決戦は日曜日のレビュー・感想・評価
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宮沢りえだから成立した難役 坂下雄一郎監督は着実に進化
「神奈川芸術大学映像学科研究室」(2013)が業界内で評判を呼んだ新鋭・坂下雄一郎監督が、5年の準備期間を要し、満を持して製作した意欲作。政治業界とは言わないだろうが、政治の世界について深く取材しており、だからこそ滑稽なほど可笑しなシーンが幾つも登場する。 事なかれ主義の議員秘書と空回りしてばかりの新人候補という設定も秀逸。窪田正孝と宮沢りえというキャスティングが、役を成立させているということも言及しておかねばならない。 父親の地盤を引き継いで出馬することになった有美に扮した宮沢は、さすがしか言いようがないほどに役へ寄り添い、何も知らない新人候補と同化することに成功している。 それに振り回される窪田の顔芸も安定感たっぷり。多分に盛り込まれている選挙あるあるを軽快に笑い飛ばしながらの鑑賞法が正解ではないだろうか。
家族で笑って見れる映画
最初タイトルダサいな…と思ってしまいましたが、 笑いました〜!!それでいて今の政治の問題も伝わってきました。 それは、撮り方もとても上手だからだと思います。 家族で見るのにぴったりな映画だと思います。 ラストだけが、あっと言わせてもらったら嬉しかったのですけど、そこは難しいですよね。 窪田さんはかっこいい今回は優秀なイケメンになっていました。役柄によって、雰囲気が違う。 宮沢りえさんはとてもお綺麗。個性ありありな役を見事に演じてらっしゃいました。笑いました(^^) 皆さんとても素晴らしい演技力でした!
赤い服の川島ゆみ(宮沢りえ)のキャラクターがとても良い
宮沢りえさん出演作『ぼくらの七日間戦争』は、勝てそうもない相手と戦う話だったし、『紙の月』の主人公(宮沢りえ)はルールよりも自分の信念を貫いた話だった。そして『湯を沸かすほどの熱い愛』の主人公(宮沢りえ)は、残り少ない寿命に抗いながら命を燃やし尽くす話だったので、以上三作品における宮沢りえさんが演じる人物は、社会の常識よりも自分に正直に生きることを優先するという共通点がある。 今作は“大人の事情”をコミカルに描いており、川島の秘書である谷村(窪田正孝)の心情もわかりやすく、選挙や政治家を扱っているわりには難しくない作品で楽しめた。
秘書が政治を動かす
皮肉がいっぱいで二世議員、世襲議員を揶揄した内容だった前半。しかも人気のみで無駄な法律ばかり発案している。やってる感を出せばいいってもんじゃない・・・特に最近ではライドシェア問題。やることが他にあるだろうに・・・ 政治スキャンダルが起これば、何か別の芸能人ニュースが報道される日本。今回は北朝鮮ミサイルネタが得票率を伸ばしてしまったことが描かれていたが、ともかく情報操作が得意な与党。マスコミの問題も批判できていたら今作もいい出来だったに違いない。 ドリカムの「決戦は金曜日」が流れてくれば加点したのに。
負けるように戦う政界コメディ
選挙に臨む政治の世界を風刺を交えて描いたコメディで面白かったです。何か新しい事をしようと試みても、すでに出来上がっている力に押し流されて何も変わらないと言う事なのでしょうか。政治の事など何も分からない代議士の娘を宮沢りえさん上手に演じてましたね。前半と後半のキャラの変化も良かったと思います。秘書役の窪田正孝くんも相手次第で巧みに変わる秘書の悲哀を表現していて面白かったです。地方議員らも含めて党の思惑や後援会の意向など面倒な事がたくさん。少しぐらい自分の意にそぐわなくてもそれに乗っかって動いていた方が余程楽なんでしょうね。変えようとしても変わらない世界。でも変えようとしなければ絶対に変わらない世界。やっぱり政治の世界は分からないや。秘書の同僚役の内田慈さんの存在がアクセントになっていておかしかったです
☆☆☆★ 原作読了済み。 最近はSNSを始め、テレビ等での政治に関...
