及もないので本当にただのそっくりさん?
③オシリスの本になんか意味あった?
オシリスが復活して冥界の王になるのがタイムループの示唆?
記述されてるメッセージも意味わからんし、本って意味あった?
④「オシリスだけ覚えといて」ってなんやねん
オシリスだけ覚えといてなんか意味あった?もっとましなこと呟いとけよ
⑤オシリススピンドルで世界征服できるの?
具体的にどんな機能があるのかわからんが歴史改変ができるって事でおk?
⑥開発者のジェマは開発しといて使用を阻止ってなんやねん
平和利用されるとか言われて騙されてたんか?
⑦オシリスとタイムループの関係性がホントわからん
なんでオシリスだったの?
勢いで細かな疑問が置いてけぼりになったけど
全体的には面白かったのは事実
後から考えると「何だったのか?」が沸き上がる映画
一番びっくりなのはナオミ・ワッツが50台なこと。
綺麗すぎません?
クセが強い暗殺者のキャラがバラエティに富む
パージでフランク・グリロに惚れたのと、ループものが好きなので鑑賞。死んで覚えて成長する、映画というよりゲームを観ているかのようだった。
良かった点は、「ハイテンポでアクションが爽快」なこと。バンバン人が死んでグロいけど、コメディータッチなので怖くない。ハイテンポなカットでの斬首、銃撃はむしろ気持ちい。
クセが強い暗殺者のキャラがバラエティに富んで良かった。各キャラによって戦闘スタイルが変わるのが楽しい。特に女剣士とチビの爆弾魔が好き。
尻軽、酒浸り、クズな夫がループを繰り返して妻と息子のために改心する。いかにも感動しそうな分かりやすい構成。しかし、テンポの良さとノリの軽さからか、感動は薄れてしまったように感じる。
残念だったのは、「続きが気になる終わり方でモヤモヤした」こと。この後はどうなるか分からない」って雑にぶん投げたな。ハッピーエンドかバットエンドかも分からない。せめて装置入った後、何でもいいからワンカット欲しかった。
死にゲー
終盤以外はほとんどコメディ
死に戻りのタイムループものでトム・クルーズ主演の「オール・ユー・ニード・イズ・キル」のような作品だ。
しかしシリアス系であった「オール・ユー〜」と比べてコメディ要素が強めになっている。
監督であるジョー・カーナハンの作風なのかもしれないが敵も味方も死ぬときになんだか笑えるんだな。死に緊張感がないのだ。
このあたりは「ハッピー・デス・デイ」なんかと近い。
つまり、本作は面白い。
物語至上主義の人には満足いただけないかもしれないが、この手の作品の場合、物語なんてなんとなくあればいいからね。好みが演出よりの自分なんかには大いに楽しめた。
大作ではないけれどエンタメに全フリしてる分、娯楽度は高め。細けーことはどうでもいい人にはオススメ。
後続組なら工夫が必要
こんなに登場人物の数と死人の数が合わない映画って
無いやろなー、各自何回死んでるんやか。
一日を何度も繰り返し系の映画は今までも無くはなかったけど、これはなかなか一気見できるスピード感で終盤まで頑張った作品。
既にもう100回以上今の生活を繰り返しているという冒頭の設定はなかなか斬新。主人公ロイはなぜ自分の命が狙われているのか、なぜ刺客があちこちから現れるの考える余裕がないまま、襲われて反撃、また襲われてまた反撃を繰り返す。
何しろ元特殊部隊の隊員だったことと、既に100回以上も同じことを繰り返し、その記憶を蓄積することができるので、刺客がどう攻撃しているのかもお見通し。はい、次はこっちに動いてここで鉄砲撃って、と全て記憶している。
もちろん、うっかり攻撃を忘れて命を落とすこともあるけど、何のことは無いまた朝の目覚めに逆戻りするだけ。
