決戦は日曜日のレビュー・感想・評価
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宮沢りえに一票
窪田正孝の「すみません」・・☆
政治コメディー??なのかな・・正直、何だか目指すところがよくわからない映画。
でも、フィクションとはいえ、TVのニュースで見るあるある!と思えるエピソードが
満載。
物語は、病気で倒れた父親の地盤を無理やり継がされる娘を宮沢りえが演じ、
それを取り巻く秘書達が右往左往する。
宮沢りえはいささかオーバーアクション。
窪田正孝が、秘書の一人をピッタリの感じでやっている。
謝り方が何とも良くて、彼はこの作品の中でいったい何回「すみません!」と
いうのだろう・・と数を数えたくなった。
秘書のボスのような小市慢太郎や後援会のジイサマ達などとのやり取りは
笑えるものだが、実際にこれに近い状況が日本の政治かと思うと情けなくもある。
小粒ながら、面白い映画かもしれないけど、観客も日曜日にしては少なく、
日本では難しい領域になるのでは・・。
なんだかなー
政治をモチーフにしたコメディー
決戦という感じでは無いかも
大物議員の父が衆院選前に倒れ、突然後継者に祭り上げられた娘有美(宮沢りえ)。バカ娘と陰口をたたかれながらも素人の強みで、政治の常識にとらわれない選挙運動を行います。さて結末は・・・
あれ、内田滋(しげ)さんどこに出てたっけ、と思ったら、女性秘書役の内田慈(ちか)さんでした、やれやれ。
宮沢りえさんが、世間知らずの二世議員候補の役を上手くこなしていました。赤い衣装もキマってます。
映画はコメディタッチですが、あっさりした印象です。コテコテのドタバタ喜劇もうんざりですが、本作は少々物足りない。それは主演が秘書役の窪田正孝さんだからでしょう。窪田さんはキレイすぎて胡散臭いと思うのは私だけ?仕事をテキパキこなす有能な秘書なんですが、描写が弱すぎて秘書になった背景も感じさせないので、あまりやる気が無い人に見えてしまいます。実は裏で支援者を喰っている(それは別の映画!)とか、事務所の金を持ち逃げとかしないかなーと密かに期待してしまいました。
議員(候補者)個人の思いとは関係なく物事が進んでいく皮肉を描きますが、事務所の他のスタッフが有美をほったらかし過ぎなのが違和感でした。赤楚衛二さんは良いアクセントになっています。
宮沢さんがとても良かったんですが、主演二人はむしろ巨大企業の社長令嬢と秘書の方が似合う気がします。あくまで政治ネタで行くなら、宮沢さんが主演で秘書は三浦貴大さんなんてどうでしょう。
あるいは、窪田さんがKYのボンボン候補で、宮沢さんが敏腕秘書というのもありかも。
話はそれますが、やっぱりドリカムの「決戦は金曜日」を思い出します。あの歌のフェイクの部分、
♪ライララライララ~のように聞こえますが、実際は♪ナイアガナ(×8回)ナ~イ!だそうです。一度カラオケで歌ってみたいですが、まだ実現していません。
大人の事情
四畳半政治ものがたり
続編があったら観てみたい
起承転結のはっきりした作品である。窪田正孝が演じた主人公谷村が勤める静かな議員事務所に、病気で倒れた川島議員の後継者として川島議員の娘が登場するが、宮沢りえ演じる川島有美は、更年期くらいと思しきその年齢にも関わらず、自分が衆院選の候補者であることの意味も何も解っていない。おまけにお嬢様育ちの高慢で自信過剰の性格が、頭を下げ続けなければならない候補者の立場と相容れず、谷村たちを困らせる。そして非常識と勉強不足が掛け算となって、言うべき場所で言うべきことを言わず、言うべきでない場所で言うべきでない言葉を大声で言い放つ。
このあたりが起承転結の「起」で、観客としてはかなり笑える。コメディは基本的に反骨精神を軸にするものだ。権威や権力者、金持ちなどをコケにするから庶民が笑えるのである。弱い人を笑うのはいじめであり、笑えないし、弱い者いじめはコメディではない。最も笑えるシーンは記者会見で「各々」が読めないところで、列席した記者からも笑われる。そういえば「云々」を読めずに「でんでん」と言ってしまった暗愚の宰相がいた。脚本を書いた坂下雄一郎監督にもその記憶はあっただろうし、むしろ元首相のバカさ加減を嘲笑する意味合いの台詞だと思う。朗々と読み上げる宮沢りえの演技が見事だった。コメディエンヌもいけるのだ。
起承転結の「承」は、谷村たち政治秘書によって既存の型に嵌められたり、後援会の老人たちや地方議員たちからチクチクと叱られたりするのが我慢ならない有美が、何度も反旗を翻すところである。頭の悪さに反比例するようなプライドの高さも、どこぞの暗愚の宰相にそっくりである。ここまでは素直に笑って鑑賞できた。
起承転結の「転」のきっかけとなるコーヒーマシンのシーンは比喩に満ちていて、谷村の繊細な表情の変化は、演技派俳優である窪田正孝の真骨頂だ。コーヒーマシンが古くなってカスやカビやその他の不純物が詰まっていては、どんなにいいコーヒー豆を入れても、出るのはドブ臭い液体である。プライドは高くても、純粋培養されたお嬢様には、不純物のない善意がある。コーヒーをドブ臭くしているのは、むしろ自分たちではないか。
話はここからが見どころで、谷村と有美の謀略が悉く裏目に出る。まるで「トムとジェリー」のアニメのようだ。SNSが選挙戦を左右するのはもちろん、隠しカメラや隠しSDカードまで登場する。2017年の衆院選で自民党が大勝した理由のひとつとなった北朝鮮情勢も見逃さない。そういえば、その年の夏に、ミサイル発射!というアラートがテレビを占拠したことがあった。あれはいくらなんでも自民党のやりすぎだと思ったのだが、選挙で大勝したところを見ると、それなりの効果があったのだろう。有権者もアホである。
起承転結の「結」が比喩的であり過ぎて、インパクトに欠けているが、もしかしたら続編を意識しているのかもしれない。続編があったらこんな感じだろう。非常識で低能だが、純粋培養でプライドだけは高く、決してくじけないお嬢様育ちのおばさんが国会に乗り込む。不純物のない善意は空回りの連続で、与党からも野党からも国民からも馬鹿にされるが、谷村のアイデアと根回しでいつの間にか・・・というストーリーだ。見てみたい気もする。
予告編にちょっと騙された?いい意味で
全編を通して、少し熱量が足りない印象
爽快さが欲しかった。「変わらなさ」だけがある。
ポスターの「ポリティカル・コメディ」の文字に、コメディ好きとして笑えることを期待して観に行った。
まず、宮沢りえ演じる川島有美がどんな人生を歩んできたのかが今イチわからないまま進む。なので、そのうち解き明かされるのかと思いながら観ていたが、特にそのような展開は何も無い。
バリキャリなのか世間知らずなのかも中途半端。
ただただ、「議員秘書というお仕事のあるある」は秘書目線で羅列で見せてくる。
そして窪田正孝演じる議員秘書の人物像もよくわからない。今のようなスタンスになった経緯があるはずなのに。
シニア世代の「変わらなさ」は充分突きつけられたが、それを受けてじゃあどうするのか?どうなるか?に、夢物語っぽくなったとしても爽快感が欲しかったです。
ほんとに最初からこの台本だったのでしょうか…?もう少し深く描こうとして何かNGになって薄まったのだと思いたいです。
監督と出演者に拍手!
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