☆☆☆★ 原作読了済み。 最近はSNSを始め、テレビ等での政治に関する情報番組を(コロナ禍と言うのもあるかも知れない)それなりには見ている方だとは思う。 映画でも最近に観た『香川1区』等、考えさせられる作品も多い。 そんな折に読んだ原作がこれ。 読みながら「なんだか薄っぺらいなあ〜!」と思わずにはいられなかった。 何しろ、世間知らずのお嬢様が世襲政治家として選挙に立ち、ワガママし放題で勝手な振る舞いをする…ってお話。 結末はドタバタした挙句に最後に通知書が届く…って内容でした。 映画本編の冒頭場面は、いつかニュース等で当時盛んに報道され、その後に炎上した某大臣(だったっけ?)をパロったかの様な描写から。 この描写は映画オリジナルだった。 ほぼ原作通りには進んで行くのだけれど。ところどころで、この冒頭の場面の様に映画オリジナルの描写がちょこちょこっと挿入されていた。 例えば、選挙事務所内での小さな部屋で交わされる会話でありお金にまつわるやり取り。 有美が抗議に来た団体に向かってコンビニで買った商品を渡す場面等。 小さな部屋での描写は原作には無いし、抗議者には事務所へ入れてコーヒーをご馳走し、その際には500円を徴収する(選挙資金規制法に引っかかるので) 映画だと、世襲政治を利用して割と順調に選挙を戦って行く様に見えるが。この辺りは原作だと有美のワガママ振りに周りが振り回されて混乱する様子が映画よりもかなり強い。 赤いブレザーを常に着ているので《赤い闘士》と呼ばれ。選挙カーを赤に塗り♬サンタが町にやってくる♬を鳴り響かせるのだが…それらの要素を一切捨てたのは何故だったのだろう? 何か問題が有ったのだろうか。 選挙中に知った父親の真実。 ここからの展開は大体原作通りではありましたが。映画の方が、より【右翼系愛国者】に何故だか気に入られてしまう様子が色濃く出ていたと思う。 でも原作には無かった、北の将軍様の御乱心をストーリーに組み込んで、更なる【愛国心】や【国難】を強調するのは。観ていて「嗚呼!成る程!」…と思いつつも、これは(安倍政権時代から続く【長期的な右翼化傾向】に対する)アンチテーゼなのか?それとも単なる右寄りが正しい…と言っているのか?が、全然分からなくなって来た。 観終わって考え込んでしまったのは。この作品を一体どの辺りの年齢層であり、どの様な人を対象として製作しているの?が段々と分からなくなって来てしまったから。 事務所内でのやり取りであり雰囲気がとても良い。窪田・内田・小市・音尾のアンサンブルはとても素晴らしかった。 映画本編の内容は今ひとつと言った感じではあったものの、癖のある脇役達の演技を楽しみながら観るのも一興かと思う。 窪田演じる秘書役の谷村。 宮沢りえ演じる有美。 原作が常に《谷村が有美に、、、》《谷村と有美は、、、》と書かれていて。その都度に読みながら【谷村有美】を思い出してしまい。一体全体、原作者はどんだけ【谷村有美】が好きなんだよ!…と。 2022年1月10日 MOV IX亀有/スクリーン3
うさんくさい政治の世界
窪田正孝扮する衆議院議員秘書谷村勉は、代議士が倒れて引退し宮沢りえ扮する娘の有美が立つ事になったので支える事にした。 うさんくさい政治の世界。泣き真似したり乱暴したりしてちょっと足りない候補でも持ち上げなければならないもんね。いくら先の修業のためとはいえ滅私奉公型で文句も言えず我慢するばかり。秘書は代議士が落選したら 無職になるからね。笑っちゃうコメディだったね。
窪田正孝と宮沢りえが初共演し、ことなかれ主義の議員秘書と熱意が空回...