そもそも何故こんなことになったのか、どうもカギは元奥さんのジェマが何かを掴んでいるらしい。しかしそんな妻とはなかなか連絡が取れず、ついに連絡が取れそうになったところで元妻の会社の上司から意外なことを聞かされる。
まず、ロバート・ダウニーJr.のシャーロック・ホームズよろしく相手の攻撃を読みに読みまくるロイ。当たり前だ、昨日も同じことやってたし。この序盤の説明シーンが、ロイのとぼけたキャラも相まってなかなか面白い。ロイのこのとぼけ具合いが、ともすれば何度も死んで生きる系だと悲惨になりがちだけど、飄々としていて重くならずにいい。
前の日までの記憶もバッチリ残っているのがミソ(ここ物語でメチャクチャ重要)で、謎解きを試みるんだけどどこかでハイ、殺し屋登場となってなかなか進まない。なんとかロイも粘り強く解明していって、事の真相に近づいていく。
そこに、ハリウッドお得意の離婚夫婦と子供の家族模様も絡めてくる。息子っちの無垢な瞳が可愛い。けど学校はサボるな。
襲ってくる刺客たちがこれまたキャラ立ちしてて、戦いっぷりも死にっぷりもいちいち面白い。毎日のように会うのに名前を聞くとかできないので、刺客にそれぞれロイが雑なあだ名を付けていて、爆発男とか、自分に似たヤツをロイ2世とか、スマイル野郎とか結構適当に呼んでいる。剣客キャラの女性はその中でもかなりの強敵。どう倒すか、そこもこの繰り返せる時間をうまく使って解決している。
終盤は何故かジョン・ウィックもかくや!というガンフーアクションまで炸裂。
終わり方には賛否ある気がする。だけど、冒頭からグイグイ引き込んでいく独特の引力があし、不謹慎ながらロイの大雑把さがめちゃくちゃハマって何度も大笑い。
謎解きサスペンスにアクションやって、ベースはSFやのに家族ドラマで軽く泣かせるとかどんだけ盛りだくさんなんよ!
なので、大満足。
タイムループ
映画で一番良かった。
朝イチの殺しやを殺した直ぐに、発信器を外せば良いのでは?と思ったけど、ラストの潜入方法で発信器を逆に利用していて、ストーリーの完成度の高さを感じた。
敵ボス役のメル・ギブソンが渋すぎる!
最強の繰り返しモノ
メルギブソンの話長過ぎ
波動拳だよ!!
『コンティニュー』(原題:Boss Level)
もともと『Continue』として企画されていたものということなので
邦題はわかりやすさ的にも◎
主役のフランク・グリロの出演時の年齢が55歳だということを知ってびっくりした。体の鍛え方がすさまじい、必見
死んで、復活やり直しは
『Re:ゼロから始める異世界生活』、『オール・ユー・ニード・イズ・キル』などでもおなじみの題材
だから”そこそこ”の内容では面白くも目新しさもないが
本作は”そこそこ”ではない。
冒頭からゲーム的演出で、簡潔に”コンティニュー”を説明する手法はとても良い
そこからゲームチックな敵キャラクターの紹介、毎回の繰り返しについて説明
繰り返しの中で徐々に動作が洗練されていき「先読みした格闘」に発展
最終的にRTAのような展開に持って行ったのが素晴らしい、見ていてストレスがない。
制作陣は作品コンセプトを理解して、適切な脚本で適切に演出されている。
が、一部シーンで冗長に過ぎる「長い話」があり大人の事情が垣間見えるのが残念、そこでやや減点した。スキップ推奨。メルギブソン・・・
別居中の妻の居る元特殊部隊の夫という、ハリウッドアクション映画の超王道テンプレ主人公だが、物語の主軸に「繰り返しの謎」、「愛するものを救う方法」、「強敵との戦闘」があり、最後まで飽きることなく楽しめる。
オチも超王道、変にSF要素にこだわることなく、作品コンセプトを邪魔しない展開
スト2の出てくるシーンで「アルグラ?」「違うよアルゲン!」というそのまんま字幕で盛大にずっこけるのも面白かった。
中途半端。
全81件中、1~20件目を表示












