「だからなんだって話」太陽とボレロ ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
だからなんだって話
試写会にて一足早く鑑賞。これは試写会で観れて良かったわぁと思えるくらいつまらなかったです。
まず映画としての魅力が皆無です。上映前の司会の方のセリフで役者本人が吹替無しで実際に弾いたり吹いたりしているという力の入れっぷりから演奏のシーンに期待していたのですが、演奏シーンは序盤と終盤のオーケストラとちょくちょく挟まる練習シーンくらいで見応えがあるかと言われると無いです。
全体的にそれぞれの葛藤だったり、社長さん達の資金巡りが描かれるのですが、どれも面白味を感じませんでした。一人一人のしょうもないエピソードを順番こに見せられますが、音楽に賭けていた想いが爆発して犯罪(車上荒らし)を起こしたり、いらない恋愛への発展だったり、ホテルに連れ込んだり逃げ出したり、それぞれの鍔迫り合いだったりと余計に話を広げているせいかとっ散らかっていて疲れました。
笑いを取りに行こうとしているのは分かるのですが、あまりにも露骨すぎて全然笑えませんでした。水谷さんと同世代の方なら笑える間とかだったり、リアクションだったりするのかなとは思いましたが(実際笑いはそこそこ起きていたので)、個人的には白けるレベルでした。頭を思いっきり打ちつけたりするのを笑いにするのはまぁ怖いですし、リアクションも一辺倒なのもアレですし、水谷さんが「ドヤ?オモロいやろ?」みたいな顔が透けて見えるシーンばかりでした。当人もコメディ要員ですし。
終盤の都合の良い展開も凄まじいです。最後のオーケストラで指揮者が決まらないと思ったら、めっちゃプロの指揮者を何故か招集できて、コンサートも大きい会場で出来るとかいう今までを無に返すような雑な展開でした。マジで今まで何観せられていたんだろうなと思いました。
役者陣の演技も下手ではないのですが、違和感強目の演技をされる方がとても多かったです。特に森マリアさんの「〜だわ」口調は学芸会の様でむず痒かったです。多分水谷さんの指導のもとだと思うので全責任を水谷さんにとりあえず押し付けておきます。
無料で観させて貰いましたが、こればかりは文句をぶちまけないと納得のいかない作品でした。今年のワースト候補筆頭です。
鑑賞日 5/31(試写会にて)
鑑賞時間 19:00〜21:20
座席 J-25