窪田正孝と宮沢りえが初共演し、ことなかれ主義の議員秘書と熱意が空回りしてばかりの新人候補者による選挙活動の行方をシニカルに描いた社会派コメディ。
リモコンとコーヒー
この比喩からしてくだらなかったが、与党をどうにかして馬鹿にしたい気持ちが前面に出た話。確かに二世議員のアホさ加減は糾弾すべきだ。が、地盤看板を引き継ぐのは自民が個人で野党が団体なだけの違いであって、同じようなものだ。そして隣国人差別をありがたがるバカな保守層のシーンや自民がヤバくなった時に飛ばされるミサイルなど、野党支持者が面白がるツボを出した後、だから当選するオチまで実にくだらなかった。 どうせやるなら野党の方が関西生コン問題だったり、Colabo問題だったり、都合の悪い話は一切報道しないマスゴミだったりを描いた方が面白かったのでは?まあ、それをやったら一番困るのは監督本人かw伊丹監督みたいにダイブさせられちゃうもんね?
もっとこういうの観たいんだよ
そこそこ政治にも興味があるのでこの作品はメチャクチャ面白かった。笑えた。 洋画、特にアメリカ映画だと政治系のコメディはそこそこある。しかし邦画だと極端に少なくなるので、貴重さという意味でも満足できるものだった。 なんで邦画だと政治系映画がないかというと、観る側に興味がないからだ。 いくつかのレビューを読むと、日本の政治はヤバいとか政治家はヤバいとか書かれているけれど、政治系の作品で最終的に笑われているのは、ヤバい政治家を当選させちまう有権者なんだ。私たちだ。一種の自虐だ。それも分からないくらい政治に興味がないから作品が作られない。 本当に憂うべきは政治や政治家のヤバさなんかじゃなく政治に興味のない人たちだ。 選挙とはクソの中からましなクソを選ぶものだとチャーチルは言った。悲しいことに大体合ってると思う。 そのましなクソさえ選ぼうとしないから酷いクソが当選しちまうんだよ。 二世議員を演じた宮沢りえは良かったね。コメディだから演技はわざとらしくていいんだけど、後半の役が演技し始めるところのわざとらしさは最高に笑えた。 間が外れてポンコツ感が溢れてるところがいい。コメディエンヌとして才能あるんじゃないか。シリアスじゃない宮沢りえをもっと見たいかもと思った。 落選したいはずが当選してしまった二世議員。 そこが笑いのピーク(そんな人を当選させてしまう自虐)だから当選するだろうと思っていたけれど、結果として議員になってしまったのだから彼女たちが考える理想の政治の実現に小さな一歩を踏み出せたといえるんじゃないか。 ちょっとだけいい感じに皮肉を込めて着地させたところもうまい脚本だなと思う。 実際は何も出来ないだろうが、希望は残った。みたいな。当選した当人たちはガックリしてたけどね。
ドタバタ選挙コメディ
2世議員の出馬のドタバタを描いた作品です。 序盤はバカっぷりに楽しめましたが、後半は何をしたいのかも分からず退屈しました。 秘書さんってあれが実情なら、誰もやりたくない仕事にみえますよね。 罵倒され、自分らの責任にされ可哀想に感じました。
選挙モノはね「離婚しようよ」を見た後にはちょっと、、。
これはこれ あれはあれ、なんだけれども 9話もあるあっちの選挙戦とか見ちゃうと 面白味が足りないと思ってしまう。 世襲という点も同じで 後継がボンクラで そのうちその後継に肩入れしていくのも同じ。 窪田正孝は 悪くなかったんだけれど 赤楚衛二って こんなに下手だったか、、、。 後半 話の流れがガラッと変わるポイントが ちょっと弱いなあと思ってしまった。
ジレンマ
システムの維持が優先されるのは、それが多数に劇的な変化をもたらさないためであり、それを多数が実は支持しているからだという視点は面白かった。分をわきまえて、罪を被る秘書とテキパキと見送る他の秘書達。シュールであるが、描き方は切れている。非常識な個人よりもシステムの非常識が超えていることを示す屋上でのやりとり。主演の2人の演技が素晴らしい。 仕舞いをつけるのは確かに大変かも知れぬが、正しさにベクトルを向けるより、博士の異常な愛情的な締めでよかったようにも思える。その前に、ヘイトに釣られる民衆を描く為にヘイトをするのはよろしくないし、偽りの音声を作ることも、周囲を貶める為に騙すのも、全く正しさを感じられなかったところ。
リアルなのかな
刑事になった同級生が(踊る大捜査線の)湾岸署のようすを「じっさい署内ってあんな感じなんだよ」と言ったのを覚えています。 カリカチュアとはいえ、つくりものの映像作品がじっさいの仕事現場のようすを、当たらずとも遠からずなリアリティで描いてしまうことがある──と思います。 この映画、決戦は日曜日は、おそらく本当の選挙や事務所のようすもこんな感じなのだろう──と思わせました。 候補者と後援会と事務所が一蓮托生であることや、かれらが失策をどのように糊塗するのかがわかります。 選挙に勝つため、なんども虚偽を塗り固めていくうちに、真実や常識などなくなってしまうことでしょう。そうやって平気で嘘がつける図太い「政治的人間」ができていくプロセスもわかりました。 ただし一方で有権者(わたし)もたいがいだと思います。 選挙は人気投票であり、いろいろとわかって投票している人は少ないと思います。 候補者が掲げる政策を把握して投票するのではなく、なんとなくまじめそうだったり、あたまよさげだったり、いけてそうな感じだったり、周囲の評判やインターネットミーム、あるいは“面白そうだから”などなどの、他愛ない動機で投票するのだと思います。 それゆえ黒歴史に封をして思いっきりいい人に見せようとする候補者の策に間違いはないでしょう。妙計も奇策もなく、ひたすらニコニコ笑って握手しまくれ──という話です。 握手したら投票してくれるかもしれません。えてしてそんなものかもしれません。生稲晃子や中条きよしがどんな政治家を目指しているのか知ったうえで投票した人がいたでしょうか? 有権者もたいがいです。 有権者は何をするのかわからない人に投票し、候補者は当選したら何をするのかわかっていないなら、お互い様です。しかるに選挙とはあるていど無理筋なものだと思います。もともと無理筋なものなら、俯瞰したとき狂騒的に見えてしまうのは仕方がありません。 が、政治家はなって(当選して)からだと思います。問題がわからないと問題意識も生じません。 この映画はすったもんだをへて政治家として立身する二世議員川島ゆみ(宮沢りえ)を描いています。 コメディではありますが、政治家ってあんがいこんなドタバタ劇から生まれるのかもしれない──と思わせる説得力がありました。 演出はあっさり。構図も決めずサクサクと早撮り感があります。ですが嫌味なく見やすかったです。嫌味とはアートっぽさとか、おもしろいことやってるでしょの承認欲などです。日本映画っぽい感じがなくてたすかりました。 キャストでもっとも印象的なのは小市慢太郎でした。ニマ笑いするとばりばりキャラ立ちします。とても上手でした。 また宮沢りえがいつも赤系の超高そうな服を着ていて、ときにそれが「だれがこんな赤を着るんだ?」というような鮮烈な赤でした。西麻布のレストランで見かけたマダム──という印象で、地方政治家ならもっと下々に寄せた服装をするべきでしょう。非現実的な外観でしたが、本作の見どころの一つでした。ショートヘアと衣装がキマり、エレガントな宮沢りえを見る映画──にもなっていたと思います。 この映画では堅さがありましたが宮沢りえがもっと思いきってあほな演技をするなら続編がいける気がしました。
もっとコミカルで面白いのかと・・・
自宅レイトショーNetflix『決戦は日曜日』 公開されてたの知りませんでしが、ネトフリの新作に出てたので深夜鑑賞 キャストも演技派揃いで期待しましたが・・・途中離脱 草彅くんの議員秘書のドラマの方が、さぁどうなる⁉︎って感じで面白かったかな(^◇^;)
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